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<き裂進展解析について>
# 2002年8月5日 # No.3439 # 学生カタギリ #
以前、投稿させていただいた者です。その折はお世話になりました。
さて現在、異種材料界面(コーティングを施した試験片)でのき裂の進展について解析を行っています。
評価行うに際し、モード1、2の応力拡大係数が別々に算出できるき裂閉口積分法(MCCI)を用いています。
ただこの方法はき裂先端のメッシュサイズによって応力拡大係数が大きく変化してしまいます。
異種材料のき裂進展の解析を行っている方々はどのように評価しているのでしょうか?
以前にも似た内容の投稿をさせていただいたのですが、頭が混乱してしまい…。
もし、同じような事を行っている方がいらっしゃいましたら御助言お願い致します。
# 2002年8月6日 # No.3443 # よし☆彡 #
異種材料でなければ,安定したK値が得られますか?
同一材でもよくばらつくことがあります.
そのときは,経験あるかたにメッシュを見ていただいた方が
良いような気がします.
(編集担当:Happy 2002/11/10)
<異材接合体の亀裂進展について>
# 2002年6月19日 # No.3244 # 学生カタギリ #
初の質問となります。
現在、薄いコーティングを施した材料に応力を加えた際の、
コーティング剥離についてFEMで検討をしたいと考えています。
この場合をFEMでモデル化する場合、コーティングと母材の界面はどのように処理するものでしょうか?
単純に界面を境に、物性値を変更するだけで良いのでしょうか?
材料中にき裂が存在する場合、そのき裂の進展をFEMで検討する際、仮想き裂閉口法を用いて応力拡大係数を求め、物質の破壊靭性値との比較により、き裂の進展の有無を考えています。
ただ、これはき裂の上下とも同じ材料の場合にのみ適応可と聞いています。
異材接合体の界面にき裂がある場合、き裂の進展をFEMで検討するにはどのような方法があるのでしょうか?
# 2002年6月19日 # No.3246 # ichinokubo #
> コーティングと母材の界面はどのように処理するものでしょうか?
> 単純に界面を境に、物性値を変更するだけで良いのでしょうか?
by 学生カタギリ さん
”処理”とは???
よく見るFEMによる剥離解析であれば、単純に界面で物性値を変更しているはずですが・・・。
>材料中にき裂が存在する場合、そのき裂の進展をFEMで検討する際、
>仮想き裂閉口法を用いて応力拡大係数を求め、物質の破壊靭性値との
>比較により、き裂の進展の有無を考えています。
仮想亀裂進展法(Virtual Crack Extension Method)のことですか?
>これはき裂の上下とも同じ材料の場合にのみ適応可と聞いています。
>異材接合体の界面にき裂がある場合、き裂の進展をFEMで検討するには
>どのような方法があるのでしょうか?
異種材界面にも仮想亀裂進展法を用いて応力拡大係数を算出している論文は多数ありますし、他の算出方法に比べて精度もよいとの評価を受けています。
ただ、わたしには計算経験がありません。(目下鋭意検討中(-"-;))
当然のことですが、単一材料の応力拡大係数の定義は使えません(剥離の場合のエネルギー解放率と応力拡大係数の関係は文献を調べてください)。
# 2002年6月20日 # No.3251 # 学生カタギリ #
Ichinokubo様
早速の返信ありがとうございます。
> FEMによる剥離解析であれば、単純に界面で物性値を変更しているはずですが・・・。
では、界面の接点での応力が接着強度を超えたら剥離開始と考えるのでしょうか?
5月23日の機械学会の講習会では、物質Aと物質Bを別々に作り、接着面となる接点同士をタイイングを施し、物質AとBは別な物だけど変位は同じ状態にすべき。との話しが出ていたので。
> >材料中にき裂が存在する場合、そのき裂の進展をFEMで検討する際、
> >仮想き裂閉口法を用いて応力拡大係数を求め、物質の破壊靭性値との
> >比較により、き裂の進展の有無を考えています。
> 仮想亀裂進展法(Virtual Crack Extension Method)のことですか?
自分はE.F.Rybicki氏の
”A Finite Element calculation of stress intensit factor
by a Modified Crack Closure Integral”
と言う論文を参考にしています。ここではIrwin氏のクラックが広がる際に吸収されるエネルギー==クラックが元の長さへ閉じるに必要なエネルギーという考えに基づいているそうです。仮想亀裂進展法とは別物でしょうか。
>異種材界面にも仮想亀裂進展法を用いて応力拡大係数を算出している論文自力で論文も探してみますが、上記の内容についてなにか良い論文があれば教えていただけないでしょうか?
以上、余裕があればアドバイスよろしくお願い致します。
# 2002年6月20日 # No.3252 # Ichinokubo #
> 界面の接点での応力が接着強度を超えたら剥離開始と考えるのでしょうか?
時々そうやっている文献は見ますけど、特異場なのでその考えが正しいと言えるでしょうか?
> 5月23日の機械学会の講習会では、物質Aと物質Bを別々に作り、
> 接着面となる接点同士をタイイングを施し、物質AとBは別な
> 物だけど変位は同じ状態にすべき。との話しが出ていたので。
残念ながら、その講習は知りません。ただ、あたりまえのことを難しく言っただけですね。
> 自分はE.F.Rybicki氏の
> ”A Finite Element calculation of stress intensit factor
> by a Modified Crack Closure Integral”
> と言う論文を参考にしています。~略~
> 仮想亀裂進展法とは別物でしょうか。
ああ、そういう方法があるのですね。仮想亀裂進展法とは別物です。数あるJ積分拡張版の一つなのでしょうか。
疲労亀裂進展の理論ではないかと想像しますが、破壊力学も奥が深い・・・もう少し勉強します。
> 論文も探してみますが、上記の内容についてなにか良い論文があれば
> 教えていただけないでしょうか?
わたしはいつも 結城 良治 ”界面の力学”(培風館 1993)を座右においてます。
論文はとりあえず、
”仮想亀裂進展法による熱応力場での異種材界面亀裂の応力拡大係数解析” 日本機会学会論文集(A) 63巻611号 (1997-7)
をあげておきます。
> 以上、余裕があればアドバイスよろしくお願い致します。
いえいえこちらこそお願いします。
なかなか剥離は難しい問題で、社内でも深い議論をできる相手がいないんです。
情報、意見交換ならメールでもいいですよ。
# 2002年6月24日 # No.3253 #よし☆三 #
> 仮想亀裂進展法とは別物です。数あるJ積分拡張版の一つなの
> 疲労亀裂進展の理論ではないかと想像しますが、
> 破壊力学も奥が深い・・・もう少し勉強します。
有限要素法解析による混合モード界面き裂の応力拡大係数,日本機械学会論文集. A編, Vol. 62-A Num. 599 pp.1565-1570 (1996.07)
に異種材料の機械的性質などを広範囲に変えた有限要素解析で応力拡大係数の比較研究が示されてます.
参考にされてはどうですか?
仮想き裂進展法(VCEM法)にM積分を導入した方法
き裂開口積分(MCCI法)
応力外挿法
# 2002年6月24日 # No.3256 #学生カタギリ #
よし☆三様、アドバイス有り難うございます。
> 有限要素法解析による混合モード界面き裂の応力拡大係数,
> 日本機械学会論文集. A編, Vol. 62-A Num. 599 pp.1565-1570
> (1996.07)
> に異種材料の機械的性質などを広範囲に変えた有限要素解析で
> 応力拡大係数の比較研究が示されてます.
> 参考にされてはどうですか?
ありがとうございます。これから図書館にいって文献を取ってきます。
(そういえば企業の方は文献って必要の都度に取り寄せなのでしょうか?)
> 仮想き裂進展法(VCEM法)にM積分を導入した方法
> き裂開口積分(MCCI法)
> 応力外挿法
と、言う事はき裂開口積分法の方が進んだ手法ってことでしょうか?
自分がFEMで計算する時は、Modified Crack Closure Integralを用い、き裂先端付近の変位と反力を求めるだけで、応力拡大係数が求める事ができるので重宝しています。(もちろん均質体中のクラック進展問題) またこの方法で求めた応力拡大係数はJ積分などの方法と比べても遜色ない様子です。
ただ、異種材界面での応力拡大係数を求めたい時には仮想き裂進展法や応力外挿法を利用するしか無いのでしょうか?
と言っても自分、仮想き裂進展法や応力外挿法の事、さっぱりですが。
応力特異場ってやっかいです。。。。。
# 2002年6月25日 # No.3262 #よし☆三 #
>自分がFEMで計算する時は、Modified Crack Closure Integralを用い、
>き裂先端付近の変位と反力を求めるだけで、応力拡大係数が求める事が
>できるので重宝しています。(もちろん均質体中のクラック進展問題)
>またこの方法で求めた応力拡大係数はJ積分などの方法と比べても遜色
>ない様子です。 by 学生カタギリさん
MCCI法は簡単ながら比較的荒いメッシュでも混合モードの開放率を精度良く求められるのが特徴だと思います.ただ,先の論文にはき裂先端の要素の大きさを適切に設定する必要があると先生は結論づけられてました.(笑)
>ただ、異種材界面での応力拡大係数を求めたい時には仮想き裂進展法や
>応力外挿法を利用するしか無いのでしょうか?
特異場を忘れ亀裂先端から少し離れた距離を指定しての開口変位や応力を使う方法もありますが,あまり数理的でない方法でしょう.
(編集担当:Happy 2002/11/10)
<3次元亀裂のモデリング>
# 2001年10月3日 # No.1970 # ぶるーはーつ #
皆様、親切な回答ありがとうございます。
まだまだ勉強しなければならないと痛感させられています。
もう少し疑問があるので教えてください。
破壊のシミュレートは3次元で進めていこうとしているのですが、
自分たちが扱おうとしている材料(PMMA:ポリメチルメタクリレート)については2次元断面のものばかりで3次元空間でのき裂のふるまいが報告されていません。
また、マニュアルの例題を見ても対象性をつかった簡単な2次元モデルでの
解析しかしてないので、3次元のときはどのようなモデリングを行えばよいのか困っています。
このあたり、一般的なことでいいので何かうまいコツはないのでしょうか?
# 2001年10月4日 # No.1976 # ちまき #
うまいコツがあったら,もうみんなやってますよ~ん.
漠然と質問なさっても,漠然としか答えられません.
もうちょっと具体的に,例えば,PMMAを,どんな用途に使うのに,
どんな問題があり,だから,あなたの研究が上手く行けば,
こんなに役に立つはずなのに,ここが問題で上手く解析できそうも
ありませんってな感じの話だったら,どなたかからアドバイスもらえるかも
知れませんよ.
学生さんの研究なら公共の財産?ヒミツ保持契約でもあれば別ですが.
単なる私の興味も半分以上入ってますが...失礼
何かのレンズ?
# 2001年10月6日 # No.1986 # ハッピー #
ちまきさんが、おっしゃられるように具体性に乏しいと想像ばかり逞しくなります
→ぶるーはーつさん
実際の構造を解こうとしておられるのかな?
それとも試験片のように単純化した形状でき裂形状も理想化するのか。
3次元の理想化ということでは、半円や半楕円の表面き裂や楕円の内部き裂などが使われることが多いと思います。
き裂前縁の各位置でKやJを求めて、き裂前縁がどのように進展するかを評価すると思いますが、き裂面に対し面外方向に3D的に進展するような場合はリメッシュが厄介そうですね。
BEMやメッシュレスが使えるようでしたらトライする価値はあるかも。
メッシュレスはそもそもメッシュが要らないのでリメッシュ不要。
ということでき裂進展問題は得意な分野だそうですが見たことがあるのは2Dまで。
でも、「メッシュレスの3D化が難しいのは外形形状が複雑な場合の境界処理に時間が掛かる」と聞いたことがありますので、試験片のような単純形状なら可能性があるかも知れませんね。
#適用対象はどのような品物でしょう?
(編集担当:Happy 2002/03/09)
<応力拡大係数と寿命>
# 2001年9月27日 # No.1955 # ぶるーはーつ #
初めて書き込みさせていただきます。
大学で、FEMをやっているど素人学生です。
研究で、寿命予測が必要になり、以下のような手順を考えてみました。
1 応力集中箇所に亀裂を仮定
2 応力拡大係数を解析により算出
3 亀裂の長さを変化させて1・2の繰り返し
4 以上の手順で算出した応力拡大係数をParisの式へ代入
5 亀裂がある長さに達すると材料の寿命
6 寿命に達するまでの荷重回数を算出
以上のようなんですが、この方向で間違いはないでしょうか?
また、もっといい方法があれば教えていただけると幸いです。
ちなみに解析ソフトはANSYSを使用しています。
# 2001年9月28日 # No.1957 # T学生 #
初めまして。同じく大学で、FEMをやっているど素人学生です。
「3」でき裂の長さを変化させるとありますが、リメッシュはちゃんと
してますか?うちの先生がいうには、「き裂先端の塑性域は約1cm程度
として、少なくとも数十ミクロン程度の間隔でメッシュ切れ」とおっしゃいます。
おかげで、計算時間がめちゃくちゃかかりますけど。
精度を求めるなら、そのあたり重要視した方がいいかも!?
ちなみに、解析ソフトは「abaqus6.1」を使用しています。
# 2001年9月29日 # No.1961 # ハッピー#
→ぶるーはーつさん
・2Dですか?3Dですか?
・き裂の進展経路は特定できるのですか? 途中で方向を変える可能性は無い?
・応力拡大係数はどうやって求めます?
・荷重制御ですか変位制御ですか?
これらがアプローチに影響するように思います。
→T学生さん
特異要素は使っておられるのでしょうか
# 2001年9月30日 # No.1962 # T学生 #
大学でFEMをやっているど素人学生です。
「ぶるーはーつ」さんの質問ですけど参考になれば・・・。
>特異要素は使っておられるのでしょうか? by ハッピー様
私のやっている対象は、3Dのき裂進展を考えているので要素は
1次要素「C3D8I」か2次要素「C3D20R」を検討中です。
ここでお聞きしたいのですが、応力集中部分等メッシュが細かくなる
ところは一般的に、1次要素を使用した方がいいのでしょうか?
(abaqusのマニュアル7.8.3-8には、1次要素使用を推奨)
質問の便乗で申し訳ありませんが、ハッピー様わかる範囲で結構ですので
教えてください。
# 2001年9月30日 # No.1963 # ハッピー #
20節点要素を工夫すれば2種類の特異要素になります。マニュアルのどこかに書いて
あったはずですが、会社に行かないと。
# 2001年10月2日 # No.1965 # 電マニ910号 #
初めて書きます。質問ですが、
> >してますか?うちの先生がいうには、「き裂先端の塑性域は約1cm
> >程度として、少なくとも数十ミクロン程度の間隔でメッシュ切れ」と
> >おっしゃいます。
この、1cmの根拠は何でしょうか。問題のスケールによるのではないで
しょうか?それとも、結晶との相対評価でこうなのでしょうか?ご存知
の方おりましたら、教えてください。
>ところは一般的に、1次要素を使用した方がいいのでしょうか?
先ず、特異要素を使うかどうかですが、これは実験または何かしらの
方法で、その材料の亀裂周りの応力場が、どういう特異性かを知る
必要があると思います。ちなみに、亀裂先端周りを含む応力場の解析は
どうしてもメッシュが細かくなりがちです。このため、最初は2次要素
を用いてさらに精度良くと思いがちですが、もともと細いメッシュは
要素のゆがみを特に生じやすくなります(自由度があるのでやわらか
い)。要素に大きなゆがみが生じる場合、当たり前ですが、1次要素
の方がこのことに関しては鈍感です。そのため大きく変形する場合な
どは1次要素の方がいいのだと思います。何度か計算実験が必要かと思
いますが、いかがでしょうか?
私はあまり経験がないので破壊力学の計算は時々不安になったります。
# 2001年10月2日 # No.1967 # ハッピー #
マニュアル7.8.3-8にあるのは、実際にき裂を進展させる解析ですね。
ジッパーのように最初は亀裂進展経路と想定する面の節点同士を拘束しておいて
き裂先端の判断指標に基づいて拘束を解放してき裂を進展させる。この場合だと1次要素でないとイカンでしょう。2次要素だと中間点もあるので2節点ずつ解放することになっちゃいます。
ぶるーはーつさんの案はそうではなくて、予め、いくつかの長さのき裂に対応したメッシュを作ってそれぞれ解析して、き裂長さと応力拡大係数の関係をグラフ化(関数化)し、あとはParis則で進展量を予測するものだと思いましたので特異要素が使えそうだと。
#書き込んだら電マニ910号さんが書いておられてビックリ。
そうそう、特異性の説明は7.8.2-7に出ています。
き裂先端からの距離に対し-1/2乗の特異性(弾性)と-1乗の特異性(完全塑性)を拘束の仕方で変えられます。
(これはABAQUSに限った話ではなく、他のソルバーの2次要素でも同じ)
# 2001年10月2日 # No.1968 # T学生 #
>うちの先生がいうには、「き裂先端の塑性域は約1cm程度
>として、少なくとも数十ミクロン程度の間隔でメッシュ切れ」とおっしゃいます。
塑性域の根拠なんですが、理論的でなくすいません。
解析対象が3Dでき裂進展の問題なのですが、引張方向(Z方向)に変位制御
で荷重条件を設定しとき、き裂部に(x,y)方向のき裂が進展するという塑性域は約10倍の応力集中が働くというのが今までの経験則だそうです。
そこから、塑性域が約1cmと推測・・・。
(もちろんご指摘の通り解析対象の形状や荷重条件に影響します。詳しいことは^^;)
今度その辺をもう少し調べてみます。
電マニ910号様・ハッピー様ヒントありがとうございます。
ぶるーはーつ様 話が少しズレてしまってすいません。
# 2001年10月3日 # No.1969 # ちまき #
> >うちの先生がいうには、「き裂先端の塑性域は約1cm程度
茶々入れます.
パリス則で云々という事は,疲労き裂進展な訳でしょう.で
ΔKで整理できるんだから,当然小規模降伏,あるいは,
塑性域はき裂先端のごく近傍のみと言った方がよいかも知れません.
塑性域1cmと言うのは,今回の話題とは直接関係ないと考えた方が
良いかもしれませんね.T学生さん
また,塑性域の大きさとき裂先端1cmをメッシュ密で切るって事は
直接関係あるんじゃなくて,たまたま,扱ってる試験片の大きさ
き裂長さ,材料,き裂進展量とかの兼ね合いで,そういうふうに
メッシュ切ると実験とよく一致するっていう経験則かな?と
勝手に思ったりしました.(進展解析はやった事がないので
いい加減なことを言ってしまっているかも知れません.陳謝)
Kを求めるだけなら,まぁそこそこ細かいメッシュで上手くやれば,
特異要素を使わなくても,Crack Closure Methodで計算して
かなり良い精度が出るはずです.Jの経路積分から算出したKと
比べた事があります.2Dでも3Dでも.今は昔.
いろんな論文も出てるはず.
ご参考まで...と言うのも,
ANSYSでちゃんとJ積分を経路積分するのは大変なはずです.
おまけで付いて来るJ積分マクロは,一応理論解とぴったり合いますが
研究で使うなら,ユーザーサブルーチンを開発したりしなくちゃ
いけないかもしれませんね.(私もANSYSユーザーだから)
という訳で,Crack Closure Methodが楽なので
私ならコレでやるなぁっと.
研究の進め方自体は,良いんじゃないですか?ぶるーはーつさん
材料の寿命を決定するき裂長さのクライテリアが良く判りませんが...
以上,お役に立てば.
(編集担当:Happy 2002/03/09)
<き裂のメッシュ>
# 2000年6月4日 # 電マニ #
初めまして、電マニと申します。初投函です。毎日楽しく拝読させて頂いております。実は「メッシュの収束性」のところで、今一つ良く分からない事がありました。というのも、「精度の高い解」というのはここではどう言う意味でしょうか?自分は数値解析2ヶ月の初心者です。細かければ細かい程良い、ならば、例えば鉄のような材料の応力場を数値解析で模擬するとして、粒界なんかよりメッシュを細かくしてさて意味があるのかと。
また、例えば、材料中のき裂なんかを模擬する場合、どの程度までがよろしいのでしょうか?よく変位法で解く場合はある程度の剛性を持たせる為に少し大きめの2次要素を用いなんて書いてますが、果たして実際問題と比べるときにどんな回答を書いたら正解なのかわかりません。すいません、愚痴になりました。
#もしかして、過去にき裂についての話題がりました?
# 2000年6月4日 # ハッピー #
>CAEは、この仮想空間で近似解を求めるもの。
金属は粒界を云々するようなミクロスケールでは不均質ですが、これをマクロに見て均質材と仮定し、その上で応力歪み関係を仮定して境界条件をモデル化する。これがモデル化した状態=仮想空間です。このモデルをメッシュ分割=離散化してFEMで解く。
私が書いた「精度の高い解」というのは、この仮想空間の真値に対する離散化の精度です。いうまでもなく、この仮想空間は粒界を無視していますから、この「メッシュの収束性」の議論では粒界の大きさは関係ありません。
>たせる為に少し大きめの2次要素を用いなんて書いてますが、果たし
>て実際問題と比べるときにどんな回答を書いたら正解なのか
き裂の場合、多くの場合、仮想空間=線形破壊力学でしょうから、変位法(応力拡大係数Kの算定法の一つ)で得られるK値が理論値に対してどうかと言うのが「メッシュの収束性」の指標になるでしょう。
実際問題と比べる場合、K値からき裂進展速度を推定して実験値と比較しますか?Kthで比較しますか?いずれにしても、き裂に関しては、比較すべき相手の実測値の精度が極めて低く、当然線形破壊力学にも限界がありますから、あまりFEMの精度を追求しても意味が無いと言われそうですが、何せ特異応力場が相手ですから、メッシュに手を抜くと全く違う解になっちゃったり。
#き裂に関しては今年の初め頃に、動的破壊力学の話が出て、最近J積分の話が出たくらいじゃないでしょうか?
# 2000年6月4日 # 電マニ #
ハッピーさん、早速のご回答ありがとうございます。
離散化の精度、うーむ。ちょっと分からないっす。なんか仮想空間->連続体近似ですよね、そもそも近似なんだからどの程度かとかという事自体おかしいと、近似の中で何が最もうまく近似できるか。ということでしょうか?
き裂の評価ですが、僕は熱による疲労の評価を行っております。き裂周りで塑性域が随分ぐちゃぐちゃになるのでとてもK値では無理のようです。No.794での変位法はK値を求める為の物でなく、応力場を求める方です。なので、J値を使おうかと思ってます。出きれば実験状態での熱荷重による⊿Jと、適当な温度毎に求めてある機械疲労による伝播速度の関係で熱の疲労を挟み込めないかなぁ、などと思っています。そんなにうまく行かないので多分SN曲線になると思いますが。はぁ。
特にき裂の問題を解いてらっしゃる方々はどのくらいで数値解析が妥当だと判断してらっしゃるんでしょうか?お願いします。
# 2000年6月6日 # ハッピー #
そうですね。連続体近似して得られる力の釣り合い方程式、これが応力場を支配する偏微分方程式なわけで、これを数値的に解く手段の一つとしてFEMという離散化解法があるわけですね。連続体を要素というブロックにわけ、ブロック内の変位分布を節点変位の関数として表すことで、本来、無数にある未知数を有限な数の未知数=節点変位を求める問題に置き換えるわけですね。
これが離散化。その基本となるのが、要素内の変位関数であり、メッシュ分割であるわけです。(離散化の結果、要素間で変位は連続性を保ちますが、応力は不連続になってしまいます。) メッシュを限りなく細かくすると、離散化状態が連続状態に近づくわけですから、得られる解は支配方程式(仮想空間)の真の解に近づくというのは自然に理解できるところではないでしょうか?
>No.794での変位法はK値を求める為の物でなく、応力場を求める方
>です。
念のため。FEM結果からでK値を求める方法として、き裂開口変位からK値を外挿して求める方法があり、「変位法」と言います。紛らわしいですがFEMの変位法とは全く別物です。
>特にき裂の問題を解いてらっしゃる方々はどのくらい
>で数値解析が妥当だと判断してらっしゃるんでしょう
J値でしたら、
・経路独立性が成立しているかどうか
・メッシュの細かさを2~3通り試してみてJ値が変わらないかどうかチェックすればよろしいのではないでしょうか?
(編集担当:Happy 2001/12/22)