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結果の見方や解析精度に関するものを集めました。 |
<ひずみエネルギーについて>
# No.5543 # 2003年7月4日 # はんにゃ #
解析結果で「ひずみエネルギー」というものがありますが、
どのように評価するものなのでしょうか?
応力でしたら、降伏点や引張強度をバロメーターにして評価しますが、
「ひずみエネルギー」にも何か評価の基準となるものがあるのでしょうか?
4角形shell要素1つでの単純引張をI-DEASで計算して出た「ひずみエネルギー」
の値は理論計算と合うのだろうか?と思い、エネルギーだから「力*変位」で計算
し、それを「1/2」したら合いました。
(学がないのでやっていることは無茶苦茶です)
本を見ると「単位体積当たり弾性体に蓄えられるエネルギー」とありました。
例えば、弓を引いて矢を放すまで弓にエネルギーが蓄えれます。
このエネルギーが数値で表されてもピンときません。
馬力もそうですが、何馬力と言われてもピンときません。
それよりは、AとBと比べて何馬力違うかのほうに目がいってしまいます。
# No.5551 # 2003年7月5日 # ピピ #
> 解析結果で「ひずみエネルギー」というものがありますが、
> どのように評価するものなのでしょうか?
> 応力でしたら、降伏点や引張強度をバロメーターにして評価しますが、
> 「ひずみエネルギー」にも何か評価の基準となるものがあるのでしょうか?
by はんにゃさん
「ひずみエネルギ」は、降伏の指標としても考慮されてますね。
ミーゼスの降伏条件は、八面体せん断応力説 or せん断ひずみエネルギ説から
導かれるものです。
#詳しくは、塑性力学の本を読んでください。
しかし、「ひずみエネルギ」=「体積ひずみエネルギ」+「せん断ひずみエネルギ」
なので、「ひずみエネルギ」と「せん断ひずみエネルギ」は違います。
それから、「せん断ひずみエネルギ」は、八面体せん断応力と横弾性係数だけで表現
できるので、降伏条件としては、八面体せん断応力が降伏応力に達することと同義に
なってしまう ⇒つまりミーゼス応力。
以上より、
①「ひずみエネルギ」を降伏条件として考えることはできない。
②「せん断ひずみエネルギ」自体を降伏条件にしなくても、ミーゼス応力で十分。
ということで、あまりメリットが無いような感じ。
しかし、使いみちが無い訳でもないと思います。
私は、実固有値解析をやった結果としてモードシェープをアニメーションで見るとき、
ひずみエネルギのコンターを出すことが多いです。
振動現象(特に自由振動)は、ひずみエネルギ(弾性エネルギ)と運動エネルギの交換
で成り立っているものなので、やはりひずみエネルギで見た方が直感的に考えやすい
と思っています(思い込みかもしれませんが)。
何を見るか?ですが、ローカルモードを消したい時には、ひずみエネルギが集中して
いるところを補強します(例えば、材料剛性や板厚を増したり、リブを入れたり)。
そうして、ローカルモードを消していくと、自然に全体モードになり、固有値が上昇
するとともに、バランスの良いモデルになります。
モード解析におけるひずみ・応力・エネルギには定量的な意味がありませんから、
相対的な比較のために使用するということです。
> 4角形shell要素1つでの単純引張をI-DEASで計算して出た「ひずみエネルギー」
> の値は理論計算と合うのだろうか?と思い、エネルギーだから「力*変位」で計算
> し、それを「1/2」したら合いました。
> (学がないのでやっていることは無茶苦茶です)
フックの法則に従う弾性体を変形させるのに必要な力は、変位に比例しますよね。
だから、変位:0⇒xまで変化させると、力:0⇒kxとなります(k:バネ定数)。
リニアな変化なので、力の平均値はkx/2になる。
それに変位を掛ければ、馴染みの深い弾性体のポテンシャルエネルギ:kx^2/2です。
はんにゃさんの計算では、力が大きすぎるんですね。
私もあまり理解できてませんので、突っ込んでもらうネタとして書き込みました。
降伏条件として、せん断ひずみエネルギを直接考慮する必要があるケースなどが
あれば、ぜひ教えていただきたいです。
# No.5553 # 2003年7月5日 # ハッピー #
> 解析結果で「ひずみエネルギー」というものがありますが、
> どのように評価するものなのでしょうか?
> 先週と今週でレベルの高い話題の中で、くらだらない質問ですみまん。
by はんにゃさん
全然、くだらない質問じゃないですよ
CAE実用大事典http://bbs.nc-net.or.jp/dictionary/cae/で
「歪みエネルギー」「ひずみエネルギー」で検索されると、多くの方の疑問点である
ことが分かります。
# No.5560 # 2003年7月7日 # はんにゃ #
ピピさん、ありがとうございました。
「運動エネルギー=位置エネルギー」から固有振動数を求めるので、
振動ならば「ひずみエネルギー」を使うのも分かるような気がします。
ハッピーさん、ありがとうございました。
CAE大辞典で「ひずみエネルギ」で検索しました。
2000年5月11日の「ごんたさん」の質問と「ハッピーさん」と「よし☆彡さん」の
答えが参考になりました。
歪みエネルギー(今度は密度じゃない)は、構造のバネ定数を求めるのに使えます。
例えば棒状の部材を力Fで引っ張ったときの、棒全体の弾性歪みエネルギーがUで
あったとすると、バネ定数は、K=2U/(F^2)です。
衝突解析なんかだと、運動エネルギーをどれだけ変形で吸収できるかが評価できる
でしょうね。
車の設計なんかで使っていそうな気がします。乗員の生存空間を確保できる範囲の
変形でどれだけの歪みエネルギーになるか、がどれだけの速度=運動エネルギーを
許容できるかの判定に使えるような。
by ハッピーさん
エネルギー吸収という意味でかつ雰囲気がわかれば良いというのであれば
1.線形解析のエネルギーから->材料塑性カーブにマッピングし予測する。
2.静解析のエネルギーから ->動解析の変形量を予測する。
(こっちは解析じゃないか、塑性力学かな)
なども使われるのでしょうか。
by よし☆彡さん
# No.5561 # 2003年7月7日 # よし☆三 #
> エネルギー吸収という意味でかつ雰囲気がわかれば良いというのであれば
> 1.線形解析のエネルギーから->材料塑性カーブにマッピングし予測する。
> 2.静解析のエネルギーから ->動解析の変形量を予測する。
> (こっちは解析じゃないか、塑性力学かな)
> なども使われるのでしょうか。
> by よし☆彡さん
はんにゃさん,こんにちわ!
1.線形解析のエネルギーから->材料塑性カーブにマッピングし予測する。
線形解析しか持ってない方,塑性変形量が少ない構造などには使えると
思いますよ. 低サイクル疲労の予測式に用いるマッピング方法
(Nuberの式(綴りは不明))も同じ考えだと思います.
(imadaさんのHPにあったと思います~)
2.静解析のエネルギーから ->動解析の変形量を予測する。
衝撃のエネルギー吸収構造ということであれば,
運動エネルギーが構造の塑性変形で吸収されるとして,
実験屋さんも頻繁に使われてるのではないかと思います.
(解析で言えば,動解析を非線形静解析で模擬)
但し,実際には慣性の影響がありそのとおりには
なりませんが,設計にとっては考えが単純化でき,
アイデアを出しやすくなるのではないでしょうか.
# No.5566 # 2003年7月9日 # ピピ #
> 1.線形解析のエネルギーから->材料塑性カーブにマッピングし予測する。
> 2.静解析のエネルギーから ->動解析の変形量を予測する。
> (解析で言えば,動解析を非線形静解析で模擬)
>
> 但し,実際には慣性の影響がありそのとおりには
> なりませんが,設計にとっては考えが単純化でき,
> アイデアを出しやすくなるのではないでしょうか.
by よし☆三さん
恥ずかしながら、過去ログを見ても、ピンと来なかったんですが、説明を加えて
頂き、ようやく意味が理解できました。
確かに、こういう使い方ってのは設計ツールとしては重要ですね~。
勉強になりました。
# No.5593 # 2003年7月11日 # 金色ウサギ #
> 「運動エネルギー=位置エネルギー」から固有振動数を求めるので、
> 振動ならば「ひずみエネルギー」を使うのも分かるような気がします。
はんにゃさん、こんにちは。
振動解析では、ひずみエネルギー(ひずみエネルギー密度に変換することもありますが)
や運動エネルギー(Kinematic Energy)を使うことがあります。
対象とするモードの固有振動数を上げるには、ひずみエネルギー密度の高い部位の剛性
を上げるか、運動エネルギー密度の高い部位の質量を小さくすることを検討します。
ちなみに、I-deasでは、部位ごとの要素グループを作って、そのグループごとのひずみ
エネルギーと運動エネルギーの総量をモードごとの表(ASCIIです)を書き出す機能が
あります。振動解析屋さんには便利な機能だそうです。
(編集担当:burning 2003/11/24)
<接触解析のモデル化と評価について>
# No.4266 # 2002年12月18日 # ふじた #
MARCで簡単な接触解析(CONTACT)の検証?をしています。
モデルは平面応力要素を使用し、平面(大)に平面(小)を押し付けるといった
簡単なものなんですが、メッシュを細かくすればする程、接触部の応力が
高くなるため、どの程度まで切れば解析が妥当といえるのか説明ができません。
サポートに問い合わせたところ、「NOMAL STRESSが滑らかになるぐらい」
との回答だったのですが、
それが見た目「大よそ滑らかと判断できる」状態から、
さらに1/2、1/4と細かくしていくと応力はそれに呼応して高くなるため、
どこまで切って良いものやら、、といった感じです。
(3次元ともなると節点数に制約もでてきますし。)
実用大辞典で「スレーブ、マスター面」の話等を読んで大変勉強になった
ので、ハイレベルな議論をされてる皆様が、
メッシュによって局所的に出てしまう応力を含めて、
実際に接触解析をどのように評価されているのか教えて頂ければ幸いです。
以上よろしくお願いします。
# No.4267 # 2002年12月19日 # Ysan #
> MARCで簡単な接触解析(CONTACT)の検証?をしています。
> モデルは平面応力要素を使用し、平面(大)に平面(小)を押し付けるといった
> 簡単なものなんですが、メッシュを細かくすればする程、接触部の応力が
> 高くなるため、どの程度まで切れば解析が妥当といえるのか説明ができません。
>
> サポートに問い合わせたところ、「NOMAL STRESSが滑らかになるぐらい」
> との回答だったのですが、
> それが見た目「大よそ滑らかと判断できる」状態から、
> さらに1/2、1/4と細かくしていくと応力はそれに呼応して高くなるため、
> どこまで切って良いものやら、、といった感じです。
> (3次元ともなると節点数に制約もでてきますし。)
>
なぜか私も同じような事を最近やってます。
(Marcによるボルト締結部のゆるみ解析)
接触に限らずいくらメッシュを細かく切っても応力が線形的に上がる現象は、
応力集中部(直角又は鋭角になっている所)に見られます。接触の場合は
点接触している部位に見られます。どのようなモデルかわかりませんが角が
ある四角い面を押したときも角部で応力集中が発生するかもしれません、
これを回避するには、角を丸めるか、テストであれば丸い面を押し付けてみる
のもいいと思います。また、接触の場合通常の構造解析より細かめにメッシュ
を切る必要があるようです。
# No.4275 # 2002年12月19日 # ハッピー #
> 簡単なものなんですが、メッシュを細かくすればする程、接触部の応力が
> 高くなるため、どの程度まで切れば解析が妥当といえるのか説明ができません。
by ふじたさん
Ysanさんも気にしておられますが、
接触するものの形は?
接触部の「どこの」応力が高くなるんでしょう?
場合によっては特異点になりますから。
# No.4276 # 2002年12月20日 # ふじた #
Ysan、ハッピーさんレスありがとうございます。
説明が至らなくて申し訳ありません。
解析モデルの形状は下図のような簡単なものです。
┌───┐
│ │
│ │
└───┘↓body1
┌───────┐body2
│ │
│ │
└───────┘
Ysanご指摘の通り、上図のbody1の角部と、body2の当たり面で
応力集中が生じるため、その近辺のメッシュを細かくしていき、
接触面のNOMAL STRESS分布とミーゼス応力分布を随時比較していました。
--------------------------------------------------------------
Ysanさん
>接触に限らずいくらメッシュを細かく切っても応力が線形的に上がる現象は、
>応力集中部(直角又は鋭角になっている所)に見られます。
>接触の場合は点接触している部位に見られます。
ハッピーさん
>場合によっては特異点になりますから
--------------------------------------------------------------
body1の角部で応力集中が生じることはさすがに想像がついたのですが、
特異点?というのは考えもしませんでした。(汗)
しかし、下図のような接触問題(ボルト付け根とブシュ)を考えても、
面取りやRをつけたところで細かく見ていくと接触物体間の端部は点接触となり、
局所的な応力(特異点?)が生じる気がするのですが、、
この辺の厳密な解析はCONTACT(MARC)ではできないということでしょうか?
重ねて恐縮ですが、このあたりの詳細が理解できなければ胸のもやもやが
とれそうな気がしません。^^; どうぞよろしくお願いします!
荷重:ボルトが右下に傾くような荷重(幼稚な表現ですいません。)
bolt
───────┐
─┐ /──/
│ │ /────-┐bush
│ ││┌-───┘
│ │││
# No.4280 # 2002年12月20日 # Ysan #
>
> この辺の厳密な解析はCONTACT(MARC)ではできないということでしょうか?
> 重ねて恐縮ですが、このあたりの詳細が理解できなければ胸のもやもやが
> とれそうな気がしません。^^; どうぞよろしくお願いします!
>
>
> 荷重:ボルトが右下に傾くような荷重(幼稚な表現ですいません。)
>
> bolt
> ───────┐
> ─┐ /──/
> │ │ /────-┐bush
> │ ││┌-───┘
> │ │││
>
by ふじたさん
図があるとわかりやすいですね、
私もMarc初心者なもんで返事にはならないかもしれませんが、(質問に近いですが)
Marcの場合、「接触は自動的にTYING要素が触手のように伸びてきて要素をつなげる」
と言う事なので、面接触というよりも点接触となるので、精度を追求するなら細かく切る
必要があるのでしょうか?
マシンスペックが強力であればアダプティブメッシュを使うのも、いいですが、まずは2D
ソリッドで断面を解析するのがいいと思います。
私がやっているボルトの解析は「ふじた」さんの図と同じようなもので、板をボルトで締結
してその後 リスタートを使い軸直角方向に荷重を与えたときの滑り出しの荷重を求める
解析で、3Dソリッドでやってます。
でも、やはり接触面のメッシュサイズを調整してもなかなか応力が滑らかになりませんが、
色々工夫しているところです。でも、現象は手計算と比べてもおかしくないので、先行きは
いいかなと思ってます。(接触するメッシュ同士のサイズのバランスも関係があるようです)
最後に接触の注意点として、シェル要素の場合、接触面にフリーエッジがあるといけません、
ので、接触しない部分の要素も作成して連続させる必要があります。それと、シェルの場合、
板をはさむような両面で接触することはできません、あと、弱いばねでちょっことつなぐと安定
する事があります。
では、今年も後わずかですが、お互いがんばりましょうね、
# No.4282 # 2002年12月20日 # Random #
構造解析を行うには、まず二つのことをクリアしないといけないと思います。
①応力集中
②応力超集中
応力集中は理解しやすいです。メッシュを細かくすれば、または次数を上げていけば、段々正解(?)に収束していきます。
応力超集中とは、特異点のことで、応力は無限大です。メッシュをいくら細かくしても収束の気配がないです。
直角、鋭角、実際鈍角でも応力超集中の代表です。
よくどれだけのサイズで溶接部の応力を求めたと喧伝されるが、それはあくまで推測だけです。
そういうことを理解せず、そのまま信じると危険です。
今図に示している接触の両端点は超集中ですので、応力無限大です。永遠に求められないです。
だから設計上こういうところ、丸みをつけます。(溝を掘るとか)
ちなみ点接触(ボールとボール)は応力集中ですので、求められます。
ご参考になれば、幸いです。
# No.4294 # 2002年12月21日 # ハッピー #
#勘違いがあったので書き直しました→Ysanさん、ごめんなさい(^^;;
>body1の角部で応力集中が生じることはさすがに想像がついたのですが、
>特異点?というのは考えもしませんでした。(汗)
by ふじたさん
Randomさんが指摘されたように、この場合は特異点つまり応力無限大ですね。
勿論、実際には無限大なんてありえない。
あくまで材料力学の上で、このような理想的な形状を想定したからのこと。
MarcのせいでもContact機能のせいでもありません。
実際には、「真の直角」なんて存在しないし、局部的に降伏してへたったりして
緩和されるのでしょう。
要は、何で評価するかですね。
焼きばめや圧入部品ではフィレッティングが問題になったりしますし。
>Marcの場合、「接触は自動的にTYING要素が触手のように伸びてきて要素をつなげ
>る」と言う事なので、面接触というよりも点接触となるので、精度を追求するなら細かく
>切る必要があるのでしょうか?
by Ysanさん
そうですね、有限要素法は結局節点に離散化していますから、
「本質的な面接触」は無いでしょう。Marcに限った話ではないですネ。
因みに、接触の扱いには、ラグランジュ未定乗数、ペナルティ法と、
もう一つ、変位関数で面上に拘束する方法がありますが、
何れも、節点(スレーブ)-要素面(マスター)接触が可能です。
Marcは最後の「変位関数で面上に拘束」だったと思います。
下のように、節点Cが辺A-Bに「接触した」と判定されると、C点の変位Ucを
辺A-B上に規定する拘束条件が自動生成されます。(辺上を移動)
これもMarcではTying機能のメニューの一つとして説明していますね。
MarcにはTyingより一般的なServo Linkコマンドがあって、このServo Linkを
内部的に自動生成していると私は理解しています。
違ってたら指摘下さい→ベンダーさん!
+++++A
+++++|↑
+++++|C
+++++|↓
+++++|
+++++B
>では、今年も後わずかですが、お互いがんばりましょうね、
ほんと。えらいことになりました(^^;;
(編集担当:burning 2003/11/24)
<力の流れの可視化 >
# No.4239 # 2002年12月17日 # ハッピー #
解析結果を吟味するときに、まず変形図を見る。これ常識。
次いで応力分布と言うときに、主応力ベクトルを見る人はどれくらい?
いきなりミーゼス相当応力ではイケマセン。
まず定性的な把握、力の流れを見ないとネ。
その点、主応力ベクトルは力の流れに漂う笹舟ですから、ベクトルを見れば
流れの方向が自ずと分かります。
でも、最近の3DCADからオートメッシュ→テトラで作ったメッシュで
表面主応力ベクトルを描くとスイカに群がったアリの大群でサッパリです。
そこで、imadaさんのHPでも話題になりましたが、主応力ベクトルを使って
CFDの流線と同じように力線を描こうというアイデアが出てきます。
流線と違って直交する成分もうまく表示しないとイケマセンが技術的には問題ない。
こうすると、いくらメッシュが細かくても、荷重点から拘束点にどう力が流れるか、
どこで力の流れの迂回が生じ、結果、応力集中が生じるかが手に取るように分かると
思います。
そして最適形状=力の流れがシンプルな形状を考えるヒントも生まれるのでは?
こういう力線作図機能があるソフトってありましたっけ?
(編集担当:burning 2003/11/24)
<集中応力の評価>
# No.5034 # 2003年3月28日 # M&M #
低レベルの質問で、恐縮なんですが。
局部的な集中応力が、発生してしまうような形状の解析は、
どのように評価するのでしょか?
例えば片側固定、反対側フリーの段付き丸棒段付き部に止め輪用の溝
がある。(下図)のような状態の時※印部に集中応力が発生すると思いますが、
オートメッシュが、クビレ部をどんどん細かくメッシュ切直して繰り返し
計算しなおしてくれて収束%に収まるまで、計算を繰り返してくれます。
当然と言えば当然なのかも知れませんが、メッシュを細かくすればするほど
応力は増加して行きます。この状態をどう考えれば良いのでしょうか?
Q1:色々な寸法で、比較する場合は、
メッシュサイズを統一して比較するとかしないとだめでしょうか?
又は、収束%を揃えて比較評価するのでしょうか?
Q2:応力の収束%は、どれ位が、妥当でしょうか?
手計算より応力が、大きくなるような気がします??
(手計算じたいに自信がないもので・・・。
構造計算の基礎からやり直さなければ)
そもそも、集中応力が、発生するような形状を避けなくてはいけないと
思いますが・・・。
/| 荷重点
/|------- ↓
/| | ------------
/| | | |
/| ※- |
/| |
/| - |
/| | | |
/| | ------------
/|-------
/|
# No.5035 # 2003年3月28日 # dan #
> 当然と言えば当然なのかも知れませんが、メッシュを細かくすればするほど
> 応力は増加して行きます。この状態をどう考えれば良いのでしょうか?
使っているソフトにもよりますが、ここがピン角だといつまでも応力増加が
止まらない可能性大です。
なんとかそれなりのRをつけられないでしょうか。
> Q1:色々な寸法で、比較する場合は、
> メッシュサイズを統一して比較するとかしないとだめでしょうか?
> 又は、収束%を揃えて比較評価するのでしょうか?
> Q2:応力の収束%は、どれ位が、妥当でしょうか?
> 手計算より応力が、大きくなるような気がします??
メッシュサイズを細かくしても応力がほぼ増大しなくなったところの値で
比較すればいいんじゃないでしょうか。
# No.5036 # 2003年3月29日 # ピピ #
> 局部的な集中応力が、発生してしまうような形状の解析は、
> どのように評価するのでしょか?
by M&Mさん
何のために応力解析を実施するのか?ですよね。
danさんご指摘のように、真のピン角だと応力が収束しませんから、解析の
意味がありませんし、設計対象にもなりません。
おそらく、この手の応力解析の目的は、応力集中による疲労破壊を防ぐために
どの程度のRを取るべきか?というような事なのでは無いかと推測します。
ベンチマーク的な解析であれば、最初は有限要素法ハンドブックなどを参考に目標と
なる数値を抑えておかないと、FEMの結果に振り回されて、混乱するかもしれません。
応力集中係数は、設計便覧、あるいは疲労解析に関する書籍にまとめられている
と思いますので、参考にされたら如何でしょうか。
一般的な形状に関しては、手計算で簡単に求まってしまいます。
適当なHPが見つからなかったのですが、これは少し参考になるかと思います。
http://www.umgabs.co.jp/jp/solution/design/p_03.htm
# No.5044 # 2003年3月30日 # ハッピー #
> そもそも、集中応力が、発生するような形状を避けなくてはいけないと
> 思いますが・・・。
>
> /| 荷重点
> /|------- ↓
> /| | ------------
> /| | | |
> /| ※- |
> /| |
> /| - |
> /| | | |
> /| | ------------
> /|-------
> /|
by M&Mさん
danさん、ピピさんのご指摘と重複しますが、
ピン角の段付きでモデル化しちゃうと、これは集中応力というより特異性のある応力、
つまり応力は無限大になっちゃいますから、メッシュを細かくするほど応力は青天井で
高くなります。メッシュのサイズを議論する意味がありませんヨ。
実物には、当然、なにがしかのRを付けているわけですからいわゆる応力集中が生じます。
これを見積もってピピさんご指摘の疲労強度などを評価するのでしょう。
では、FEMをどう使うか? 例えば3つのアプローチがあると思います。
(1)danさん、ご指摘のように、フィレットRを詳細にメッシュ切りしたモデルで、
直接的に集中応力を求める。
(2)FEMではフィレットRをモデル化せずに解いて、応力分布から公称応力を推定し、
これに別途便覧等で求めた応力集中係数を掛けて集中応力を求める。
(上記図では、公称応力は手計算で得られそうですが...)
(3) (1)の亜流で、ズーミング手法を用いるもの。
フィレットをモデル化しない解析をまず行い、ついでフィレットをメッシュ切り
したローカルモデルで集中応力を求める。
# No.5060 # 2003年4月7日 # せっくん #
ハッピーさん、danさん、ピピさん Reありがとうございました。
> ピン角の段付きでモデル化しちゃうと、これは集中応力というより特異性のある応力、
> つまり応力は無限大になっちゃいますから、メッシュを細かくするほど応力は青天井で
> 高くなります。メッシュのサイズを議論する意味がありませんヨ。
> 実物には、当然、なにがしかのRを付けているわけですからいわゆる応力集中が生じます。
> これを見積もってピピさんご指摘の疲労強度などを評価するのでしょう。
> では、FEMをどう使うか? 例えば3つのアプローチがあると思います。
> (1)danさん、ご指摘のように、フィレットRを詳細にメッシュ切りしたモデルで、
> 直接的に集中応力を求める。
> (2)FEMではフィレットRをモデル化せずに解いて、応力分布から公称応力を推定し、
> これに別途便覧等で求めた応力集中係数を掛けて集中応力を求める。
> (上記図では、公称応力は手計算で得られそうですが...)
> (3) (1)の亜流で、ズーミング手法を用いるもの。
> フィレットをモデル化しない解析をまず行い、ついでフィレットをメッシュ切り
> したローカルモデルで集中応力を求める。
”応力集中係数”で、検索しましたら参考になりそうなページが、沢山でてきました。
ビビさんの紹介頂いたページと共に学ばせて頂きます。
http://www.mscsoftware.co.jp/ecom/caecdrom/demo/5/5_3/5_3_1.html
http://www.washimo.jp/Report/FEM-CAI%5B1%5D/FEM-CAI-No5.htm
http://www.ai-link.jp/free/learning/kouza/04/answer/answer-p5.htm
http://irwin.t.u-tokyo.ac.jp/~izumi/easy/example/ex7_1.htm
(編集担当:burning 2003/11/24)
<陽解法の結果について>
# No.4806 # 2003年2月25日 # りかぴん #
陽解法の結果についてです。
陽解法を使ったことがあまりありません陽解法初心者です。
実行マシーンを変えたり、並列実行CPUの数をかえますと
結果に差が生じます。(0.5%から1%ぐらいのオーダー)
今まで,陰解法の計算ばかりの計算で、こういう経験がなく、
どの程度の差ならば陽解法でしかたのないものかと
思いまして投稿しました。
だれか、同じような経験のある方アドバイスをお願いします。
勿論、解析結果から扱っている現象を評価するのに充分に
小さい差であるならば
気にしなくてもいいと思うのですが。
# No.4810 # 2003年2月25日 # saito #
昔々の話。各々のコンピュータや,コンパイラが持っている有効桁数や,
計算機の取りうる最小値が異なっているがために,同じプログラムでも
結果が違うというようなことがありましたが,
今のコンピュータではどうなんでしょう。
またお使いのコンピュータが全て同じOSだったりするなら,原因不明ですね。
# No.4813 # 2003年2月25日 # ハッピー #
> 昔々の話。各々のコンピュータや,コンパイラが持っている有効桁数や,
> 計算機の取りうる最小値が異なっているがために,同じプログラムでも
> 結果が違うというようなことがありましたが,
by saitoさん
同じ、マシン、OS、コンパイラでも最適化レベルを変えると答えは変わるし、
ベクトル型のスパコンではチューニングレベルでも答えは変わりますね。
自作ソフトを、別のマシンに移植すると先ず悩まされるのが、
「同じ答えを出す方法」というのが実情であったりしました。
勿論、倍精度で実用的には無視できる誤差の場合が多いのですが、
移植すると最適化オプションを全部外さ(コーディングした順序で計算する)ないと
収束しない情けないこともありました。
(当然、計算時間は、う~んと長くなっちゃいます)
浮動小数点演算は有効桁に左右されますから、計算順序を変えると答えは微妙に
変わっちゃいますが、それが右に行くか、左に行くか運命を決めることもあるんでしょう。
陽解法の場合、数値的な安定性が過敏に挙動に影響するのでしょうね。
# No.4814 # 2003年2月26日 # よし☆三 #
>実行マシーンを変えたり、並列実行CPUの数をかえますと
>結果に差が生じます。(0.5%から1%ぐらいのオーダー)
並列演算の場合は,ある程度仕方がないかもしれませんね。
エラーを取るか,並列化を取るかってことでしょう。
並列演算の解の唯一性を謳ったソルバーもありますが、
通信量が増えるので,パフォーマンスが落ちるということ
だと思います。
要素分割を増やしたり時間増分を下げたりするとエラーは
減ると思いますが,普通はエラーを減らす目的としては
修正しないと思いますよ。
(編集担当:burning 2003/11/24)
<接触解析の評価について>
# No.4712 # 2003年2月5日 # ふじた #
MARCで接触解析をやることが多いのですが、収束解は得られたものの
理論のバックグラウンドが乏しいため、今ひとつ自分が出した結果に自身を
もてないでいます。
現在下記のような評価を行っているのですが、
『そんなもんだけじゃあ、評価とは言えん!!』というところがあれば、
どなたかご指摘、ご教授下さい。
<結果の評価>
1.接触面のNORMAL STRESS(FORCE)
分布が滑らかではない →要、細メッシュ分割
2.接触反力の履歴
滑らかに推移していない →要、貫通チェック
→要、荷重増分小
3.非線形計算の評価
OUTファイルで残差力、変位テスト、リサイクル数の確認
<収束対策>
a)荷重増分の見直し
b)モデル化の見直し
c)固着、乖離判定角度の緩和 or ボディ内の不連続箇所の定義
d)収束判定条件の緩和(残差力or変位テスト、最大ステップ数)
e)非正定マトリクスの強制解法(要チェック)
以上よろしくお願いします。
# No.4717 # 2003年2月6日 # ハッピー #
> 現在下記のような評価を行っているのですが、
by ふじたさん
チェックリストのように纏めておられるんですか?
細かなチェック。参考になります。
# No.4718 # 2003年2月6日 # チャーリー #
> MARCで接触解析をやることが多いのですが、収束解は得られたものの
> 理論のバックグラウンドが乏しいため、今ひとつ自分が出した結果に自身を
> もてないでいます。
> <結果の評価>
> 1.接触面のNORMAL STRESS(FORCE)
> 分布が滑らかではない →要、細メッシュ分割
> 2.接触反力の履歴
> 滑らかに推移していない →要、貫通チェック
> →要、荷重増分小
> 3.非線形計算の評価
> OUTファイルで残差力、変位テスト、リサイクル数の確認
>
> <収束対策>
> a)荷重増分の見直し
> b)モデル化の見直し
> c)固着、乖離判定角度の緩和 or ボディ内の不連続箇所の定義
> d)収束判定条件の緩和(残差力or変位テスト、最大ステップ数)
> e)非正定マトリクスの強制解法(要チェック)
こんばんは、ふじたさん。
いいんでは、ないでしょうか。
問題もいろいろあると思いますが、接触解析は移動境界解析とも言われますので
接触の際の、境界条件の確からしさが重要かと思います。
曲面やコーナーの処理 接触面移動の際の摩擦定義なんかは
プロセス確認で、いつも苦労と時間を費やします。
実際には、ありえない物理形状にもよくします。
よく、接触解析はうまくいったとおもいきやオーラス近辺で
止まっているんですよね。(笑)
ほとんどは、非線形材料変形での無理がたたっているのですが、
ペナルティ数などいじってみてもよいですよ。
# No.4733 # 2003年2月6日 # ピピ #
> MARCで接触解析をやることが多いのですが、収束解は得られたものの
> 理論のバックグラウンドが乏しいため、今ひとつ自分が出した結果に自身を
> もてないでいます。
> 現在下記のような評価を行っているのですが、
byふじたさん
ノウハウってまとめるのが難しいですよね。
分からない人には、ものすごく大切なヒントなのに、一旦モノにできちゃうと
当たり前になっちゃったりして、他の人の苦労が分からなくなってしまう。
ふじたさんの様に、他の人が活用できるような情報をまとめる努力って、大事
ですよね~。
「ピンクの本」にあるように、妥当性評価のフローチャートみたいなものが
できたら、ぜひ私にも分けてください(^_^)
遅レスでスミマセン。
# No.4738 # 2003年2月7日 # ふじた #
ハッピーさん、チャーリーさん、ビビさん。レスありがとうございます。
> チェックリストのように纏めておられるんですか?
> 細かなチェック。参考になります。
> Marcって、デフォルトの収束判定が相当甘かったですよね?
> 接触力に加えて面圧も見た方がよいかも。
> 局所的に降伏するような面圧が立っているかも知れないし。
チェックリストまでは行きませんが、新たな問題に直面し
何らかの対策方がわかれば、その都度メモ程度に書き残したりはしてます。
「自分の記憶力ほど当てにならないもんもない!」
がことの発端でが。(笑
Marcのデフォルト(相対残差力0.1)が相当甘いという認識はありませんでした。
ABAQUS、ANCYS等の他ソルバーってもっと厳しいんですか?
面圧はMENTATのnormal sterssで確認するようにはしてるんですが、
ハッピーさんの No.2341 記事を参考に今度比較調査してみたいと思います。
> よく、接触解析はうまくいったとおもいきやオーラス近辺で
> 止まっているんですよね。(笑)
> ほとんどは、非線形材料変形での無理がたたっているのですが、
> ペナルティ数などいじってみてもよいですよ。
by チャーリーさん
・・すいません。(笑)のツボがわかりませんでした。(汗
恥を偲んでお聞きしますが、「オーラス近辺」ってどういう状態を
さすんでしょうか?
「ペナルティ数」も初耳でして、マニュアルを調べたんですが、
『演算子マトリクスの最大対角項値』うんぬん、、が、
ここでお聞きしても理解できない恐れがあるので、
もうちょっと勉強してから出直します。
(↑PARAMETERSの2番目のカードシリーズ2番目で定義する数値。
との推測もとに話しています。)
> 他の人が活用できるような情報をまとめる努力って、大事ですよね~。
by ビビさん
現状では、マニュアル等を参照したところで、
解析専任者以外に「3次元で接触解いて!」と言ったところで
無理があると思うんですよ。
某板でビビさんも「CAEの本格普及」について触れられていましたが、
この板の有識者の皆さんに有益な実用書を作って頂けたらなぁ、、
と私も密かに期待してます。(笑
私では「当てにならない性格診断」以下の信憑性になりそうなんで。(^^;;
# No.4742 # 2003年2月7日 # よし☆彡 #
>・・すいません。(笑)のツボがわかりませんでした。(汗
>恥を偲んでお聞きしますが、「オーラス近辺」ってどういう状態を
>さすんでしょうか?
>「ペナルティ数」も初耳でして、マニュアルを調べたんですが、
>『演算子マトリクスの最大対角項値』うんぬん、、が、
>ここでお聞きしても理解できない恐れがあるので、
>by ふじた さん
オーラス近辺ってのは,計算終了付近ってことでしょう.
確立からいえば計算終了付近のほうが,メッシュもゆがみ
残差も蓄積しかなり落ちやすいでしょうからね.
ペナルティ数ってのは接触する物体間のばね定数のことですよ.
# No.4746 # 2003年2月7日 # チャーリー #
> > よく、接触解析はうまくいったとおもいきやオーラス近辺で
> > 止まっているんですよね。(笑)
> > ほとんどは、非線形材料変形での無理がたたっているのですが、
> > ペナルティ数などいじってみてもよいですよ。
> by チャーリーさん
> 「ペナルティ数」も初耳でして、マニュアルを調べたんですが、
> 『演算子マトリクスの最大対角項値』うんぬん、、が、
もう既にマニュアルの断片見つけられてるかと思いますが
接触解析のA接触解析に見つけました。
よし☆彡さん指摘されていることです。
貫通量に応じた制御をしてくれるとかかれてます。
変形体同志形状によっては、default値が大きすぎる場合が多々あります。
なんかよくよく構成式をみるとペナルティ数は、アワーグラス係数に
そっくりです。
# No.4753 # 2003年2月9日 # ふじた #
> もう既にマニュアルの断片見つけられてるかと思いますが
> 接触解析のA接触解析に見つけました。
> よし☆彡さん指摘されていることです。
> 貫通量に応じた制御をしてくれるとかかれてます。
> 変形体同志形状によっては、default値が大きすぎる場合が多々あります。
> なんかよくよく構成式をみるとペナルティ数は、アワーグラス係数に
> そっくりです。
by チャーリーさん
ペナルティ法のとこですね。勉強になります。
・・っていうか、どこで接触の「数値解法」を指定してたっけ?
という次元の自分にびっくりだったり。。
# No.4754 # 2003年2月9日 # チャーリー #
>どこで接触の「数値解法」を指定してたっけ? という次元 byふじたさん
コストが、かかっているソフトなんですから
そうでないといけないんだと思います。
ユーザーサブルーチンなどは、ちょっと前まではサポート対象外でしたね。
ペナルティとも関連しますが、アワーグラスなんかは
特にCFDなんかの粘性を扱う方は、常套で苦心されているかと
おもいますが、どんな対処してるのかなー?
>ひょっとして、オーラスは死語? by C++さん
>オーラスは正確にはどう言うんでしたっけ? All last?
>ネグる(Neglect)、サチる(Saturate)は健在のようです(笑)byハッピーさん
>追記:「オーラス」は死語の方向でお願いします。(笑) byふじたさん
死語で、オーライ。ここでは、計算終了に訂正させてください。
# No.4757 # 2003年2月12日 # 学生 #
>
> ペナルティとも関連しますが、アワーグラスなんかは
> 特にCFDなんかの粘性を扱う方は、常套で苦心されているかと
> おもいますが、どんな対処してるのかなー?
>
アワーグラスモードだけを回避する手法は無いと思います.
アワーグラスを回避しようと思えば,今度はシェアロッキングという問題に
直面すると思います.
両方の問題を回避するために,選択低減積分法がありますが,これを
指定することはできないのですか?
# No.4759 # 2003年2月12日 # チャーリー #
> > ペナルティとも関連しますが、アワーグラスなんかは
> > 特にCFDなんかの粘性を扱う方は、常套で苦心されているかと
> > おもいますが、どんな対処してるのかなー?
> アワーグラスモードだけを回避する手法は無いと思います.
> アワーグラスを回避しようと思えば,今度はシェアロッキングという問題に
> 直面すると思います.
> 両方の問題を回避するために,選択低減積分法がありますが,これを
> 指定することはできないのですか?
本題とは異なっていて大変申し訳ございません。
ロッキング回避で低減積分を利用しているのですが
それで、アワーグラスを発生するといった状況です。
選択低減積分は、アワーグラスを制御するアワーグラス項を
入れているという認識でよろしいですか?
# No.4760 # 2003年2月12日 # 学生 #
> 本題とは異なっていて大変申し訳ございません。
> ロッキング回避で低減積分を利用しているのですが
> それで、アワーグラスを発生するといった状況です。
> 選択低減積分は、アワーグラスを制御するアワーグラス項を
> 入れているという認識でよろしいですか?
>
選択低減積分は,両方の問題を回避する数学的な手法と認識していただ
いてよろしいかと思います。
# No.4761 # 2003年2月12日 # チャーリー #
>選択低減積分は,両方の問題を回避する数学的な手法と
>認識していただいてよろしいかと思います。
回答、ありがとうございます。
市販汎用ソルバーは、ほとんど実装されてるようですね。
選択とことわりがあるのは、Abaqus、Ansysのようですが
なにか特別なことを行っているのでしょうか?
もし御存知でしたら、教えて下さい。もちろん、推測で構いませんので。
# No.4763 # 2003年2月12日 # 学生 #
> >選択低減積分は,両方の問題を回避する数学的な手法と
> >認識していただいてよろしいかと思います。
>
> 回答、ありがとうございます。
> 市販汎用ソルバーは、ほとんど実装されてるようですね。
> 選択とことわりがあるのは、Abaqus、Ansysのようですが
> なにか特別なことを行っているのでしょうか?
> もし御存知でしたら、教えて下さい。もちろん、推測で構いませんので。
>
有限要素法の基礎式には積分が含まれますが,実際はそのとおりに積分は
行いません。
したがって,通常はGaussの数値積分法が用いられます。その積分手法は
主に以下の3種類が挙げられます。
(1)完全積分・・・過拘束問題が生じる(シェアロッキング)
(2)低減積分・・・アワーグラスモードが生じ易い
(3)選択低減積分・・・簡単に説明すると(1),(2)の中間的な手法
つまり,ソルバー(連立方程式を解くルーチンと理解してますが・・・)では積分
方法は関係ありません。
剛性マトリクスを作る際に関連してきます。汎用のソフトはあまり知りませんが,
おそらく積分方法のオプションがあるのでは??
# No.4766 # 2003年2月13日 # burning #
burning です。
うろ覚えですが、、、
> 有限要素法の基礎式には積分が含まれますが,実際はそのとおりに積分は
> 行いません。
> したがって,通常はGaussの数値積分法が用いられます。その積分手法は
> 主に以下の3種類が挙げられます。
> (1)完全積分・・・過拘束問題が生じる(シェアロッキング)
> (2)低減積分・・・アワーグラスモードが生じ易い
> (3)選択低減積分・・・簡単に説明すると(1),(2)の中間的な手法
by 学生さん
完全積分では曲げ問題でせん断ロッキングの問題があります。
低減積分は例えばひずみ(εx、εy)とせん断ひずみεxyとも要素中心の積分
点で面積積分するものです。
εxyの計算は曲げ問題のときの精度に影響するため、低減積分ではεxyを一点
積分することでうまくせん断ロッキングを回避してくれるような定式化をして
います。
選択低減積分は、例えば(εx、εy)は通常の積分点(2次元のときは4点)
で積分して、εxyは要素中心で積分するというように、項目によって積分方法
を変えるものです。
詳細は「有限要素法便覧」を参照してください。
# No.4780 # 2003年2月15日 # burning #
burning です。
自己レスです。
>
> 詳細は「有限要素法便覧」を参照してください。
すみません、タイトル間違ってました。
有限要素法ハンドブック I─基礎編、II─応用編
(鷲津久一郎、他著、培風館)
でした。なんか機械工学便覧なんかと混じっていたようです。
申し訳ないです。
(編集担当:burning 2003/11/24)
<材料非線形の応力評価>
# 3942 # 2002年11月7日 # くー #
材料非線形の強度解析を行い、破壊に対してある程度の
安全率を有した塑性設計を行う予定です。実験データが
ないので、引っ張り強さに対する裕度をみて設計するつもりですが、
非線形領域の応力値を引っ張り強さと比較して設計する場合には、
mises応力で評価してもよいのでしょうか?主応力の値とあまりにも
違うので評価に困っています。。。
また、簡単なモデルで局部的に応力集中する問題で計算を行うと、
SHELLとSOLIDでは値が大きく異なります。SHELL要素では、局部的な
応力集中(板の交差部の応力集中等)を解析で評価するのは不可能で
しょうか?
SOLIDとSHELLであまりに値が違うので、shellでは解析できないような
感じですが、モデルとしては鋼板を組み合わせた複雑な形状なので、
SOLIDでは解析が困難です。アドバイス頂けたら非常に助かります。
よろしくお願いします。
# 3945 # 2002年11月8日 # ハッピー #
> 非線形領域の応力値を引っ張り強さと比較して設計する場合には、
> mises応力で評価してもよいのでしょうか?主応力の値とあまりにも
> 違うので評価に困っています。。。
by くーさん
基本的にはMises応力評価で良いと思います。
「あまりにも違う」って、どの位?
違っても1,2割と思います。まさか2倍も違うなんてことは。
> また、簡単なモデルで局部的に応力集中する問題で計算を行うと、
> SHELLとSOLIDでは値が大きく異なります。SHELL要素では、局部的な
> 応力集中(板の交差部の応力集中等)を解析で評価するのは不可能で
> しょうか?
これは「SHELL要素による解析だけでは不可能」と断言できます。
T字継ぎ手でも簡単な構造をソリッドで細かくモデル化して解析し
応力分布をしげしげと眺めてみては如何でしょう?
「ソリッドVSシェル」で検索してみてください!
>No.2775 ソリッドVSシェル
> 2002年2月12日 23時53分(火曜日) 応答
応答さんの書き込みを起点に延々と議論が続いていますから。
あと「応力集中」でも検索してみましょう。
> SOLIDとSHELLであまりに値が違うので、shellでは解析できないような
> 感じですが、モデルとしては鋼板を組み合わせた複雑な形状なので、
> SOLIDでは解析が困難です。
溶接構造ですか? 溶接構造とするとさらに難しいでしょうね。
重要なのは、強度の評価方法、評価基準です。
応力集中部のピーク応力で評価するか、断面公称応力で評価するか。
降伏応力か、疲労強度か。
SHELL要素の結果からピーク応力を求めるには
1)SHELL要素で得られる公称応力に、
応力集中係数(西田孝著「応力集中」が有名)を乗じて推定するか、
2)SOLIDでモデル化した詳細なLocalモデルでズーミング解析を行うか
3)始めからSHELLとSOLIDの混合モデル(継ぎ手部のみSOLID)で一発で解くか
など
この2)と3)を高度化した手法に「重合メッシュ」という
GlobalモデルとLocalモデルを同時に解く高精度な手法もあるようです。
>Global/Local共にSHELLの例
http://homer.shinshu-u.ac.jp/jsces/trans/trans1999/No19990020.pdf
>GlobalがSHELLで、これにSOLIDのLOCALを重ね合わせた例
http://www.snaj.or.jp/tm/0207/ronbun7.html
# 3949 # 2002年11月8日 # くー #
ハッピーさん丁寧に回答していただきましてありがとうございます。
非常に助かります。
> 基本的にはMises応力評価で良いと思います。
> 「あまりにも違う」って、どの位?
> 違っても1,2割と思います。まさか2倍も違うなんてことは。
それが2倍以上も違うのでどう考えてよいのか困ってます。
材料非線形で解析を行うとそうなるものなのでしょうか?
実際の構造物を設計する場合には応力集中部を
評価しないといけないと思いますが、SHELLでは
評価できない、つまりSHELL要素では一様に発生する
応力のみの評価で、主な部材を評価する事しかできない
と考えるべきなのですかね?
もしくは応力集中係数といった経験的な数値を与える
しか方法はないということなのでしょうね。
しかし、皆さんどうやって設計しているのでしょうか?
SHELLでは応力集中が評価できない、SOLIDで評価すれば
角部を省略すれば、特異点で応力値はメッシュの細かさに
依存して大きくなる。角部が溶接であればどうやって評価
すべきなのでしょうか?溶接部の盛りをモデル化するしか
無いという結論になってしまえば、解析での評価は現実的では
簡単なモデルしか評価できないような気がしますが・・・・
よい評価方法をアドバイスしていただければ助かります。
# 3954 # 2002年11月8日 # チャーリー #
こんにちは、参考になりませんが
> > 基本的にはMises応力評価で良いと思います。
> > 「あまりにも違う」って、どの位?
> > 違っても1,2割と思います。まさか2倍も違うなんてことは。
> byハッピーさん
> それが2倍以上も違うのでどう考えてよいのか困ってます。
> 材料非線形で解析を行うとそうなるものなのでしょうか?
SHELLの場合、表裏を別々に出力させてみましょう。
他には、主応力方向を参照してみると宜しいのではないかと
また、非線形を使ってると言うことですが、塑性歪などは?
> しかし、皆さんどうやって設計しているのでしょうか?
> SHELLでは応力集中が評価できない、SOLIDで評価すれば角部を省略すれば、
> 特異点で応力値はメッシュの細かさに依存して大きくなる。
> 角部が溶接であればどうやって評価すべきなのでしょうか?
> 溶接部の盛りをモデル化するしか無いという結論になってしまえば、
経験的にシェルで物性を変えたりするのもいいのではと考えてます。
溶接部が構造部全体でどういう役割を果たしているかなど考えると、
SOLIDにズーミングする方法もあるでしょうし
私の感じるところ、シェルで十分できると思いますよ。
ひとつ思い切って追究してみましょう。(笑)
> 解析での評価は現実的では
> 簡単なモデルしか評価できないような気がしますが・・・・
> よい評価方法をアドバイスしていただければ助かります。
構造全体が問題なのか、溶接そのものが問題なのか?
勉強する内容もがらっと変わってきます。
区別必要があると思います。
# 3957 # 2002年11月8日 # ハッピー #
> それが2倍以上も違うのでどう考えてよいのか困ってます。
> 材料非線形で解析を行うとそうなるものなのでしょうか?
by くーさん
それは、おかしいです。
ポスト処理(コンター)に何か問題があるのでは?
普通は(a)応力6成分を積分点から節点値を外挿し、平均化してから
ミーゼスや主応力を求めると思いますが、
オプションで、
(b)応力6成分を積分点から節点値を外挿し、節点位置でミーゼス、
主応力を求めその後に平均化する
(c)積分点でミーゼス応力、主応力を求め、これらを節点値に外挿する
というように、どこでミーゼス、主応力を求めるか、どこで平均化する
かで大きく3種類ほど考えられます。
お使いのソフト、ないし選択したオプションが(b)や(c)になっていると、
メッシュが粗い場合には、「2倍以上も違う」こともあり得るかもしれ
ません。
チャーリーさん、ご指摘のシェルの裏表、加えて接合部での平均化の問題...
シェルの場合、接合部では平均化するとおかしくなっちゃいますネ
> 依存して大きくなる。角部が溶接であればどうやって評価
> すべきなのでしょうか?溶接部の盛りをモデル化するしか
> 無いという結論になってしまえば、解析での評価は現実的では
> 簡単なモデルしか評価できないような気がしますが・・・・
チャーリーさん、仰るように溶接板構造は大抵はシェル解析じゃないでしょうか?
評価方法とリンクしたモデル化が必要です。
溶接ビードの応力集中を避けて、溶接止端からxxmmのところに歪みゲージを
貼って疲労試験をするのであれば、解析モデルの同じ位置で評価します
(溶接ビードは剛性をモデル化する場合としない場合とあり)し、
解析モデルで、接合部からxxmmの所の応力で実績ベースの相対評価をする、
という場合もあると思います。
断面公称応力で評価する場合は、勿論SHELLモデル。
勿論、ズーミングや応力集中係数を使ってピーク応力を求め、母材強度で
評価することも。
#書き込んだと思ったら、チャーリーさんが一瞬早かったようで、慌てて書き
#足しました (^^;;
# 3962 # 2002年11月9日 # ハッピー #
>溶接ビードの応力集中を避けて、溶接止端からxxmmのところに歪みゲージを
>貼って疲労試験をするのであれば、解析モデルの同じ位置で評価します
>シェルの場合、接合部では平均化するとおかしくなっちゃいますネ
→接合部での「外挿」「平均化」の弊害を避けるため、
接合部からxxmmの所に、積分点が来るようにメッシュを切って、
その積分点応力で評価する、という考え方もあると思います。
#あと、
シェルのモデル化で大切なのは、現物をよく見て、「実際の厚み」を良く
意識することですね。
解析モデルでは、ベコベコに見えても、実際はポパイが腕を曲げたように
がっしりしていることもあったりします。
接合部では複数の要素が重なって、また見かけのスパンが長くなりますので、
剛性や質量の過大評価・過小評価が起こる可能性もあります.
最近のプリ・ポストの多くは、シェル要素や梁要素も、実際の板厚、断面形状
で表示できますから、特に接合部はスパンと厚みの関係をじっくりチェック!
(編集担当:burning 2002/12/28)
<材料の強度について>
# 3904 # 2002年11月2日 # now #
みなさま、こんにわ。
塑性加工の分野で質問なのですが、材料に圧縮強度、引っ張り
強度とありますが、単純に解析でこの強度を超えた場合があり
ますが、実際はどうなるのでしょうか。
推測としては引っ張り試験等で計測した値だとするとその材料
は延性破壊を起こしてしまうと考えられます。またせん断の条
件値(トレスカ、ミーゼス)を超えた場合は脆性破壊と考えて
よろしいのでしょうか。
最大主応力についてですが、これは数値上プラスの値なので
圧縮側だと値はマイナス値となり、圧縮の最大値を考える場合
は最小主応力の算出が必要と考えていますが、自信がないのが
本音です。
どなたかご指導のほどお願いいたします。
# 3905 # 2002年11月2日 # チャーリー #
>塑性加工の分野で質問なのですが、材料に圧縮強度、引っ張り
>強度とありますが、単純に解析でこの強度を超えた場合があり
>ますが、実際はどうなるのでしょうか。
イメージとしては体積は変化しないと仮定。例は悪いですが
一時期ブームになったはやったよせブラ("寄せてあげる***
*")かと、、、(笑)
トレスカ、ミーゼスを超えた箇所は、降伏曲面が移動なり広がる
なりの計算を経て計算できるようにします。
塑性加工といったところで、
汎用ラグランジェ系ソフトでは、リゾ-ニングとかアダプティブ
といった再分割手法が一般的かと思います。
脆性は、上記のハードニング(硬化)に対してソフトニング(軟化)
といった別の非線形物性が、適当かと思います。
もちろん、最小主応力なんかも目安になると思います。
# 3909 # 2002年11月2日 # ハッピー #
>塑性加工の分野で質問なのですが、材料に圧縮強度、引っ張り
>強度とありますが、単純に解析でこの強度を超えた場合があり
>ますが、実際はどうなるのでしょうか。
by nowさん
この「実際」というのは、実験ないし実構造物では、という意味
ですか?
# 3910 # 2002年11月3日 # imada #
>塑性加工の分野で質問なのですが、材料に圧縮強度、引っ張り
>強度とありますが、単純に解析でこの強度を超えた場合があり
>ますが、実際はどうなるのでしょうか。
解析したら結果がその値を超えてしまったという事ですね?
> 推測としては引っ張り試験等で計測した値だとするとその材料
> は延性破壊を起こしてしまうと考えられます。
非線形材料特性を正しく入力したうえで非線形解析を実施している
のであれば、「その点で破断が始まりそうだ」程度の予想はつけら
れると思います。
(正確には難しいでしょうね、あくまで予想です)
>またせん断の条件値(トレスカ、ミーゼス)を超えた場合
> は脆性破壊と考えてよろしいのでしょうか。
えっと、「そこから塑性変形が始まる」と解釈するのが普通でしょう。
もっと深いことをたずねておられるのかな?
> 最大主応力についてですが、これは数値上プラスの値なので
> 圧縮側だと値はマイナス値となり、圧縮の最大値を考える場合
> は最小主応力の算出が必要と考えていますが、
一般的にはそれでよいと思います。
質問の意味を取り違えているかもしれません。
不明な点は言葉を変えて何度でも質問してみてください。
(経験豊富でかつ親切な方は大勢いますので・・・)
# 3912 # 2002年11月3日 # ハッピー #
> またせん断の条
> 件値(トレスカ、ミーゼス)を超えた場合は脆性破壊と考えて
> よろしいのでしょうか。
検索していると、材料強度についてコンパクトに書かれたページが
ありました。
http://staff.aist.go.jp/h.arai/robotics/jrsj95_mat_dic.html
ミーゼス、トレスカは実用大事典にも書かれてます。
私は、たまたま破壊力学をかじってましたので、いろんな破壊の現場
に遭遇してますが普通の人は、なかなか破面を見るチャンスはないかも。
でも日常生活でも、延性破壊(針金をペンチで切断)、脆性破壊
(お皿を落として壊れた)など、気をつけると一杯ありますね。
# 3914 # 2002年11月4日 # T学生 #
>塑性加工の分野で質問なのですが、材料に圧縮強度、引っ張り
>強度とありますが、単純に解析でこの強度を超えた場合があり
>ますが、実際はどうなるのでしょうか。
by nowさん
こんにちわ。
チャーリーさん、imadaさん、ハッピーさんがコメントされていますが
まず、nowさんが解析されたい材料が延性破壊しやすい材料(金属)か
脆性破壊しやすい材料(プラスチック)かなどで判断するのが良いと
思います。
材料が延性破壊するような金属なら、体積一定(ブラの例?)で塑性
変形をし理想的な延性破壊をしてくれると思います・
プラスチックなら、ほとんど塑性変形を伴わないで破壊してしまう脆性
破壊なのでFEMの材料特性入力で、降伏応力、ポアソン比とか大まかに
入力してどこに応力集中しやすいかなんかを検討するんではないんでは
ないでしょうか?
ですので、あくまでFEMは計算結果であって実現象と比較されるのが
一番確実だと思います。
(理想は破面分析しないといけません?ハッピーさん)
御先輩方、言葉足らずのところあればフォローお願いします。^^;;;
# 3925 # 2002年11月5日 # now #
みなさま、いろいろなご意見ならびにご指導ありがとうございます。
感謝感激です(T_T)。
ご指導を頂き、以下のように考えをまとめてみました。
解析のみの評価にて、解析に使用する材料が延性材料で弾性の変形
解析を行う場合、強度を超えるとまず、延性破壊の前に塑性変形が始
まり、材料が脆性材料ならば、脆性破壊が生じると理解いたしました。
もし解析のみの評価を行う場合、弾性解析を行い、応力値のみの算出
が可能ならば、各方向の引張応力(最大主応力)とせん断応力をみて、
材料の強度(せん断の場合は条件式)と比較して危険か安全か判断す
る方法ということいいのではと考えています。
そこで理解がまだ不十分なのが圧縮強度です。引っ張りとせん断に
よる破壊は想像がつくのですが、圧縮強度のみ超える場合で破壊とか
生じてしまう場合はあるのかと。
例えとして、深海に立方体の金属を沈めて面圧は上昇していきますが、
破壊のイメージがちょっとつかなのです。
この場合も圧縮強度を超えるとすべり面がどこかで生じてやっぱり亀裂
が生じ破壊していくのでしょうか。
長々とつい・・・。自分で理解が不十分なため、質問もわかりにくく
ご迷惑をかけていますが、ご指導のほどお願いいたします。
# 3926 # 2002年11月5日 # チャーリー #
こんばんは、気になるところ2,3点
> 解析のみの評価にて、解析に使用する材料が延性材料で弾性の変形
> 解析を行う場合、強度を超えるとまず、延性破壊の前に塑性変形が始
> まり、材料が脆性材料ならば、脆性破壊が生じると理解いたしました。
> もし解析のみの評価を行う場合、弾性解析を行い、応力値のみの算出
> が可能ならば、各方向の引張応力(最大主応力)とせん断応力をみて、
> 材料の強度(せん断の場合は条件式)と比較して危険か安全か判断す
> る方法ということいいのではと考えています。
初期の材料特性として
延性材料と、脆性材料と一般的には、ポアソン比で比較的判別できます。
おそらくnowさんが、延性材料が、塑性変形からボイド成長から亀裂進展
といったところと考えていたなのか皆さん首を傾げていたところかと思い
ます。
> そこで理解がまだ不十分なのが圧縮強度です。引っ張りとせん断に
> よる破壊は想像がつくのですが、圧縮強度のみ超える場合で破壊とか
> 生じてしまう場合はあるのかと。
> 例えとして、深海に立方体の金属を沈めて面圧は上昇していきますが、
> 破壊のイメージがちょっとつかなのです。
> この場合も圧縮強度を超えるとすべり面がどこかで生じてやっぱり亀裂
> が生じ破壊していくのでしょうか。
残念ながら、過去の偉人達は、高圧化(かなりの圧力らしいのですが)で
引っ張り試験を行い圧力影響が、ほとんど無視できることを発見していた
んです。
その後、ミーゼスやトレスカの降伏具体形が続々でてきたと言われてるよ
うです。
# 3927 # 2002年11月5日 # よし☆彡 #
>残念ながら、過去の偉人達は、高圧化(かなりの圧力らしいのですが)で
>引っ張り試験を行い圧力影響が、ほとんど無視できることを発見していた
>んです。
>その後、ミーゼスやトレスカの降伏具体形が続々でてきたと言われてるよ
>うです。
ノーベル物理学賞受賞者Bridgemanの金属に関する研究ですね。
(編集担当:burning 2002/12/28)
<CATIA GPS>
# 3386 # 2002年7月29日 # たち #
お世話になります。
CATIA(V4) の1機能である GPS という線形解析ソフトウェアを
設計へ導入していますが、SAGとSIZEという2つのパラメーターが
今ひとつよくわからんのです。 というのは、、、
弊社ではCAEを実施する場合は必ず実験を行い、そのソフトウェアの検証を
行います。今回のGPSもどの程度なものであるのか大量の計算を行いました。
(実験による数値を正として、ANSYSなどの非線形ソフトによる計算も行
った上で)
結果、応力が真値(実験値やANSYSの値に対して)2倍~2.5倍くらい
高くなる場合もあったりで、線形の計算ソフトで、テトラの2次要素しかない
ので、まぁそんなもんだろうと思うのですが、ところがこのSAGとSIZE
がくせものでしたて、取り方によって応力振幅が大きくなったり、小さくなっ
たりしてしまうのです。
SAGとSIZEの最適値を決めてやるしかないようなのですが、
ハード上の制限もあり、要素数を4~5万程度に抑えねばならず、なかなか
うまくいきません。
何でも結構です。アドバイスいただければうれしいのですが、、、。
# 3394 # 2002年7月29日 # チャーリー #
> 設計へ導入していますが、SAGとSIZEという2つのパラメーターが
CAD形状の対して、SAGは曲線、SIZEは直線に対してと別けておくと
分かりやすいかと思います。
> 弊社ではCAEを実施する場合は必ず実験を行い、そのソフトウェアの検証を
> 行います。今回のGPSもどの程度なものであるのか大量の計算を行いました。
一般的には、理論解に対して行います。(力学手計算値)
それに対応して、実験の境界条件との妥当性など緻密化していきます。
# 3395 # 2002年7月29日 # 金色ウサギ #
CATIAのことはよく知らないのですが、SAGとは曲線部のメッシュ分割を
制御するパラメータでメッシュと形状との偏差、SIZEとは最大の要素長(こ
の値以下のメッシュにするということ)のことですね。
これらの値の取り方によって、応力値がかなり変わるというのは至極当然のこと
で、とくに曲線部のメッシュ分割が表現したい応力分布を表せないからなのでし
ょう。
> SAGとSIZEの最適値を決めてやるしかないようなのですが、
> ハード上の制限もあり、要素数を4~5万程度に抑えねばならず、
> なかなかうまくいきません。何でも結構です。アドバイスいただければ
> うれしいのですが、、、。
うーん、これは難問ですね。
SAGとSIZEの最適値は、解析形状と応力分布に依存するものですから、
ズバリ最適値というのはなかなか見つけられないのではないでしょうか。
最近のFEMツールにはアダプティブメッシュ(メッシュの最適化機能)が
ついていますからCATIA GPSにもあるのではないですか?
また、SAGはグローバルの設定値のようですが、ローカルに設定する値が
あるのではないですか?(よく知りませんが)
メッシュ分割で応力値に大きな影響が出るのは応力集中部ですから、その部
分にローカル値を設定しておく方法が有効だと思うのですが。。。
ちなみに、応力集中部のエッジを3分割以上にメッシュ分割できて、要素の
品質が悪くならない設定値にするのが経験上有効です。
# 3397 # 2002年7月29日 # たち #
> また、SAGはグローバルの設定値のようですが、ローカルに設定する値が
> あるのではないですか?(よく知りませんが)
実はないんですよ。これが。
> ちなみに、応力集中部のエッジを3分割以上にメッシュ分割できて、要素の
> 品質が悪くならない設定値にするのが経験上有効です。
普通はそうなんですよね。
応力集中部のメッシュを細かくするのは、、、
でも、GPSでそれをやるとぐんぐん応力値が上がるんです。
50Mpaぐらい跳ね上がるのでリメッシュ使用禁止にしているくらいです。
# 3398 # 2002年7月29日 # 金色ウサギ #
> > また、SAGはグローバルの設定値のようですが、ローカルに設定する値が
> > あるのではないですか?(よく知りませんが)
>
> 実はないんですよ。これが。
>
> > ちなみに、応力集中部のエッジを3分割以上にメッシュ分割できて、要素の
> > 品質が悪くならない設定値にするのが経験上有効です。
>
> 普通はそうなんですよね。
> 応力集中部のメッシュを細かくするのは、、、
> でも、GPSでそれをやるとぐんぐん応力値が上がるんです。
> 50Mpaぐらい跳ね上がるのでリメッシュ使用禁止にしているくらいです。
そ、そうなんですか。。。(^^;
それでは相対評価に使うのに限定したほうが良さそうですね。
でも、メッシュサイズの設定に関するノウハウを理解するよりも、
簡単に解析できることを選んだのかもしれませんね。
私的には反対ですが。。。
設計者にラクをさせる代わりに考えさせなくしそうであまり賛成
できません。
基本的なFEM教育は必須だと思っていますので。。。
# 3400 # 2002年7月29日 # よし☆彡 #
> でも、GPSでそれをやるとぐんぐん応力値が上がるんです。
> 50Mpaぐらい跳ね上がるのでリメッシュ使用禁止にしているくらいです。
>
普通は高い応力の方が正だと思いますよ.応力集中を求めたい場所が,
メッシュを切ってさらに応力が上がると言うことは,もっと切らない
といけないと言うことじゃないかなぁ~
たぶん,切りようが足りない状態で使うと設計者はやるたびに答えが
違い,FEMを信用しなくなるような気がします.
設計にはRなどは省かれたモデルを作らせ、あとから形状係数を
かけたほうがいいかも。
PS.個人的意見です。(笑)
# 3405 # 2002年7月30日 # ハッピー #
> 普通は高い応力の方が正だと思いますよ.応力集中を求めたい場所が,
> メッシュを切ってさらに応力が上がると言うことは,もっと切らない
> といけないと言うことじゃないかなぁ~
by よし☆彡さん
よし☆彡さんがおっしゃる通りと思いますよ! たちさん。
先日、開いたCAE講習会では、そこんとこ十分体験させるようにしました。
メッシュを適切に切ったときと、適当に切ったときでは応力値が全く異なる
ことを。
#Adaptive機能(H法ないしP法)が、あれば是非試して下さい。
見る見るメッシュが細かくなり、応力値は高くなっていきます。
このテストをする場合は、2D問題に置き換えた方が良いかもね。
> 設計にはRなどは省かれたモデルを作らせ、あとから形状係数を
> かけたほうがいいかも。
私も、有る意味同感。
#本当に高応力が発生するケースでは、Rなしで解いて適切な形状係数を掛けると、
結局、驚く高応力(=十分細かなメッシュの解)になることに変わりはありませ
んからネ
それと、Rを省いたモデルで角部をへたに細かく切っちゃうと、R=0の解、
つまり応力極大に向かうので注意しましょう。
場合によってはシェル要素の方がきっちり断面公称応力が出るから良いかも。
#もし、現実の構造物が破損無く、FEMの高応力結果では説明できないのであれば
R部の形状が正確にモデル化できていない(実物が図面とずれていることも)可能性も
疑いましょうか。
# 3407 # 2002年7月30日 # たち #
> 普通は高い応力の方が正だと思いますよ.応力集中を求めたい場所が,
> メッシュを切ってさらに応力が上がると言うことは,もっと切らない
> といけないと言うことじゃないかなぁ~
そうなんですよ。でもねハード環境をこれ以上良くできないんですね。
マシンパワーがあれば10万でも20万要素でもどんどん切ればいいのですけど、
それと、収束するまでやりきると、真値の応力に対して3倍ぐらいになりそうで
そうなったらそうなったで、”このソフトの場合は出た結果を3分の1にしてく
ださい。”でもいいんですが、
現状では、SAGとSIZEのとりかたで要素数が上がったり下がったり、
応力振幅も上がったり下がったりなんですね。
> たぶん,切りようが足りない状態で使うと設計者はやるたびに答えが
> 違い,FEMを信用しなくなるような気がします.
だから、”やめちまえ!!”ってわけにもいかなくて、、、、。
また、出た応力値も相対評価で使用する方法も言われてましたが
それなら、今までの設計者のKKDで十分だったりするわけです。
CAEという新興宗教を布教しているような感じで使用するにしても
それなりの数字がでるようにはしたいんですね。
# 3410 # 2002年7月30日 # たち #
CATIA GPS の件で色々ご指導ありがとうございました。
自分であれこれやるしかないって事がよくわかりました。
当面は、計算が収束しない範囲でだましだまし使っていく方向です。
それでは、また相談させてください。
# 3411 # 2002年7月30日 # 通りすがり #
SAGとSIZEのローカル設定は可能です。
専用のアイコンがありますので探してください。
ただ、頂点(Vertex)周りの分割が無いので、
エッジを選んで分割数を設定するのが良いと思います。
また、解析結果のエラーノルムを色分け表示できるはずです。
メッシュの細かさについても、これを基準としてはどうでしょうか?
一般的な手順としては、下記のようになると思います。
とりあえず解析
・強度に効くRなどは残す。
・微小R、面取りは外す。
↓
エラーノルム表示
↓
エラーノルムの値が高い領域に対して
・ローカルSIZESAGを再設定
・P法の領域として指定する(3Dのボックスで囲んで設定できたはずです。)
↓
再解析
# 3417 # 2002年7月31日 # たち #
先日、ご指導に対してお礼を申し上げましたが、
引き続きのご意見ありがとうございます。
重ねて、お礼申し上げます。
> とりあえず解析
> ・強度に効くRなどは残す。
> ・微小R、面取りは外す。
> ↓
> エラーノルム表示
> ↓
> エラーノルムの値が高い領域に対して
> ・ローカルSIZESAGを再設定
> ・P法の領域として指定する(3Dのボックスで囲んで設定できたはずです。)
> ↓
> 再解析
報告遅れてすみませんが、今設計で使用しているのは
CATIAの1ファンクションである、”ANSOLID”です。
”ローカルSIZESAGを再設定” は2度目の解析で部分的にメッシュを
細かく切る、3Dのボックスを使用する、いわゆるリメッシュです。
先日も書き込みましたが、リメッシュで応力は大きく変動するので使用
していません。
今まで、先輩方々が、言われていた通り、中途半端な部分で色々やって
もあまり意味の無いことになります。
ですから、解析の対象に対し、SAG,SIZEを特定し、リメッシュ
無しでだましだまし使用する事にしました。
ご意見ありがとうございました。
# 3418 # 2002年7月31日 # チャーリー #
> 先日も書き込みましたが、リメッシュで応力は大きく変動するので使用
> していません。
> 今まで、先輩方々が、言われていた通り、中途半端な部分で色々やって
> もあまり意味の無い
> ことになります。
多いに意味があることなんですってば、、
これを無視するとそれこそ、逆に無責任と思ってしまいます。
だから、皆さんが心配されてるんですよ。
> ですから、解析の対象に対し、SAG,SIZEを特定し、リメッシュ
> 無しでだましだまし使用する事にしました。
再解析しないのであれば、たちさんが考える今現在の値を
SIZE値を小さくし、SAG値を大き目にした方が、いいと思います。
# 3419 # 2002年7月31日 # たち #
> 多いに意味があることなんですってば、、
> これを無視するとそれこそ、逆に無責任と思ってしまいます。
> だから、皆さんが心配されてるんですよ。
ありがとうございます。
現状をうまく説明できないんで、ちょっとくやしいですが、みなさん
のご忠告はわかります。
> 再解析しないのであれば、たちさんが考える今現在の値を
> SIZE値を小さくし、SAG値を大き目にした方が、いいと思います。
ありがとうございます。
でも、間違いなくSAGは大き目には出来ません。
# 3420 # 2002年8月1日 # ハッピー #
>現状をうまく説明できないんで、ちょっとくやしいですが、みなさんの
>ご忠告はわかります。
byたちさん
掲示板で、真意・真相を伝えることはかなり難しいことですからね。
無理有りません。
あとアドバイスですが、たちさんの職場の解析環境で難しいのでしたら、
一度、プロ集団に委託解析として、十分細かなメッシュを含めメッシュ
細密度の感度解析を行ってはどうかなぁと。
ソフトが異なっても同じ要素タイプを使う線形解析であれば、答えは同じ
=結果を流用できますから。
お金は少し掛かりますが、安心料と思えば安いかも知れません。
# 3421 # 2002年8月1日 # たち #
>、一度、プロ集団に
> 委託解析として、十分細かなメッシュを含めメッシュ細密度の感度解析
> を行ってはどうかなぁと。
ありがとうございます。
実は、某巨大企業とある程度のところまではいっているんです。
詳細は書けませんが、、、。
先日のレスにも書きましたが、背景から現状までは説明しきれなかったのは
私の怠慢ですが、ひょっとすると、SAGとSIZEの使い方についても、
ある程度このソフトを使いこなしている方が、突っ込んだ指摘をしてくれる
のではないかと勝手に思い込んでいたところはあります。
掲示板では少し外れたところで議論させていただきましたが、直感的にひら
めいた物があったのでそれなりの収穫はあったと思います。
ありがとうございました。
(編集担当:burning 2002/12/25)
<しわ判定>
# 3127 # 2002年5月22日 # hiropon #
初めて投稿させていただきます。
いつも拝見させて頂いております。
解析駆け出しの若輩者にとって、ここはとても勉強になります。
さて、現在アルミ材の”かしめ”後の変形形状を予測する為、
弾塑性解析を行っています。
かしめ前形状の代表的なパラメータをふって実験比較した所、
形状に関しては、実験とほぼ合っている結果が得られました。
(たまたまかもしれませんが。。。)
しかし、一部の表面上に”しわ”が発生している形状条件がありました。
しわは、解析結果でどう判断すれば予測できるのでしょうか?
表面にしわがでるということは、
表面の組織が圧縮に耐えかねなかったということでしょうか?
主応力を比較すればわかるのでしょうか?
初歩的な質問で申し訳ないのですが。
今までそのような検討をされた方がいましたら、
教えて頂けると助かります。
# 3128 # 2002年5月22日 # imada #
> しかし、一部の表面上に”しわ”が発生している形状条件がありました。
>
> しわは、解析結果でどう判断すれば予測できるのでしょうか?
>
> 表面にしわがでるということは、
> 表面の組織が圧縮に耐えかねなかったということでしょうか?
> 主応力を比較すればわかるのでしょうか?
しわができるような部位(比較的薄い部分)の面内の圧縮応力を
見てみれば予想がつくのでは?
おりあえず最小主応力を見てみるとおおよそのあたりはつくかと思います。
# 3129 # 2002年5月23日 # ハッピー #
> 表面にしわがでるということは、
> 表面の組織が圧縮に耐えかねなかったということでしょうか?
> 主応力を比較すればわかるのでしょうか?
by hiroponさん
imadaさんも指摘されてますように、
圧縮応力による座屈現象と見なせると思います。
# 3131 # 2002年5月23日 # dan #
> しわは、解析結果でどう判断すれば予測できるのでしょうか?
プリ・ポスト、ソルバーは何をお使いでしょうか。
成型解析用のものだと、結果としてシワを出力できるようです。
私が以前見せてもらった解析結果では、近辺の板厚減少量との相関が
ありそうな感じでした。単に形状のからみで、近くに板厚が減りやすい
ところがあっただけかもしれませんが。
# 3133 # 2002年5月23日 # チャーリー #
> さて、現在アルミ材の”かしめ”後の変形形状を予測する為、
> 弾塑性解析を行っています。
> かしめ前形状の代表的なパラメータをふって実験比較した所、
> 形状に関しては、実験とほぼ合っている結果が得られました。
もう既に、達人さんです。
> しかし、一部の表面上に”しわ”が発生している形状条件がありました。
> しわは、解析結果でどう判断すれば予測できるのでしょうか?
> 表面にしわがでるということは、
> 表面の組織が圧縮に耐えかねなかったということでしょうか?
> 主応力を比較すればわかるのでしょうか?
imadaさん、ハッピーさんの指摘メカニズムの座屈だと思います。
しわを表現する場合、圧縮で密度を増加させるのは不自然です。
解析での形状が近似しているようでしたら、あまり応力は変わらないと
思います。
逆にしわが寄っているような解析箇所の板厚など見てもいいのではない
でしょうか?
シミュレーションにて、
座屈、しわを表現させる上で、増分法という計算の細工が必要になります。
おそらく使用されているアプリケーションに機能があるような気がします。
弧長増分法とかいうものです。
# 3134 # 2002年5月24日 # imada #
> おそらく使用されているアプリケーションに機能があるような気がします。
> 弧長増分法とかいうものです。
>
by チャーリーさん
弧長増分法=RIKS法 ですね。
過去に実施した経験では、時間がかかった割には応力分布から
予想された以上の情報は得られなかったような記憶があります。
ただし、この辺が解析の肝(狙い)であるなら、多少ノウハウを
蓄積する必要があるでしょうね(メッシュ分割の粗さ等)。
# 3137 # 2002年5月25日 # チャーリー #
> 弧長増分法=RIKS法 ですね。
> 過去に実施した経験では、時間がかかった割には応力分布から
> 予想された以上の情報は得られなかったような記憶があります。
> ただし、この辺が解析の肝(狙い)であるなら、多少ノウハウを
> 蓄積する必要があるでしょうね(メッシュ分割の粗さ等)。
全く指摘の通りです、解析の収束がMESHの形状依存性が強いのですが
しわが出力できます。
To hiropyonさん
もし断面2Dでの解析できたら、勘違い書き込みですので
許してください。
# 3139 # 2002年5月25日 # hiropon #
レス遅くて申し訳ありません。
各アドバイスありがとうございます。
以下簡単ですが、返答(?)いたします。
>とりあえず最小主応力を見てみるとおおよそのあたりはつくかと思います。
by imada さん
最小主応力を見てみました。
確かにしわ発生位置は高いですが、発生しなかった条件との差はあまりない?
>圧縮応力による座屈現象と見なせると思います。
by ハッピー さん
社内先輩の回答も同様でした。(勉強不足がバレバレです。)
>プリ・ポスト、ソルバーは何をお使いでしょうか。
by dan さん
現在もう一つの話題になっているANSYSです。
>弧長増分法とかいうものです。
by チャーリー さん
???。ソリューションオプションで見たことがあるようなないような・・・
>もし断面2Dでの解析できたら、勘違い書き込みですので許してください。
by チャーリー さん
軸対称でやっちゃっています。
具体的には、鉄球にそってアルミのソケットをかしめています。
そのソケット内面にしわがでます。
むりやりしぼめているので、円周及び経線方向に圧縮が生じ
しわがでるのは当たり前のような気がします。
でも、でるやつとでないやつの閾値をどう判断したらよいのか迷っています。
表面が座屈する応力ってどう出せばいいのでしょうか?
ただ単に、引張側の降伏応力じゃないんですよねー。
表面垂直方向に押さえがあるかないかでもかなり変わってきそうだし・・・。
もっと勉強してみます。
# 3140 # 2002年5月25日 # ハッピー #
> でも、でるやつとでないやつの閾値をどう判断したらよいのか迷っています。
> 表面が座屈する応力ってどう出せばいいのでしょうか?
by hiroponさん
座屈発生は単に応力だけでは決まりません。
形状・寸法比、拘束条件などが大きく影響します。
一度、機械工学便覧、設計便覧などで、座屈荷重の種々の計算式を見られると、
「座屈し易い条件」「座屈しにくい条件」が、理解できるかも知れませんヨ。
# 3142 # 2002年5月25日 # Ichinokubo #
> >プリ・ポスト、ソルバーは何をお使いでしょうか。
> by dan さん
> 現在もう一つの話題になっているANSYSです。
>
> >弧長増分法とかいうものです。
> by チャーリー さん
> ???。ソリューションオプションで見たことがあるようなないような・・・
ANSYSでは arc-length method ですね。(C****NETはどう訳してい
たか・・・?)
ARCLEN, ON, MAXARC, MINARC
(MAXARC default = 10 MINARC default = 1/1000)
で機能します。
GUI(@6.0)では、ソリューションコントロールのAdvanced NLタブ-
Arc-length optionsで、
Activate arc-length method
にチェックを入れます。
ただ、デフォルトではなかなか収束しないので(-_-メ)、Maxarcなどに適当
な数値を入れます。
座屈応力の出し方は、Helpの例題とかVM17(飛び移り座屈)なんかが参考
になると思います。
あと、CY****ETのANSYSユーザー専用コーナーに空き缶の座屈解析事例
がありますね。
どちらもInput Fileなので、座屈解析の設定方法などは、まずはこれらを
真似してみるのがいいでしょう。
# 3144# 2002年5月26日 # C++ #
> 座屈応力の出し方は、Helpの例題とかVM17(飛び移り座屈)なんかが参考
> になると思います。
> あと、CY****ETのANSYSユーザー専用コーナーに空き缶の座屈解析事例
> がありますね。
> どちらもInput Fileなので、座屈解析の設定方法などは、まずはこれらを
> 真似してみるのがいいでしょう。
例題は参考になるけれど、その前に座屈がどういうものか、理論式を含めて
しっかり勉強しないとね。 ^^;;
(編集担当:burning 2002/12/25)
<応力結果表示の使い分け>
# 3000 # 2002年4月17日 # 俊介 #
お世話になっております。
以前話題になっていたと思いますが、
応力表示の際、主応力を脆性材料に
ミーゼスを延性材料の評価に使用するのが
一般的だと聞きます。これに対して同じく延性材料評価時の
応力表示トレスカはどのような時に使い分けるのでしょうか。
# 3002 # 2002年4月17日 # チャーリー #
> 応力表示の際、主応力を脆性材料に
> ミーゼスを延性材料の評価に使用するのが
> 一般的だと聞きます。これに対して同じく延性材料評価時の
> 応力表示トレスカはどのような時に使い分けるのでしょうか。
役不足ですが、レスします。
ミーゼス降伏応力曲線(σ1,σ2,σ3座標)での弾性域と塑性域区分に対して
に対して6角形になるので、ミーゼス同様の考え方で評価できると思います。
評価降伏値が下がりちょっと厳しくなりますね。
ある業界では、ミーゼスの変わりにトレスカを評価応力にすることも
あると本掲示板で勉強しました。
気にはなっていたのですが、私が溜めているlogにちょっとなかったので、
事典の方に実装できてなかったのですが、、、すみません。
宜しければその筋の方の一報待っております。
困ったときの ○○彡頼みでしょうか?
3000件目入力getですね。俊介さん。おめでとうございます。(笑)
# 3013 # 2002年4月19日 # よし☆三 #
> ある業界では、ミーゼスの変わりにトレスカを評価応力にすることも
> あると本掲示板で勉強しました。
> 気にはなっていたのですが、私が溜めているlogにちょっとなかったので、
> 事典の方に実装できてなかったのですが、、、すみません。
> 宜しければその筋の方の一報待っております。
> 困ったときの ○○彡頼みでしょうか?by チャーリーさん
こんにちわ。私もそんなに詳しくないのですが、せっかくですから知ってること
を書くと、、
ミーゼス応力、トレスカ応力の使い分けはハッピーさんのおっしゃってるとおり、
実際は安全側で見るかどうかと言うことでしょうね。最悪条件の準せん断で15%~
16%違いますが、金属の試験(特に鋼)ではミーゼス応力により近いトレスカ応力
よりです。ですから、塑性後の精度という面で一般部はミーゼス応力を使ってる人
が多い(ほとんどかも)のだと思いますよ。
一方、掲示板では応力をエクセルとかで計算する場合は簡単なのでと書かれてた
方もいらっしゃるような気がします。また、理論的な研究ではトレスカ応力の方が
扱いやすく、また理解もしやすいと言う事情もあり、結構使われてるようですよ。(笑)
理論的には実はトレスカの条件を使っていると言っても、降伏面の一部に臨界域
のkoiterの境界があり、その場合どのように塑性するか計算が出来ません。そこで
仕方なくミーゼスの降伏面を使って塑性方向が計算されてたりしてると思います。
(まあ、降伏時点ではなく塑性後にどのように変形するかという事なんですけど)
# 3014 # 2002年4月19日 # よし☆三 #
> そこで仕方なくミーゼスの降伏面を使って塑性方向が計算されてたりしてると思います
臨界域の場合だけですよ~
# 3021 # 2002年4月22日 # チャーリー #
>理論的な研究ではトレスカ応力の方が扱いやすく、また理解もしやすいと言う事情もあり、
>結構使われてるようですよ。(笑)
いつもながら、回答をふってしまいますが、大変ありがとうございます。
前述、使われている方に、失礼な文書になっていましたらすみません。
> そこで仕方なくミーゼスの降伏面を使って塑性方向が計算されてたりしてると思います
>臨界域の場合だけですよ~
了解しました。
# 3024 # 2002年4月22日 # ハッピー #
> 理論的には実はトレスカの条件を使っていると言っても、降伏面の一部に臨界域
> のkoiterの境界があり、その場合どのように塑性するか計算が出来ません。そこで
> 仕方なくミーゼスの降伏面を使って塑性方向が計算されてたりしてると思います。
> (まあ、降伏時点ではなく塑性後にどのように変形するかという事なんですけど)
byよし☆彡さん
多くの機械設計の場合、使うのは弾性解析で、得られた応力からトレスカやミーゼス
で降伏判定をするのであまり気にしていませんでしたが、確かに降伏後の挙動をトレ
スカで記述するのには難しい面があるんですね。知に働けば角が立つ、と
(編集担当:burning 2002/12/25)
<破断の判定>
# 2928 # 2002年3月28日 # ルート17 #
> 強度評価(降伏するかどうかの判定)の際、材料の性質によって使い分けます。
>
> 鋳鉄、コンクリート、ガラスなどの脆い材料(脆性材料)では、最大主応力を用います。
> これらの材料は、引っ張りよりも圧縮に強い特性を持っているからです。
>
> ミーゼス応力は、鋳鉄を除く金属材料に適用します。ミーゼス応力を一言で表現すると、
> 部材を変形させるエネルギー(ひずみエネルギー)に着目して求められる降伏予測応力
> ということになります。
>
初書き込みです。応力の話が盛り上がっているので教えて下さい。
延性材料において、降伏判定はミーゼス応力を用いていますが、破断の判定はどうするの
でしょう?
最大主応力説を用いても良いのでしょうか?
書物には脆性材料の場合の記述が多いようですが・・・。
# 2929 # 2002年3月28日 # 金色ウサギ #
> 延性材料において、降伏判定はミーゼス応力を用いていますが、破断の判定はどうするの
> でしょう?
> 最大主応力説を用いても良いのでしょうか?
> 書物には脆性材料の場合の記述が多いようですが・・・
脆性材料では降伏=破断となるので最大主応力説を用いるのではないでしょうか。
延性材料ではミーゼスひずみで破断を判定することになると思います。もちろん、
弾塑性解析を行ってですが。
# 2931 # 2002年3月29日 # ハッピー #
> 延性材料において、降伏判定はミーゼス応力を用いていますが、破断の判定はどうするの
> でしょう?
> 最大主応力説を用いても良いのでしょうか?
byルート17さん
これは、「破断する可能性がある」という判定でしょうか?
それとも「破断した」という判定かな
延性材料の破断というのは、引きちぎられるような状況を想定されるのでしょうか?
# 2935 # 2002年3月29日 # ルート17 #
金色ウサギさん、ハッピーさん、レスありがとうございます。
> これは、「破断する可能性がある」という判定でしょうか?
> それとも「破断した」という判定かな
> 延性材料の破断というのは、引きちぎられるような状況を想定されるのでしょうか?
by ハッピーさん
上記の2つで判定が異なるのでしょうか?
問題にしている材料は延性材料です。
もしかしたら同じ材料でも状況に応じて使い分けるのでしょうか?
例えば、降伏後、十分に塑性変形した後に破断する場合。
応力集中するような部位(切り欠き)があったり、溶接等がある場合など。
疑問をどんどん書き込んでしまってすいませんが、宜しければアドバイスを
お願いします。
# 2940 # 2002年3月30日 # ハッピー #
> 問題にしている材料は延性材料です。
> もしかしたら同じ材料でも状況に応じて使い分けるのでしょうか?
byルート17さん
延性材料で、「破断の瞬間まで追いかける」という問題そのものがピンとこな
かっただけです。
私が扱っている機械では、破断に至る前の塑性変形で既に機能が失われている、
即ち破損したと判定しますので。
すみません、要らぬ横レスいれたもので、気になさらないで下さい。
(編集担当:burning 2002/12/25)
<応力の考えかた>
# 2900 # 2002年3月22日 # temma #
初めて投稿させていただきます。temmaと申します。
私は主に設計の仕事をさせて頂いております。
まだ、若輩者でございますが、、、
私が担当している製品の強度を確認する際に外部の会社へ
CAE解析を依頼し、その報告書をいただきました。
その結果の中で、ミーゼス応力の値が最大主応力を超えている結果と
なっておりました。
私の理解としては、ミーゼスは降伏を、最大主応力は破断を見るための
ものと思っています。
結果だけを見ると、破断した後に降伏していると感じでしょうか、、、
これは材料力学的におよび構造解析の手法的にどういった理由で
このような結果になってしまうのでしょうか?
CAEに関してはほとんど無知なもので、このような低レベルの質問を
なってしまい申し訳ないです。
どうか、こんな私目にご教授ください。
# 2903 # 2002年3月22日 # ハッピー #
> その結果の中で、ミーゼス応力の値が最大主応力を超えている結果と
> なっておりました。
by_temmaさん
ミーゼスは定義から明らかなように、圧縮側で高い応力が発生していても、
ミーゼス応力値は高くなります。今回の場合、最小主応力の最大値(絶対値
の最大)はミーゼスの最大より高くなっているのではありませんか?
(編集担当:burning 2002/12/25)
<ABAQUSの節点値について>
# 2606# 2002年1月16日 # T学生 #
早速ですが、ABAQUSの節点値について教えて下さい。
一般的にFEMで求める値(応力値、ひずみなど)は、要素内の積分点から
要素内の節点応力に外挿・変換して、各要素から算出した値を平均?化
して、節点値としているのでしょうか?
なぜこのようなことを聞くのかといいますと、abaqus/viewerで取り出した
節点値(パスを通した節点値)と要素内の節点値(クリエ)で取得した値が
違ってしまうためです。
一般的なことで結構なのでアドバイスお願いします。
(abaqus/standard 6.2,abaqus/viewer使用)
# 2629# 2002年1月19日 # ハッピー #
> 早速ですが、ABAQUSの節点値について教えて下さい。
> 一般的にFEMで求める値(応力値、ひずみなど)は、要素内の積分点から
> 要素内の節点応力に外挿・変換して、各要素から算出した値を平均?化
> して、節点値としているのでしょうか?
> なぜこのようなことを聞くのかといいますと、abaqus/viewerで取り出した
> 節点値(パスを通した節点値)と要素内の節点値(クリエ)で取得した値が
> 違ってしまうためです。
by T学生さん
実用大事典で「コンター」「節点応力」「平均化」で検索するとゾロゾロ
出てくるかと...
ABAQUSは積分点値から形状関数を使って節点値を外挿し、複数の要素で
共有される節点では各要素で得られた節点外挿値を単純平均しています。
(念のため、逆に、節点値から内挿する当然のことながらドンピシャで
積分点値が得られました)
「要素内の節点値」という表現からは平均化する前の値を連想しますが
いかが?
# 2631 # 2002年1月19日 # T学生 #
ハッピー様回答ありがとうございます。
(最近記事が多いのでコメント付かないものかと^^;)
>ABAQUSは積分点値から形状関数を使って節点値を外挿し、
>複数の要素で共有される節点では 各要素で得られた節点
>外挿値を単純平均しています。
>(念のため、逆に、節点値から内挿する当然のことながら
>ドンピシャで積分点値が得られました)
>「要素内の節点値」という表現からは平均化する前の値を連想しますが
>いかが?
ご指摘の通りです。
自分の計算モデルでは、どうも「要素内の積分点」から「要素内の節点」に
うまく変換できてないようです。(バグ?)
そのあたりもう少し調べてみます。
(編集担当:burning 2002/03/31)
<応力値結果評価について(Solid)>
# 2496 # 2002年1月7日 # SHU #
某所に問い合わせたのですが的を得た回答をもらうことができなかったので、
(主に) IDEASユーザの皆様にアドバイスをいただきたく投稿致します。特定
のCADに対しての 質問で恐縮しております...。
-条件-
・ソリッドモデルとする。
・ミーゼス応力値を見る。
・結果表示は「要素表示」とする。
・要素は平均化しない。
・四面体2次メッシュ
(・実験前の検討段階)
IDEASでは結果出力の際に"Post Processing"と"Visualizer"がありますが、
皆様は どちらを使って検討しているのでしょうか。"Post Processing"と
"Visualizer"では 設定によっては結果が異なるため、実際の現場ではどちら
で評価しているかと気になっ ています。
"Post Processing"の結果は、各要素内の節点上の最大値を表示しているようですが。
参考例
・50x10x3の板(鉄)にソリッドメッシュ(四面体2次)を作成。123要素。
・10x3の面を完全拘束、反対側の10x3の面に面内力1kgfをかける。
(エッジ長10mmに荷重をかける。50x10の面に垂直。)
この時、最大応力は3.18kgf/mm^2(Post Processing)となりました。
# 2500 # 2002年1月8日 # よし☆彡 #
> IDEASでは結果出力の際に"Post Processing"と"Visualizer"がありますが、
> 皆様はどちらを使って検討しているのでしょうか。"Post Processing"と
> "Visualizer"では設定によっては結果が異なるため、実際の現場ではどちら
> で評価しているかと気になっています。by SHUさん
こんにちわ! [CAE実用大事典]で”平均化”で検索すると同じような質問が
でると思います。試されてはいかがですか?
# 2501 # 2002年1月8日 # SHU #
> こんにちわ! [CAE実用大事典]で”平均化”で検索すると同じような質問が
> でると思います。試されてはいかがですか?
時間があったので全てを読んでみました。何だか頭が....。周りにFEMについて
知ってる人が誰もいないので、これらのインターネットと本が強い味方です。
結局は、結果表示法を理解するのが一番かと。そこで”コンターのロジックに
ついて”を中心に読んでみて、ある程度の雰囲気はつかめた...と言うのが現状
です。まだ理解不足の所が多いため、質問するのも気がひけてしまいました(汗)
とりあえず一歩は踏み出せた感じです。ありがとうございました。
# 2508 # 2002年1月8日 # よし☆彡#
> 結局は、結果表示法を理解するのが一番かと。そこで”コンターのロジックに
> ついて”を中心に読んでみて、ある程度の雰囲気はつかめた...と言うのが現状
> です。まだ理解不足の所が多いため、質問するのも気がひけてしまいました(汗)
> とりあえず一歩は踏み出せた感じです。ありがとうございました。
物体の挙動を予測するときに、状態量の停留や最小であるはずで、その最も安定状態
を求める方法が幾つかあるわけです。
通常の関数であれば、微分でもすれば良いのですが、状態関数の関数なので変分します。
これがいわゆる変分原理と呼ばれる物です。変分原理を使えば、剛性方程式や運動方程式
さえ得ることが出来ます。
この変分原理で一般に使われるのがポテンシャルエネルギーの最小化です。ただし
シェルは違うこともありますが、、、。このときに変位の場を仮定し近似的な釣り合い
条件を求めるわけです。この事により応力場の整合(適合性)が取れなくなり、仕方なく
節点応力の平均化する必要が出てきます。ですから、節点応力は基本的に平均化した物
が近いわけです。しかしここで注意しなければならないのが平均化作業で値が大きく変
わることは離散化が不十分という指標になることです。バネのように応力と変位が完全
に適合すればみなさんも悩まないんでしょうがね~(笑)
# 2555 # 2002年1月11日 # えぽばく #
このときに変位の場を仮定し近似的な釣り合い条件を求めるわけです。
この事により応力場の整合(適合性)が取れなくなり、
仕方なく節点応力の平均化する必要が出てきます。
byよし☆彡
横槍を入れるようで申し訳ありませんが,教えていただきたいのですが,
”応力場の整合(適合性)”というのはどういうことでしょうか?
また,それがとれないとなぜ平均化をする必要があるのでしょうか?
よろしくお願い致します.
僕は,節点応力は,積分点の応力を形状関数を使って外挿しているものと
思ってましたがCAE大事典をみるといろいろあるものですね.
# 2558# 2002年1月11日 # よし☆彡#
> 僕は,節点応力は,積分点の応力を形状関数を使って外挿しているものと
> 思ってましたがCAE大事典をみるといろいろあるものですね.
> byえぽばく さん
こんにちわっ!えぼくぼさん。私が元気なうちは質問大歓迎です。
たぶん剛性マトリックスを組み立てる世界の中で話されてますが、
剛性マトリックスをつくると言うこと自体が変位の式を組み立てて
いると言うことです。つまり、ひずみエネルギーを最小化する事は
変位の整合を取っていることで、変分法のひとつのマトリックス変
位法なのです。
2つの要素から外挿してきた応力値は節点で食い違ってませんか?
これは応力の辻褄が合ってないと言う証拠なのです。
すこし注意していただきたいのですが、適合性と言う言葉はいろ
いろなところで使われます。FEMの世界で出てくることは、要素の
設計の時で、適合性と完全性を満足しなければなりません。この
ときの適合性は隣り合う要素辺の連続性の事を表し、Cxx級とか
で表されます。似てますがこここで言っていることは前者の変位法
について整合が取れてないと言うことを言ってました。
この説明で良かったですか?
# 2575# 2002年1月12日 # えぽばく#
よし☆彡さん,回答ありがとうございました.
どうやら僕が思い違いしていました.
変位法(機械系なもので変位法しか知らないんです実は・・・)
では節点変位の要素境界での連続性は満足されますが,
応力の連続性は満足されませんよね.そのことが”応力場の整合(適
合性)が取れない”ということだったんですね.
だから,ひとつの節点を共有している各要素から計算された節点の
応力値が違うため値を平均するんですね.まちがっているでしょうか?
そう考えると,やはり節点での応力の精度というものが信じられない
のですが,現場ではその辺りはどう解釈されているのでしょうか.
積分点応力を採用するのか,それとも節点の応力をそれなりに解釈するのか・・・
気になるところですね.
# 2585# 2002年1月14日 # よし☆彡#
>そう考えると,やはり節点での応力の精度というものが信じられない
>のですが,現場ではその辺りはどう解釈されているのでしょうか.
>積分点応力を採用するのか,それとも節点の応力をそれなりに解釈するのか・・・
>気になるところですね.by えぽばくさん
私も同感です。ひずみエネルギーの精度というと変な感じがしますから離散化
の誤差と言うことにして、精度が信じられないからそれを正しく表す経験の
ある技術者、または初心者でも正しい解が得られる手法が必要とされてるの
でしょう。ちなみにメッシュを細かくすると理論的に必ず理論解になるとは
限りませんが(誤差論という分野)、少なくとも実務者のレベルでは使えると
いう解を得ることは間違いありませんよね。
(編集担当:burning 2002/03/31)
<解析結果が異なる原因>
#2031#2001年10月17日#myu#解析結果
素朴な疑問なんですが、全く同じ条件で、解析するたびに結果が異なると
いうことはあるのでしょうか?
それとも、同じ条件にしたつもりがどこかで間違っているのでしょうか?
#2032#2001年10月17日#ハッピー#
> 素朴な疑問なんですが、
> 全く同じ条件で、解析するたびに結果が異なると
> いうことはあるのでしょうか?
by_myuさん
そういう変動が無く、再現性があるのが解析の良い所です。
自作ソフトの場合、未定義変数があるとコンパイラーによっては無意味な値が
初期設定されてしまい、「計算するたびに答えが変わる」こともありますが、
市販ソフトでは私は経験したことはありません。皆さん、いかがですか?
#2033#2001年10月17日#パンターニ#
> そういう変動が無く、再現性があるのが解析の良い所です。
> 自作ソフトの場合、未定義変数があるとコンパイラーによっては無意味な値が
> 初期設定されてしまい、「計算するたびに答えが変わる」こともありますが、
> 市販ソフトでは私は経験したことはありません。皆さん、いかがですか?
by ハッピーさん
こんにちは!パンターニです。話の趣旨からずれてしましますが、
普段○○SYSを使っています。不思議な現象ですがUNIXで作成したプログラム
(テキストファイル)をPCで流すとノードの番号がずれることがバージョン5.5で
ありました。リンク要素をよく使う為、ノードの位置がずれると結果的に解析結果に
影響を与えてしまいました。現在はUNIXで作成したプログラムはUNIXで
使うようにしています。
同じプログラムなのでメッシュの切り方が変わるはずかないのに
不思議でしょうがありません。○○SYSユーザでそのような経験をした方は
いませんでしょうか?
#2034#2001年10月17日#デビルマン#
私にはそのような経験はありません。
100回計算したら100回とも同じ答えのはずですよ。
(ホントに100回計算したことはありませんが)
#2035#2001年10月17日#よし☆彡#
少し前の?複数のCPUを使い計算するソフトでは、やるたびに計算結果が異なる物が多
かったんですがそんな使い方ですか?
#2036#2001年10月18日#チャーリー#
> 同じプログラムなのでメッシュの切り方が変わるはずかないのに
> 不思議でしょうがありません。○○SYSユーザでそのような経験をした方は
> いませんでしょうか?
会いましたが、私の場合ですが、
テキストファイルを比較確認すると原因すぐわかりました。
#2037#2001年10月18日#c#
> 全く同じ条件で、解析するたびに結果が異なると
> いうことはあるのでしょうか?
「異なる」というのが、どの程度のレベルの話をしているのか次第だと思いますが、
誤差の範囲で異なる事は十分にありえますね。
方程式の解放に色々あって、その中の「モンテカルロ法」なんてのが代表だと思いますが。
全然違う答えが出るのであれば、バグを疑ってみるべきでしょう。
#2038#2001年10月18日#myu#
みなさん、レスありがとうございました!(*^-^*)
>「異なる」というのが、どの程度のレベルの話をしているのか次第だと思いますが、
>誤差の範囲で異なる事は十分にありえますね。
今回は、熱伝導解析をやっていたのですが、荷重条件の設定から
同じ条件で何度かやりなおして解析したつもりなのですが、
解析結果が最高温度80℃のものもあれば、300℃のものもある、、と
いった感じで変わってしまいました。
でもみなさんのレスを読ませて頂くと、どうも同じ条件に設定したはずが
どこかにミスがあったのでしょうね。
#2039#2001年10月18日#ハッピー#
> > 全く同じ条件で、解析するたびに結果が異なると
> > いうことはあるのでしょうか?
> 「異なる」というのが、どの程度のレベルの話をしているのか次第だと思いますが、
> 誤差の範囲で異なる事は十分にありえますね。
by_cさん
確かに。いわゆる数値誤差の範囲の問題(例えば、1e-8とかのオーダー)なのか、有意
なバラツキなのか。
> 方程式の解法に色々あって、その中の「モンテカルロ法」なんてのが代表だと思いますが。
モンテカルロ法はバクチに名前が由来するくらいで、乱数でサイコロ振るようなもの
ですから、変動はあるでしょう。
因みに先に紹介した公差解析ソフト「emTolmate」はモンテカルロ法を使っています。
あと、希薄流体の解析手法にDMSでしたっけ、ダイレクト・モンテカルロ・シミュ
レーションっていうのを以前使ったことがあります。
> 全然違う答えが出るのであれば、バグを疑ってみるべきでしょう。
そうなれば、メーカーに入力データを送るのがベストでしょうか。
#2040#2001年10月18日#ハッピー#
> 同じ条件で何度かやりなおして解析したつもりなのですが、
> 解析結果が最高温度80℃のものもあれば、300℃のものもある、、と
> いった感じで変わってしまいました。
by_myuさん
ユーザーサブルーチンで、if文で極端な条件分岐を使ったりすると、数値誤差で
西に行ったり、東に行くようなことはあり得るでしょうが...
#2041#2001年10月18日#パンターニ#
> 会いましたが、私の場合ですが、
> テキストファイルを比較確認すると原因すぐわかりました。
by チャーリーさん
FTPが原因なのでしょうか?あと普段はFLSTやFITEMといったコマンドを
良く使うのですがバージョンアップした際、そこがよくエラーがでるため
そこあたりがくさいと思ってますが・・・
#2044#2001#10月18日#チャーリー#
> > 会いましたが、私の場合ですが、
> > テキストファイルを比較確認すると原因すぐわかりました。
> by チャーリーさん
> FTPが原因なのでしょうか?
もありますし、コンパイラの影響もあるみたいですよ。
WINの名エディッタソフトMIFESなど使ってみるといいですよ。
また、他のソフトでもNTとUNIX間のトラブルは発生しますが、、、
#2053#2001年10月19日#パンターニ#
> > FTPが原因なのでしょうか?
> もありますし、コンパイラの影響もあるみたいですよ。
> WINの名エディッタソフトMIFESなど使ってみるといいですよ。
> また、他のソフトでもNTとUNIX間のトラブルは発生しますが、、、
by チャーリーさん
ここでのコンパイラは他のソフトをANSYS用にトランスレートすることを
おっしゃているのでしょうか?それともANSYS側でinputファイルを読みこむ際
マシン語?に変換する作業のことをおっしゃているのでしょうか?教えてください。
#2054#2001年10月19日#チャーリー#
> ここでのコンパイラは他のソフトをANSYS用にトランスレートすることを
> おっしゃているのでしょうか?それともANSYS側でinputファイルを読みこむ際
> マシン語?に変換する作業のことをおっしゃているのでしょうか?教えてください。
説明が下手ですみません。ANSYS PRE-PRE間と考えて下さいませ。
PRE1(UNIX)の解析モデルの吐出し、PRE2(WIN)の解析モデルの読込み。
そのつもりでレスしてましたが、間違ってますでしょうか?
#2080#2001年10月22日#パンターニ#
> 説明が下手ですみません。ANSYS PRE-PRE間と考えて下さいませ。
> PRE1(UNIX)の解析モデルの吐出し、PRE2(WIN)の解析モデルの読込み。
> そのつもりでレスしてましたが、間違ってますでしょうか?
by チャーリーさん
パンターニです。私の方も説明不足でお互いズレがあったようです。(^^;)
私の場合は、ANSYSのGUIで作業すると自動的にlogファイルが生成されますが、
logファイルをエディタで編集してプログラムを作成しています。
input fileでエラーがないのを確認したファイルをFTPでPCに転送して
PC側のANSYSでinput fileで流すとノードの番号がずれてしましました。
UNIXで作成したDBファイルではないのですが・・・。間違っていたら
ごめんさい。それともこのようなファイルでもエディタの違いで
エラーが出るものでしょうか?ちなみにUNIXではHP10.20にはいっているエディタ、
PCは秀丸を使ってます。
(編集担当:burning 2002/03/05)
<解析結果の評価方法>
#2001年8月23日#katu#
解析結果の評価方法について教えてください。
I-DEAS Thin Sell要素を使用して疲労評価を行っているのですが、
FEM解析結果の応力値(ミーゼス)をもとに、S-N線図で評価を行うと
要件をまったく満足できないという結果が得られます。
これに対し、実機テスト結果では充分に要件を満足しています。
FEM上で応力が高く表示される部位がR部ということもあり、切り欠き効果により
応力が高く表示されているのかな?と考えていますが
平板の場合、どのように評価してよいかわかりません。
皆さんは、FEM計算結果をどのように評価されているのでしょうか?
このようにShellの場合だけでなく、Solidでも形状が複雑になれば
悩みどころであると思いますが、アドバイスを頂ければ幸いです。"
#2001年8月23日#ちまき#
> I-DEAS Thin Sell要素を使用して疲労評価を行っているのですが、
by katuさん ^^^^Shellと思ってレスします
解析対象がどんなものかよく判らないのでとりあえず書きます。
平板?
円孔帯板の引張みたいなものを想像すれば良いのでしょうか?厚さは?
薄ければシェル要素でも大きな問題は無いと思います。応力がおかしいと
思われるなら荷重条件や拘束条件が実験を上手くモデル化できているか、
もう一度検討してみてはいかがでしょう。
また公称応力を手計算できる部位があれば解析結果と手計算を比べて見るのも
一手かと。
解析自体が正しいとすればもうちょっと情報がないと何とも言えません。
三次元構造?
基本的にシェル要素の形状不連続な接合部での解析結果そのものの応力値で
疲労評価はできません。
シェル要素で求まった応力値を実際の応力値に換算する係数(いわゆる
応力集中係数)みたいなものがあらかじめ分かっていれば別ですが。
普通のシェル要素は板厚方向の応力分布を線形と仮定していると思います。
局部的なR等での応力集中の効果は考慮されません。
またシェル要素の接合部は宿命的に実物とは違ったモデル化となっています。
接合部の応力値が実物に対する何を意味しているのかは結構難しいと思います。
という事で評価対象部位を何とかしてソリッドでRまで考慮して解析された方が
よいと思います。(サブモデリング等)あるいは、2次元に近似はできませんか? "
#2001年8月23日#チャーリー#
> I-DEAS Thin Sell要素を使用して疲労評価を行っているのですが、
こんにちは、疲労とは異なった気になった点
MS3,4で経験した古い話で、間違っていたらすみません。
SHELL要素は、SOLID要素に対して応力値が結構高いはず(剛性が高い)です。
また、小さくしていくとかなり応力値が高くなるはずですので
厚みに対する要素サイズと理論解の対応はある程度把握しておいたほうが
宜しいかと思います。
#2001年8月24日#よし☆彡#
> FEM解析結果の応力値(ミーゼス)をもとに、S-N線図で評価を行うと
> 要件をまったく満足できないという結果が得られます。
S-N線図で評価する場合は材料によりますが1万~10万回よりかなり多い回数の
場合のみ比較することが出来ます。そうでない場合はすこし、工夫が必要でしょう。
多くの人が、S/N曲線を算出する実験式を提案されているので、その式から予測
します。(ここら辺は、延性を弾性に置き換えるのでノウハウですね)
しかし、簡単におこなうためには解析から得た歪みエネルギー(σε/2)をss曲線に
マッピングして得た応力とsn曲線を比較しても良いかもしれません。
ここで、注意しないといけないのはss曲線は、静的でなく動的なss曲線(ヒステリ
シス)で、例えば強化鋼などは引っ張り強さと降伏点の比が1.4以上なら硬化する
とか、そんな経験則がいくつかあります。
#2001年8月24日#katu#
皆様、ご回答ありがとうございます。
回答して頂いた中でわからない点がありましたので
再度質問させて下さい。
説明不足でしたが事象としては
平板の曲げ+ねじりで低サイクル疲労になると思います。
>多くの人が、S/N曲線を算出する実験式を提案されているので
>その式から予測します。
by よし☆彡さん
これってLangerの方法とかのことですか?
s/n線図って破壊に至るまでテストした工学応力値を
プロットしたものだから
FEMで得られた結果(工学応力)をそのままあてはめても
良いかと思ってましたが違うのでしょうか?
低サイクル疲労の場合でLangerの方法などで修正した
s/n線図を使って評価するのであれば
FEMもやはり材料非線形を考慮しなければならないと
いうことでしょうか?
また
これを回避する為にs/s線図を使用してみれば?という
捉え方でよいですか?
#2001年8月25日#よし☆彡#
>これってLangerの方法とかのことですか? by katu さん
そうです。塑性と弾性の組み合わせですね。ここで、塑性といっても塑性応力
でなく塑性ひずみです。
>s/n線図って破壊に至るまでテストした工学応力値を
>プロットしたものだから
工学って公称という意味ですか?実験的公称応力、実験的歪みから換算した応力
(歪みゲージ)の中間の存在が材料を仮想線形と仮定した線形解析値です。つまり、
それらの関係は歪みエネルギーで関係(Neuberの式)づけられます。
例えばLangerの方法の導出の過程を考えるとわかるように歪みから導出され、応力
は(ヤング率x延び)となり、応力から導出することと、歪みから導出することの
矛盾がでてくるわけです。
>低サイクル疲労の場合でLangerの方法などで修正した
>s/n線図を使って評価するのであれば
つまり、導出の過程からするとLangerの方法を使われるのであれば、低サイクルに
なればなるほど線形解析の結果はかなり危険な(解析上okでも実験上ng)評価になります。
>FEMもやはり材料非線形を考慮しなければならないと
>いうことでしょうか?
FEMを材料非線形でやる意味合いは、低サイクルでも特に低い回数でエネルギーヒス
テリシスなどの消耗を考慮したいとか、硬化則の条件がよく解っていて緩和を解きた
いなどの特殊なケースではないでしょうか。一概には言い切れませんが、汎用疲労解析
ソフトも線形解析の結果を2次解析するというのが主流です。
>これを回避する為にs/n線図を使用してみれば?という
>捉え方でよいですか?
すこし式の捉え方が違われるように感じますが、s/s線図の捉え方は、エネルギーを
関係を現実的に解く場合にその面積を利用する方法があると言うことです。
実際の企業がどのようにやっているかと言えば、ある企業はたとえばσy(dynamic)
の2倍以下(シェークダウン限界)に押さえていたり、ある企業は板の面中とエッジで
設計安全率を分けてたり、またある企業は1次、2次、ピーク応力を使った教科書的
な方法を使ってたり、疲労限度線図を塑性を考慮して作図したり、そのまま利用した
り(これは今回やられた方法と一緒ですね)、私の知る限り結構まちまちのようですよ。
中には???と思う方法もあります。あまり具体的なことが書けなく申し訳ないね~♪
ところで、非線形までやるつもりがあるのですか?
#2001年8月26日#ハッピー#
> 実際の企業がどのようにやっているかと言えば、ある企業はたとえばσy(dynamic)の
>2倍以下(シェークダウン限界)に押さえていたり、ある企業は板の面中とエッジで設計
>安全率を分けてたり、またある企業は1次、2次、ピーク応力を使った教科書的な方法を
>使ってたり、
byよし☆彡さん
うちも色々。実験、実機データに基づいて的確な判断が出来る「信頼に足る材料強度屋さん」と
一緒に仕事が出来るかどうかがポイントの一つでしょうか。SEM(走査電顕)で破面を睨んで
名医のごとく見立てができる経験が物言う世界と思います。
#研究室は試験片を磨いたり、徹夜で試験機の番をしたりで学生の「疲労試験」の場と化して
いましたが、そういう中で鉄の身になって考えられるように育つのでしょうか。(笑)
私は計算機相手なので耳学問しかなく、手法の選定は専門家に委ねています。
>ところで、非線形までやるつもりがあるのですか?
ヒステリシスループから消散エネルギーを求めたりTryしたことはありますが、硬化則を
変えてみたり、やればやるほど疑問(材料特性、モデル化の精度、工数に対する効果)が出て
きて結局、線形に戻ったり。皆さん、どのように現実的なアプローチをされているのでしょう?
#2001年8月27日#ちまき#
> >多くの人が、S/N曲線を算出する実験式を提案されているので...
ご存知かも知りませんが,養圏堂から出版されている「疲労設計便覧」
(日本材料学会編)を読ませて頂いてます.
いろいろ載ってますよ.ご参考まで.
> 平板の曲げ+ねじりで低サイクル疲労になると思います。
よくひずみサイクルの変動範囲がΔεe=Δεp=0.1%あたりが
低サイクルの評価式と高サイクルの評価式の遷移域といわれますね.
上の本ですが,よし☆彡さんが説明されてらっしゃるノイバー則に
ついても解説してあります.
低サイクル疲労の評価方法ですが,安全側で評価できれば良いというので
あれば,私のいる業界(圧力容器)では,JIS B 8281とか通産省告示501号
とかの簡易弾塑性評価というやり方が一般的です.というか決まっています.
非常に非常にとっつき難いとは思いますが...
考え方自体はどんなものにでも共通で当てはまると思いますので,
ご参考になれば.
#2001年8月27日#katu#
皆様アドバイスありがとうございます。
つくづく勉強不足を実感してます。
ちまきさん推薦の本、買ってみます。
・・・材料非線形、出来ればやりたくないですねぇ。
#2001年8月27日#ハッピー#
> ちまきさん推薦の本、買ってみます。
by_katuさん
機械学会は4点セットのようです。
疲労強度の設計資料(I)~(IV)
http://www.jsme.or.jp/kanb004.htm
(編集担当:burning 2001/12/23)
<壊れるかどうか>
#2001年7月23日#haru#
> あと、よその部署で、鉄鋼の部品の壊れたものに対して応力解析して
> 出てきた応力値が7kgf/mm2で、対策品の解析結果が3kgf/mm2だから
> OK、なんてとんでもない報告書もあったりして。腐食雰囲気下、でも
> ありませんのに。
無知な私にお教え下さい。
一見、上記の内容に不備は無いように思えてしまうのですが…。
#2001年7月23日#宣彦#
> > 出てきた応力値が7kgf/mm2で、対策品の解析結果が3kgf/mm2だから
> 無知な私にお教え下さい。
> 一見、上記の内容に不備は無いように思えてしまうのですが…。
現形状で、7kgf/mm2で、材質が鋼材と言うことは、壊れる訳が無い条件
を入れて、解析していると思われます。壊れない条件で計算して、応力が
下がったと言っても、実際別の条件が加わった場合、この応力半減効果が
リニアに当てはまる保証はありません。したがって、実際の物に適用した
場合、壊れなくなる保証は無いと言えます。
この様な解析で重要なのは、現形状で壊れるかそれに近い応力をまず
得ることが重要です。もし実際に壊れているのに、低い応力しか得られな
いとすれば、それはまだ条件が足りないと考えるべきです。
#2001年7月24日#ハッピー#
> 現形状で、7kgf/mm2で、材質が鋼材と言うことは、壊れる訳が無い条件
> を入れて、解析していると思われます。
by宣彦さん
私も考慮不足と解釈しました。
例えば疲労限が15kgf/mm2で安全率を1.5として10kgf/mm2が設計応力と
なり、これに対し余裕を見て7kgf/mm2で設計されていたとします。
(「腐食雰囲気」云々とあったので疲労かなと。ただし数値は適当です)
安全率(Safety Factor)は、荷重や材質、製造ばらつき、使用条件等の不確定因子を
考慮して
Sf=Sf1×Sf2×Sf3×・・・・・
決めると思いますが、この安全率を守って設計したのに壊れたとすると、宣彦さんも
おっしゃるように条件が怪しい。つまり、
・そもそもの設計の前提に漏れがある。
・何れかの安全率の設定でばらつきを過小評価していた。
のどちらかでしょうか。何れにしても、な~んにも考えずに、単に応力が3kgf/mm2
となって現設計基準で余裕度が増したからといって安心するのはおかしいですよね?
(編集担当:burning 2001/12/23)
<解析結果の利用方法>
#2001年7月20日#ゴンベイ#
皆さんに質問します。設計のIT化を進める部門にいる者です。
設計手法を、まず実験してから設計に反映する方法から解析を行いあたりを付けて
実験をして設計に反映する手法に変えていたと思っています。
しかし、設計担当は精度を求める傾向にあります。頭では実験結果(3つ以上かな?)
と解析結果(実験と同数)を比較して偏差や比率で別の解析結果を推測する手法が
いいのではないかと考えているのですが、皆さんのところでは解析結果をどのよう
に利用しているのでしょうか?
#2001年7月20日#ハッピー#
>設計手法を、まず実験してから設計に反映する方法から解析を行いあたりを付けて
>実験をして設計に反映する手法に変えていたと思っています。
byゴンベイさん
実験をするにも、とにかく形を決めて物を作らないといけません。その形を決めるときに
解析を使えばよいのです。実験して、得られた結果が解析と定性的にあっておれば、一安心。
方向性を決めるツールとしては使えることになりますから。定量的なズレは、モデル化の見直し
に反映しましょう。解析→実験→見直しのサイクルを重ねることで、解析の精度が向上し、
解析と実験の比重が変わって次第にゴンベイさんの目指す域に近づいて、設計者にとっても
ハッピーになると思います。一足飛びには難しく、ステップbyステップで進めては?
#2001年7月21日#ピンクのムカデ#
>しかし、設計担当は精度を求める傾向にあります。 byゴンベイさん
私自身、設計をしておりましたが、解析を担当するようになって、精度のことを
口にする設計者に対しては、「では、この部品の設計安全率はいくらですか」と
逆に質問するようにしています。(絶対に答えが返ってこない!)
解析精度は、大変重要なファクターですが、それに囚われ過ぎると、設計に
役立たない研究者的解析結果になり、設計現場は離れていくこともありますので
注意してください。
(対象商品によりますが、何せ、私共の商品は人命にはあまり関係ないので・・・)
ハッピーさんの言われるように、一足飛びには難しく、「これぐらいの精度で
これぐらいの工数を掛ければ、ほら、設計に役に立つじゃありませんか」を
地道に継続するしかないと思います。
3Dツールの普及で、最近は、設計者が少なくなり、3Dモデル作成技能者が
多くなっているのが辛いです。ある部品の3次元データをがあるから解析を
したいという依頼で休み前にAutoGemで要素分割したら、細かく汚いので
この3連休の合間に美しい解析モデルを作成しています。
#2001年7月22日#burning#
> しかし、設計担当は精度を求める傾向にあります。頭では実験結果
>(3つ以上かな?)と解析結果(実験と同数)を比較して偏差や比率
>で別の解析結果を推測する手法がいいのではないかと考えているので
>すが、
by ゴンベイさん
実験結果といっても、その実験結果自体の精度も問題になると考えます。
(1)ノイズ入りまくりの周波数応答関数(FRF)を持ってきて解析とズレて
います。。。#実験自体とっても怪しい!
(2)何個かで温度を測ってきましたが、個体差が激しいので一番合うやつ
持って来ました。。。#…………(-_-;)
(3)歪ゲージも貼れないくらいの小さな部品の強度解析の精度は?と聞かれ
たり。。。#実験そのものができてないじゃん!
(4)実験とぜんぜん合わないとの苦情。。。#良く聞くと測定点がぜんぜん違う!
解析するってことは、実験(あるいはその一部)を置き換えることになるわけ
ですから、比較するならその実験そのものの精度も同様に問われるべきと考え
ます。
両方を極めるのはすごく大変そうなので、やはりほどほどの精度で「設計的に
使える結果」が導き出せれば充分でしょう。どの程度が良いかは扱っているモノ
や現象にもよりますので、ピンクのムカデさんもおっしゃっているように地道
な活動が一番かもしれません。
#2001年7月22日#ハッピー#
> 実験結果といっても、その実験結果自体の精度も問題になると考えます。
by_burningさん
全くですね。私も何度か実験もやりましたが、解析と比較できる精度レベルの実験を
するのはホント難しいですネ。
拘束点のガタ、治具の変形、溶接ビードや加工誤差、荷重の不均一性、ヒステリシス...
動的な問題、熱的な問題になると、再現性はなかなか得られなかったり。
「実験値」なるデータをどうやって求めたかを吟味してから、それに対応する解析をしないと
なかなか合うものでは無いように思います。
重要なのは、解析&実験の目的をどこに絞るか?でしょうか。
#2001年7月22日#dan#
> >しかし、設計担当は精度を求める傾向にあります。 byゴンベイさん
>
> 私自身、設計をしておりましたが、解析を担当するようになって、精度のことを
> 口にする設計者に対しては、「では、この部品の設計安全率はいくらですか」と
> 逆に質問するようにしています。(絶対に答えが返ってこない!)
同感です。安全率そのものについても、分かってない人が意外に多い。
実験なしでも安全率1.2だからいいとか平気で言う人も・・・
あと、よその部署で、鉄鋼の部品の壊れたものに対して応力解析して
出てきた応力値が7kgf/mm2で、対策品の解析結果が3kgf/mm2だから
OK、なんてとんでもない報告書もあったりして。腐食雰囲気下、でも
ありませんのに。
なんてことがあるので、設計の人に材料の勉強をしてもらおうと思ってます。
もともと解析を利用しよう、という人はあまり精度を問いませんし、こういう
話もきちんと聞いてもらえますね。
(編集担当:burning 2001/12/23)
<熱流体解析の精度>
#2001年7月12日#モノモノ#
熱流体解析を行っている皆様はどの程度の精度で解析を行われているので
しょうか。また、受託解析の場合の精度は如何なものでしょうか。
以上、御教授願います。
私が、熱流体解析をはじめましてから、約9ヶ月が経ちます。熱流体力学等の
知識もなく「有限体積法ってなに?」といったところからのスタートでしたが
最近では、そこそこ良い解析が行えるようになってきたと自分では思って
います。しかし、設計者からは「解析結果と実測結果が違う」といじめられる
毎日です。私の周りに熱流体解析に詳しい人もいないので、本で得たばかり
の知識で、ごまかしながら設計者と闘っています。
最近の解析では、温度分布等の傾向が実測結果に近似していて、
実測値との温度誤差も10%前後(一部異なるところあるが)で、自分では
自信(過去最高)のある解析結果でした。それでも、疑いの目は向けられます。
熱流体解析結果は疑いの目で見るものだと思ってはいますが、やはり、
「解析結果と実測結果が同じだ。」と言われたほうがうれしいのは事実です。
解析結果について周りからいじめられた方が、経験、勉強にもなりますので
ありがたいことではありますが。。。
#2001年7月12日#dan#
> 熱流体解析を行っている皆様はどの程度の精度で解析を行われているので
> しょうか。また、受託解析の場合の精度は如何なものでしょうか。
> 以上、御教授願います。
実験結果があってなのか、モノを作る前なのかでだいぶ事情は変わってきますが
> 最近の解析では、温度分布等の傾向が実測結果に近似していて、
> 実測値との温度誤差も10%前後(一部異なるところあるが)で、自分では
> 自信(過去最高)のある解析結果でした。それでも、疑いの目は向けられます。
自分のところでは、これでやっと使い物になるレベルになった、と
判断されます。
個人的には、数字があっているからいい、というよりは数学的、物理学的に
納得の行く(妥協できる)モデルを作れたかどうかが熱流体では満足感に
つながります。
> 熱流体解析結果は疑いの目で見るものだと思ってはいますが、やはり、
やった者がこう考えるのはいい傾向だとは思いますが、
> 「解析結果と実測結果が同じだ。」と言われたほうがうれしいのは事実です。
依頼してきた人には、こんな具合に信頼してもらえるといいですねえ。 "
(編集担当:burning 2001/12/23)
<応力集中について>
#2001年4月10日#FD3S#
CAEにおける応力集中について質問してもよろしいでしょうか?
平板&穴の例にあるように、応力集中は理論解に対して係数を乗じると思います。
また、この係数は、実験から算出した実験解と思います。
このようなモデルをCAEで解析した場合、係数は、どのような処理をされている
のでしょうか?
メッシュの変化率から、応力集中係数を算出してかけられているのでしょうか?
一般的な「***の理論」を適用とかしているのでしょうか?
ご存知でしたら教えてもらえると助かります。
ちなみに使用しているソフトはN4Wです。
#2001年4月10日#imada#
通常FEMでは特に応力集中を考慮するような定式化はされていないはずです。
というのも、応力集中というのは形状の局部的変化による応力分布の乱れによる
ものですが、FEMでは連続体形状をモデル化して形状の効果を含めた応力分布を
求めるのが目的であるため、適切にモデルができていれば「応力集中」も結果と
して表現できるようになっているからです。
理論的、あるいは実験的に求められた「応力集中係数」を用いるのは、簡易的な
手計算では単純形状の応力分布しか求められないため、特別に「形状効果」である
「応力集中係数」を導入しないと最大応力が予測できないからです。
とはいうものの、FEMを用いて正しく応力集中の様子を再現するのはかなりノウハ
ウのいることであり、メッシュの切り方などで答えが変わってくることから、常に
議論のテーマにはなっています。
#2001年4月11日#ハッピー#
> 平板&穴の例にあるように、応力集中は理論解に対して
> 係数を乗じると思います。
byFD3Sさん
「応力集中係数」は、「理論解」に対する係数と言うより、断面公称応力に
対する係数ですね。引っ張り荷重を受ける穴あき平板の場合、板幅=W、
引っ張り荷重をP、板厚をtとし、切り欠き底の最大応力をσmaxとすると、
公称応力はσ0=P/Wt、応力集中係数はα=σmax/σ0ですね。
「切り欠き底の理論解」に対する、実験値に基づく補正係数ではありません。
溝の中の流れを考えたとき、溝幅W、水深t、流量Qとすると平均流速はV0=Q/Wt
で、これが上のσ0に相当。溝のまん中に空き缶を立てたら、想像できるように
空き缶と溝壁の間では、空き缶によって流路が狭められることで狭路の平均流速が
上がる。さらに溝壁近傍よりも空き缶近傍の流速の方が速くなっている。この、空き缶に
沿いつつ空き缶を迂回する最大流速Vmaxが上のσmaxに相当。応力集中係数はこの速度の
比に喩えられます。またこの時の水の流れ=流線が、力の流れ=力線と同じで
はありませんが似た形になります。
要するに、応力集中は穏やかな力の流れが、何らかの擾乱(空き缶)で力線が局部的に
密度が高くなることかなぁと理解しています。
上の例では境界条件(上流、下流の平均流速、溝形状、空き缶形状...)の
下で、水の流れそのものを求めるのがFEMです。
FEMは、imadaさんがおっしゃるように
>適切にモデルができていれば「応力集中」
>も結果として表現できるようになっているからです。
適切なモデル化がされておれば、Vmax(σmax)は精度良く求まり、これとV0(σ0)の
比として応力集中係数が得られます。
(編集担当:burning 2001/12/23)
<どうしてますか応力評価>
#2001年1月17日#ちまき#
私はもっぱら鉄モノの応力解析をしていますが業界がら解析結果の
評価体系は確立しており 規格でガンジガラメとまではいかないものの
評価基準がかなり明確に決まっています.
(設計の可不可・良否の判定基準が)
皆さんの投稿を読ませて頂くと,プラスチックや樹脂などの 解析を
されている方が多いように感じました.
そこで質問.こういう材料の解析をした後
求まった解析結果からどんな風に設計の良否を判定なさってますか?
設計に解析を必要とするのだから,結構複雑な問題で ミーゼスの最大値
を見てるってような単純な話じゃないですよね.
まさにノウハウなのでしょうか?
どんな解析をしてらっしゃるのかって事も
(解析で何を調べているのか,何が評価パラメータなのか)
大変興味あります.
異業種の方の話はとってもおもしろいです.
ちなみに僕らの業界では評価指標はトレスカ応力なのです.
コンクリと鉄の剥離の話もおもしろそうですね.
どんな解析なのかなぁ.
もうちょっと話を膨らませて見ませんか. "
#2001年1月17日#モLD#
>異業種の方の話はとってもおもしろいです.
>ちなみに僕らの業界では評価指標はトレスカ応力なのです.
こんにちは、ちまきさん。硬派な解析者出現ですね。
きっと恐ろしいものの構造物設計に携わっていると想像しています。
>こういう材料の解析をした後 求まった解析結果から
>どんな風に設計の良否を判定なさってますか?
私メの場合の悩んでいる一例ですが、比較的半球状を溶着させた樹脂圧力容器で
圧力では、 ある最大圧力で壊れない、 ある外側から外力が加わると、溶着部で
壊れるといった 解析です。
主に、ミーゼスと主応力で材料降伏応力と比較して 単純に評価してます。
設計変数としては、板厚、重量コスト、溶着部厚さ
バランスで設計の可否を行ってます。
最終は実験でもって、次の設計解析への精度UPを行ってます。
こんなもので、軟派な解析に近いかもしれませんが
他には、振動強度、音響なども行ってます。
私は、トレスカは、まだ出力したことありませんが非常に興味あります。
よろしければ、重要性などワンポイント講義をお願いできれば
と思います。
コンクリと鉄の話でなくすみません。
#2001年1月18日#Pro/MECHANICA初心者#
確かセメントと鉄の話しは私が書いたような気がしますので 再度、書かせて
頂きます。
材料は正確にはポリメチルメタクリレートと言われる アクリルのセメントで
す。又、金属はCoCrMo合金です。
解析としてはMechanicaによる最適化設計等を行って いますが、評価点とし
てセメントの最大主応力と金属/セメント界面の応力(剪断・引っ張り)を使っ
ています。
私は元々、工学屋ではないので一般的に工業界で使用されているセメントの
評価をどのように行っているのか興味があります。
話しは変わりますがMechanicaの最適化アルゴリズムは2つあってSQPとGDAが
使用可能と思いますが、GDAについてご存知の方はいらっしゃらないでしょうか?
僕の少ない知識では勾配法の派生といった程度に思っていたのですが、どんな
ものでしょうか?
#2001年1月18日#ちまき#ミーゼスとトレスカ
私の理解では(間違っていたら速攻ご指摘下さい)
金属材料の応力評価は一般に相当応力いわゆるミーゼス応力でなされていますが,
これは多軸応力下での降伏条件を調べた多くの実験で,ミーゼスの降伏条件の
理論値と良く一致するという結果が得られているためですね.
しかしながら,実験結果はばらつきを持っていますからミーゼスの降伏条件は
実験値プロットのベストフィットカーブ的な存在のようなものと思っています.
一方トレスカの降伏条件は同じプロット上に書くと(x-y軸に各主応力S1,S3,
S2=0を取った二軸応力下のプロットなら)ミーゼスの降伏条件を示す楕円に内接
する六角形となります.
つまり,ミーゼスの条件よりトレスカの条件の方が小さな降伏応力(理論値)を
与えることになります.
実験から得られる降伏応力はミーゼスの理論値と合致しているものが多いのですが,
より小さい値で降伏する場合もあります.このような場合でもトレスカの理論値と
同じ程度かより大きい値を示すようです.
そこで実務上トレスカの降伏条件を用いた方が,より安全側の設計となるわけです.
安全第一.
蛇足ですが,トレスカの条件はせん断応力Tがせん断降伏応力Tyになった時,降伏
するとしているわけですが
T=Ty
せん断応力では扱いにくいので
T=(S1-S3)/2 Sは主応力
の関係と,単軸引張の時の降伏応力Sy=S1,S2=S3=0を使って
Ty=Sy/2 ゆえ Sy=2Ty
を導いて
2T=2Ty=S1-S3=Sy
と変形します.
よって最大主応力差S1-S3がSyに一致した時,降伏すると言えます.
で,Sint=S1-S3=2Tを応力強さ(Stress Intensity)と呼んで設計に使っています.
また,荷重変動があって,主応力の符号が+-入れ替わるような場合にはトレスカの
方が実験とあっているという話もどこかで聞いたのか,何かで読んだ気がします.
(が不明なので,聞き流して下さい)
ってな感じでしょうか.
#2001年1月18日#ちまき#
ちょっと修正
×(x-y軸に各主応力S1,S3,S2=0を取った二軸応力下のプロットなら)
○(x-y軸に各主応力S1,S2を取った... 上だとS3が負になっちゃいますよね
あと一番大事な事を書き忘れました。
トレスカを使うのは計算が簡単だから!
(編集担当:burning 2001/12/23)
<応力特異点>
#2001年1月12日#Pro/MECHANICA初心者#
iamdaさんの書かれていた角は特異点になって
応力が正しく計算されない、との事はどういった
事なのでしょうか?
不勉強で恐縮ですが、ご教授宜しくお願いします。
#2001年1月12日#imada#
> iamdaさんの書かれていた角は特異点になって
>応力が正しく計算されない、との事はどういった
>事なのでしょうか?
形状的に連続でなく、その点で微分不可能である点において
応力集中があると、その点は理論上は無限の応力値になって
しまうということです。
現実には、厳密に点に収束するような角は無いのでそのよう
なことは無いのですが、解析モデルではそういう形状ができて
しまいます。
FEMの場合は幸か不幸か離散化による誤差のおかげで、なんらかの
値が出てきてしまい、それがまたもっともらしい値だったりします。
問題は、モデルの作り方やメッシュの切り方、解析の設定の仕方に
より出てくる答えが違ってしまうことです。こういう点に注目して
評価をするのは簡便ですけど危険な気がします。
そもそも物体内のある一点における
応力値の評価というのは、たぶんに便宜上というところがあって
体積を持たないある一点の応力値が破断応力を超えたところで
物が壊れるわけではないのですが、評価パラメータとして
扱いやすいために、よく使われているのだと思います。
このことをよく認識していないと、最大の応力値のみに目が
行ってしまい本当に問題となるところが何かを見失いがちです。
実際のところ、私自身こうしたらいいんだという決定打を持っている
わけではありません。評価の仕方さえはっきりしていれば、かなり
大胆な簡略化もFEMにおいてはかなり使い物になると思っています。
多くの方のご意見や経験談をおうかがいしたいところです。
(編集担当:burning 2001/12/23)
<IDEASの応力ポスト表示と結果への影響>
#2000年9月23日#モLD#
私IDEASのポスト機能を全くつかうことはなかったのですが
やむ終えない状況でIDEASを使ってます。
IDEASの応力ポスト表示に疑問が生じてしまいました。
Patranと異なるので、ちょっと困ってます。
ソルバーは、Nastran
応力値は、Mises、PrincipalMaxです。
かすかな情報でもかまいません、現象
ご存知の方いましたら、教えて下さい。
#2000年9月23日#ハッピー#
>IDEASの応力ポスト表示に疑問が生じてしまいました。
>Patranと異なるので、ちょっと困ってます。
byモLDさん
私はIDEASは今は使っていないのでよく分かりませんが、コンターの処理法は
ソフトによって違うことはちょくちょくあることですし、同じソフトでもいろんな
処理法が選択できる場合がありますね。
ミーゼス、主応力などの不変量に関しては、応力6成分を節点平均してから求める
場合と、各要素ごとに節点での不変量を求めてから節点平均するのとで当然分布は
違いますし。
かなり前に使っていたJvision、Jpostは驚きで、画面の上でモデルを回転させると
分布が変わるんです。あのソフトのコンターのロジックからすると変わって当たり前
でしたが。
#とにかく、こういうケースではソルバーの出力値と、節点平均する前の値をじっくり
比較すると何かが見えてくるような。
#2000年9月24日#TBD#
> ミーゼス、主応力などの不変量に関しては、応力6成分を節点平均してから求める
> 場合と、各要素ごとに節点での不変量を求めてから節点平均するのとで当然分布は
> 違いますし。
その厳密なところは別としても、I-DEASはなめらかなコンター図を描かせようとす
ると、ある節点の周囲にあるすべての要素の応力値の平均を求めてしまうので、こう
いう場合の定性的傾向を知っていないと、コンター図だけからではとってもオカシな
結論を導き出してしまう結果となります。
たとえば、バイメタルのように隣り合う要素で材料が違う構造の計算をしたり、T
形継ぎ手の接合部での凹部の曲率半径を0で計算したり、という場合には、境界上で
は応力の連続性が法線方向成分以外は存在しないのですが、それでも無理やり平均化
してしまうのです。
この結果、バイメタルの境界ではミーゼスの応力や主応力であっても、色がハッキ
リ分かれて当然なのに、連続的になろうとするヘンな模様を作ってしまったり、T字
形状の凹部では応力集中が起きて当然なのに、みかけは周囲よりも低い応力値を表示
してしまうので、初心者はうっかりすると、「この継ぎ手では応力集中は起きません
!」などと堂々と言ってしまうのですよ。
これを避けるために、I-DEASでは要素中心の応力をまず表示させるように指導をし
ています。このときのコンター図は、要素ごとに色で塗り分けられるため、あまり美
しくはないのですが、誤解だけはしなくて済みます。しかし、最近はP法がはやって
きて、この方法も通用せず、さりとて、I-DEASは要素ごとに要素内の分布を出しては
くれないので、初心者対策に困っているところです。
以上、初心者には少々難しかったかしら?
要は、FEMの解析結果を正しく解釈できるようになるには、それなりの材料力学
の知識と、FEM自身やポスト処理についてのアルゴリズムに関する情報が(マニュ
アルやベンダーの相談窓口などから)引き出せようになっておく必要があるのです。
ただし、MS7はまだ使ったことがないので、改善されているかも知れませんが。
逆に私はPATRANやほかのものを知らないので、そちらではどうなのでしょうか?
Re: 1327 To ハッピーさん
> 等価節点力の符号の話をされているんでしょうか?
Yesです。この点を法線方向応力で乗り切ったとしても、高次要素で要素境界に沿って
一部の節点だけをくっつけたり離したり、というモデル化自体が成り立たない、と信じ
てきたのですが、そうでない世界があるのですか?!
過去ログは一通り目を通したと思っているのですが、その辺の議論をしているところ
を教えていただければ幸いです。"
#2000年9月24日#ハッピー#
>その厳密なところは別としても、I-DEASはなめらかなコンター図を描かせようとす
>ると、ある節点の周囲にあるすべての要素の応力値の平均を求めてしまうので
byTBCさん
IDEASに限らず殆どのポストプロセッサーに当てはまります
(ついでに過去ログN.260前後もご参照下さい)→「この掲示板を見ている数多い初心者の方々へ」
>さりとて、I-DEASは要素ごとに要素内の分布を出しては
>くれないので、初心者対策に困っているところです。
PATRANは可能です。よって愛用しています。
これを初心者に見せると平均下の恐ろしさが良く分かるようです。
この機能が無いソフトであえてやろうとすれば、要素ごとに全節点をバラバラにして
MPCでくっつけたモデルを作ればOK(無謀ですが)。全要素がお互いに節点を共有
しないので平均化しようがない。
>過去ログは一通り目を通したと思っているのですが、その辺の議論をしているところ
いえ、確か私も「ProMechでは接触をどう扱うのかなぁ」と疑問を出して、クリアな回答
があったようななかったような、という気がしただけです。
因みにABAQUSでは中間点の等価節点力が逆符号にならない「接触問題対応改良型テトラ
2次要素」が少し前のバージョンから加わっており、愛用しています。
#数値積分の方法を工夫しているふしがあります。
#2000年9月24日#モLD#
MS3以降は、CAD機能以外はまったく使った
(実は使わせてもらえないので)ことがなく
MS8を久々に使わされて、なんじゃこりゃといったありさま。
まだ使いこなしていませんし、実際どうかなと慌ててマニュアルやら
ベンダーに問い合わせているのですが今ひとつ腑に落ちない
後日わかりましたら報告したいと思います。
>ソフトによって違うことはちょくちょくあることですし、同じソフトでもいろんな
>処理法が選択できる場合がありますね。
ByNo1333 ハッピーさん
>>さりとて、I-DEASは要素ごとに要素内の分布を出しては
>>くれないので、初心者対策に困っているところです。
ByNo.1334 TBDさん
>PATRANは可能です。よって愛用しています。
>これを初心者に見せると平均下の恐ろしさが良く分かるようです。
By No.1335 ハッピーさん
私メのところでも、私以上の初心者にやって見せたいと思います。
ベーシックなポストを作りたいのですが
ソルバーも理解しないととCAE虎の穴は、険しいですね。
お客様にも結果がでているらしくどうフォローしたらいいのか
月曜日は憂鬱 (+o+)"
#2000年9月24日#通りすがり1号#
I-DEASによる要素内での平均化は、可能では?
手元にあるMS7では出来ますよ。
方法としては、
Visualizerを使うか
PostProsessingの計算範囲アイコンを使うかです。
#2000年9月24日#ハッピー#
ここで「要素内の平均化」とされていますが、私メが書き込みましたのは
「要素ごとのコンター」です。平均化は行いません。普通のコンターでは、
要素の中に何本の等高線があってもそれらは隣り合う要素との境界部で
きれいに連続していますが、「要素ごとのコンター」では等高線がつながりません。
#2000年9月24日#通りすがり1号#
混乱させる言い方をしてしまい,すいません。
複数の要素をまたぐ平均化はせず,要素内のみの平均化
で良いですよね?
コンタを描くとうまく繋がらずに,
ガタガタになるやつですよね?
それなら,
計算範囲→平均化しない→要素
と、スイッチをたどればOKだったはずですが,,,
#2000年9月25日#ハッピー#
>複数の要素をまたぐ平均化はせず,要素内のみの平均化
>で良いですよね?
by通りすがり1号さん
要素内で描く場合には「平均化」の処理はありませんヨ。
要素で積分点値から節点値を外挿しておしまいです。
平均化は、複数の要素にまたがる場合にのみ必要な処理です。
と認識していますが違ったかなぁ?
#2000#9月25日#よし☆三#
"I-DEASは節点値のコンター、要素の平均コンター
両方とも出来ますよ♪(PATRANも出来るけど、、)
また、
I-DEASはプロパティー毎の平均化もあります。
逆に
PATRANは2つの計算結果の平均化もあります。
(I-DEASも出来ますが作り方が面倒ですね!)
善し悪しはいろいろですね!(笑)
#2000年9月25日#burning#
I-DEAS のポスト処理には2つの方法があります。
(1) PostProcessing
応力はデフォルトで無条件平均化します。
平均化をはずすには、計算範囲で指定します。
(2) Visualizer
応力はデフォルトで平均化されていません。
後者は、MS6 から追加された結果表示ツールです。
以前はデフォルトで平均化していたのが、Visualizerで平均化しない
ということは、SDRC も少しは考えを変えてくれたのかな? と少し
嬉しく思っておりました。
平均化の話は、あまりベンダーの教育などで扱わないので、注意が
必要ですよね。
#2000年9月25日#burning#
I-DEAS の応力表示は、PostProcessing であれば、基本的に
節点応力を元に表示しているように感じます。
例えば、ABAQUS I/F を使うと、応力値は積分点ではなく、
節点の値として出力するように設定されます。
一般的に、ソルバーの応力の出力は積分点の値がデフォルト
になっていることが多いと思うので、そのままI-DEASに
取り込むととっても怪しいことになると考えます。^^;
#I-DEAS の I/F マニュアルにも注意が載っていたような
#気がします。
さらにいうと、I-DEAS のPostProcessingの表示で画面の
左上に出てくる最大値の値は、その表示方法の範囲での値
になります。つまり、平均化をかけて(これデフォルトで
す)表示すると、平均化された応力値の中の最大値が表示
されるのです。^^;;;
平均化した場合と平均化をはずした場合で、最大値が平気
で10~20%変化しますから注意が必要です。
ということで、私は平均化をはずして表示することを周り
に薦めています。
#2000年9月25日#よし☆三#
>私は平均化をはずして表示することを周りに
>薦めています。 by burning
本来の有限要素法の考えからすると、一般的には
平均化した値が本来の値となるはずですよ!
#2000年9月25日#burning#
>本来の有限要素法の考えからすると、一般的には
>平均化した値が本来の値となるはずですよ!
by よし☆三さん
その通りなのですが、ああも見事に平均化されてしまうと、ちょっと考え物
です。ただでさえ応力が低めに計算されがちなのに、表示方法で高い応力値
がならされて低くなって評価してしまうのが怖いのです。
そこで、隣り合う要素の応力の差があまりにも大きい場合は、メッシュを細
かくしたりしています。
#人間アダプティブですね。^^; I-DEASのアダプティブ
#メッシュはリソースを食いまくるのであまり使わないです。
Pro/Mechanica のように応力が連続な要素だと安心なのですけど。。。
私の経験では、I-DEASのアダプティブH(約30万要素、四面体一次)と
Pro/Mecnanica(約3000要素)で、有効数字4桁までピッタリ同じ結果(最大
変位、最大応力とも)ということがありました。ただ、I-DEASのデフォルト
表示ではやはり応力が10%位低くて、平均化を外して表示したら同じになりました。
#2000年9月25日#よし☆三#
>隣り合う要素の応力の差があまりにも大きい場合は、
>メッシュを細かくしたりしています。 by burning
その言葉を聞いて安心しました。(笑)
#2000年9月26日#モLD#
皆様がほとんど処理の仕方や注意等述べて下さったので、特にはないのですが
異材料の境界節点値表示でトラぶってました。
悪戦苦闘の結果ですが、平均化は危険だなと実感。評価応力の集中箇所が隠さ
れてしまう。
おかげさまで、I-DEASのポスト機能ちょっと慣れました。
ありがとうございます。
しかし、IDEASのコンターはきれいだ。
#2000年9月26日#ハッピー#
>>本来の有限要素法の考えからすると、一般的には
>>平均化した値が本来の値となるはずですよ!
>by よし☆三さん
>その通りなのですが、ああも見事に平均化されてしまう
>と、ちょっと考え物です。ただでさえ応力が低めに計算され
>がちなのに、表示方法で高い応力値がならされて低くなって
>評価してしまうのが怖いのです。
by_burningさん
私もそうです。
ピークがない単調な分布の場合に、整然と格子状にメッシュを切っておれば
悩むことはないのですが、現実はかけ離れています。要素の大きさや形を考慮
しない算術平均ではやはり不安が。というのも何十人かいる解析担当者の殆ど
がFEMやポストの理屈を知らないままに、恐ろしく複雑なメッシュで解析
しているのが現状で、全ての担当者、全てのメッシュにとても目が届かないんですよ。
そういう状況で見落としが起こるのが何よりコワイです。
「こんな高応力が出てしまいました!」とくればしめたもの。どれどれと
説教を垂れて指導ができますから。
#2000年9月28日#ピンクのムカデ#きれいよりもカワイイほうが好みです
>しかし、IDEASのコンターはきれいだ。
by モLDさん
自社で解析を志す若手への言葉です(盗用あり、ゴメンなさい)
・きれいなコンター図には刺がある。
・現象の理解が無く、たまたま合った解析結果は恐ろしい。
・複雑な解析モデルを作ることは自己満足にしか過ぎない。
・苦労して得られた解析結果ほど私意が入り込みやすい。
・ベンダーのうまい言葉には騙されるな。
・百聞は(100回の解析結果でも)一見(1回の現場実験)に如かず。
・解析結果と実験結果に差があるのは当然。
素人は答えを合わせるのに四苦八苦し、
セミプロは合わない言い訳を見つける。
プロは素早く設計に役立つ解析結果を導き出す。
(編集担当:burning 2001/12/23)
<応力の評価について>
#2000年8月19日 #mura#
基本的なことですが、ご教示下さい。
一般的に材料が破断するかどうかの判断は、
相当応力、最大主応力(引張りと仮定)どちらで評価するものでしょうか?
多軸応力状態では、両者の応力値の差が大きくなりますが(最大主応力>相当応力)
いかがなものでしょうか?
#2000年8月19日#ハッピー#
>一般的に材料が破断するかどうかの判断は、
>相当応力、最大主応力(引張りと仮定)どちらで評価するものでしょうか?
bymuraさん
相当応力って言っても一種類じゃないですよ。材料によって破断のし方が異なる
→
相当応力(=単軸応力場/多軸応力場の換算)の定義の仕方も異なる。わけで
す。
#2000年8月21日#よし☆彡#
>相当応力、最大主応力(引張りと仮定)どちらで評価するものでしょうか?
by muraさん
材料は何を使われてますか?
#2000年8月22日#mura#
説明不足で失礼しました。材料は金属(黄銅)です。
解析は、ANSYSの弾塑性解析を利用してます。
応力・歪曲線は、2直線近似(移動硬化則)でモデル化してます。
私自身勉強不足の点もあるので、参考書を調べてるところですが、
破断の評価方法まで十分に説明してるものは見当たりません。
掲示板で話題になったピンクの本は入手できましたが、
ハッピーさんがNo.1175で紹介されている森北出版の
「機械設計における有限要素法の活用」は絶版になったとのこと。
残念です。
#2000年8月23日#よし☆彡#
>材料は金属(黄銅)です。SS曲線は、2直線近似(移動硬化則)でモデル化してます。
by muraさん
わざわざ移動硬化を使うということは、ヒステリシスループを描かせる
と言うことでしょうね!
黄銅は延性材料ですので、超低温で使わない限り相当応力としてミーゼス
応力を使った方が簡単だと思います。相当応力は弾塑性の判断として使わ
れているので、破壊を計るものではありません。SSのEとHが
2桁近く違うのであれば、通常は塑性歪みを応力と同様に組み合わせ、
相当塑性歪みを判断基準として使うのが、単純弾塑性のよく使われる方法で
す。
そのほかの方法として、延性材料でも主応力線図(PSDだったかな?)に使っ
てる場合もよくみかけます。黄銅にそこまでの基礎データがあるかどうかは
私も確認してませんが、、、、
また、低サイクルヒステリシスループを描くのであれば上記方法と少し異なります。
状況がわからないのでこの位にしておきます。
#2000年8月24日#mura#
よし☆彡さん、いろいろお教えいただきありがとうございました。
一人で悶々と悩んでいたのですが、助かりました。
ちなみに移動硬化を使ったのは、ANSYSでは一番簡単にSS曲線が
モデル化できる、それだけの理由です。
実物は、黄銅のキャップに鉄の棒を圧入する、こんなイメージの
解析です。ヒステリシスループはありません。
#2000年8月26日#TBD#
To muraさん(Re:No.1194)
> 私自身勉強不足の点もあるので、参考書を調べてるところですが、
> 破断の評価方法まで十分に説明してるものは見当たりません。
私も最近は勉強不足なのですが、これって、見当たらないのが当たり前だと思
います。
破断の評価方法が確立していて、数値的にできるのは、次の2つの場合だけ
だと思います。
1)一軸一様引張応力下での破断 (応力 ≧ 破断応力)
2)き裂からの脆性不安定破壊(平面歪応力場) (応力拡大係数 ≧ 破壊
靭性値)
これら以外の場合は、すべて1)を拡大解釈または1)で近似しているに過ぎま
せん。
だから、応力は、今や不自由なく計算でき、精度も欲しいだけ正確に求められ
る時代だというのに、強度評価の一般化された方法がまだないため(そんなものが
存在するのか?)に、最後は応力の解析精度を台無しにしてしまうような劣悪精度
近似(感じ?)で強度評価せざるを得ないという不思議なことをやっているのが実情
です。
ちなみに、破壊力学をやった人は、応力値だけでは評価できず、応力勾配的
な要因も考え合わせないといけないことは良~く知っているのですが、普通の材料
力学の本にはそこまで書いてないのが普通です。
疲労や脆性破壊を勉強すると、何やら寸法効果なるものがあることを知って、
応力値だけでは評価パラメータが不足しているらしいこと、そのひとつの形が応力
勾配であることがわかってくるのです。でも、突っ込んで勉強しようにも、その辺
を明快あるいは理論的に説明してくれている本などはなくって、欲求不満が募って
くる。しかし実務上の評価は、
上記1)、2)の”両極端の場合”がわかっていれば、一応何とかなるようになるの
で、「まあ、いいっか?!」で終わってしまうのが、強度理論の学習者のお決まりの
末路(笑)だと思っています。
わけがわからないままにも、実用上は評価ができないといけないので、世間一
般の強度評価方法としては、
一般材料(含プラスチック)・・・「最大主応力<強度基準値」
金属材料 ・・・「ミーゼスの相当応力<強度基準値」
単結晶等せん断破壊型 ・・・「トレスカの相当応力<強度基準値」
金属材料(延性破壊) ・・・「相当塑性歪<歪の基準値」
が幅をきかせているのが実情ではないでしょうか?
皆さんの周囲ではいかがですか?
#2000年8月29日#モLD#
>(モLD)...これで最後にします。
本題(球体MESH)は、が抜けてました。すみません。
>(TBDさん)ええっと・・・Tottemo Bakana Dameotoko・・・
そんなまさか...本当のところは?
>一般材料(含プラスチック)・・・「最大主応力<強度基準値」
>金属材料 ・・・「ミーゼスの相当応力<強度基準値」
参考になります。私のところでは
プラスチックでも、ミーゼスの相当応力を評価値にしてます。
また最大主応力の引張り構造箇所は、スカラー値との駆引きで対応
してます。が、こんな基準は間違ってますでしょうか?
#2000年9月2日#TBD#
> プラスチックでも、ミーゼスの相当応力を評価値にしてます。
> また最大主応力の引張り構造箇所は、スカラー値との駆引きで対応
> してます。
強度評価理論は経験則に近いために、自分のやり方でこれまで
何ともなければ大丈夫なのだと思います。特に、最近の薄い成型
プラスチックであれば、私自身も「ミーゼスで大丈夫かも知れないな」
とは思っています。
ただ、プラスチック自体に非線形性が強く存在し、それを線形
解析で無理やり評価するといういい加減さは、どこかで穴埋めして
おかなければいけないと考えているわけです。
また、発泡性プラスチックやCFRP等の複合材の特性について、
金属と同様の「静水圧に対して、その値の大きさによらず弾性を保つ」
と仮定するのには無理があると考えています。
だから、安全側過ぎるかも知れないと思いつつも、安全が経験的に
保障されている最大応力説で評価しておくべきと考えたわけです。
#2000年9月3日#モLD#
>プラスチック自体に非線形性が強く存在し、それを線形
>解析で無理やり評価するといういい加減さは、どこかで穴埋め
>金属と同様の「静水圧に対して、その値の大きさによらず弾性を保つ」
>と仮定するのには無理があると考えています。
構造解析初心者の私にとって、ありがたいレスです。
プラスチックといえども、最近は、線形材料域での構造物扱い
が多く、低めにでてくる最大応力説がどうもって具合です。
ケーススタディは、積み重ねなのですが
圧力問題(薄い成型構成物)は、どうもミーゼス相当応力が
経験的近いかなという感触です(^^;。
To johannさん
一般的に、金属材料でミーゼスは非線形前圧力の降伏応力評価
最大主応力は、引張りの評価応力でとおっているかと
思います。
いろいろとCAEの衝壁あるかと思いますが、私も構造解析
ど初心者ですので、ご一緒に本掲示板で勉強しましょう。
できれば、可能な限り調べてから問題点を整理、質問すると
みなさん、やさしく親切ですよ。
(編集担当:burning 2001/12/23)
<テトラメッシュの結果への影響>
#2000年8月11日#りょう#
またまた、突然で申し訳有りませんが
テトラメッシュでメッシュを作ると形状にRがある場合と
無い場合では応力の値がかなり違ってきます。
単純にメッシュのサイズが合っていないのでしょうか?
メッシュのサイズも色々変えてみたのですが....
またメッシュを細かくすると応力値は大きくなっていきます。
そういうもんなのでしょうか?
また、テトラメッシュでは左右対象にメッシュが切れないので
応力が偏って出てしまいます。
ヤッパリ手間隙かけて6面体メッシュを切らなければ
だめなのでしょうか?
#2000年8月11日#ワーカーホリック#精度って?
解析結果(答え)の精度とはどのようにして調べるのでしょう?
精度と聞くと、とても重要な気がします。
結果が出ても、精度が悪ければその答えはあまり意味がないってことですよね。
#2000年8月11日#よし☆三#
>メッシュを細かくすると応力値は大きくなっていきます。
by りょうさん
市販ソルハ゛ーの多くが、そのようになることは理論的に
証明できます。そして、高い値がより真解に近くなります。
結論から言えば、メッシュが大きすぎるので細かくする
必要があります。
結局無限に細かくすると良いのですが、計算コストが
あがるので、結果を見たいところを限定して細かくします。
逆に言えば、間違ったところを細かくするとその場所が、
本来高いはずの場所よりも高くなってしまいます。
だから、経験あるエンジニアが必要なんですね~
初めて計算する人は均等に切って、要素次数を上げた
要素で計算する方が近道かもしれません。
#2000年8月11日#りょう#計算上の応力値 "
>そして、高い値がより真解に近くなります
それは相対的に見た場合ですか、絶対的にも
真の応力値に近くなるのでしょうか?
現在行っている解析では計算上は倍近い応力値が
出ているのですが????
#2000年8月11日#よし☆三#
お答え:絶対的な真解です。
中級者でも応力が半分ぐらい違う結果を
出してしまうのは、非常によくあることです。
重要なことはそれを認識しているか否かでしょう。(笑)
自分のメッシュに自信がなければ、P法の結果などと
比較するとセンスが磨かれます。
-----------追加
要素の種類についても、追加しておきます。
要素は、ある仮定が入ってます。その仮定は
ソリッド、シェル、2D、梁などの順番で厳しくなって
行きます。
例えば同じ形の要素を考えても、いろいろな仮定を
盛り込めますので、形が一緒でも計算すると結果が異
なります。要素は定式化の仮定の範囲を超えて使うことが
出来ないので、答えが違うのは当たり前ですが、
初心者にとっては不思議に見えるかもしれません。
一方、ソリッドは仮定が入っている要素は少ないはずの
ですが、一般的にテトラの様に節点数が少ないほど固い
はずです。(他の要素も同じ) しかし、見方を変える
と固いのではなくより多くの分割が必要なコストパフォー
マンスの悪い要素と言うことになるのです。
PS 節点と言うのは、曲げを関知するもの、圧力を
関知するものなどなど、表には見えない物もあります。
#2000年8月11日#ぴよ# メッシュ,精度,真の解
>テトラメッシュでメッシュを作ると形状にRがある場合と
>無い場合では応力の値がかなり違ってきます。
>単純にメッシュのサイズが合っていないのでしょうか?
>メッシュのサイズも色々変えてみたのですが....
>またメッシュを細かくすると応力値は大きくなっていきます。
>そういうもんなのでしょうか?
Byりょうさん
これは応力特異場の問題だと思います.
Rが有る場合は,メッシュサイズを細かくしていけば
一定値に近づいていくと思いますが,
Rが無い場合,角部の頂点に応力が集中するので
理論的には,応力=無限大になると思います.
>お答え:絶対的な真解です。
Byよし☆三 さん
Rが無い場合,真解=無限大ですよね.>よし☆三さん
>また、テトラメッシュでは左右対象にメッシュが切れないので
>応力が偏って出てしまいます。
>ヤッパリ手間隙かけて6面体メッシュを切らなければ
>だめなのでしょうか?
Byりょうさん
6面体メッシュを切っても,要素サイズを細かくすれば
するほど応力値は大きくなりつづけるのではないでしょうか?
特異場に応力が集中する場合,計算結果をどう評価していいか
悩むところですが,私は,メッシュサイズを統一して相対評価
をしています.絶対評価(破断するか否か)は出来ませんが,
この設計は,あの設計よりも応力値が30%低いといった評価が
出来ます.みなさんはどうしてますか?
>解析結果(答え)の精度とは
>どのようにして調べるのでしょう?
>精度と聞くと、とても重要な気がします。
>結果が出ても、精度が悪ければ
>その答えはあまり意味がないってことですよね。
Byワーカーホリックさん
>お答え:絶対的な真解です。
Byよし☆三 さん
でもそれは,定義した解析モデルから生成される連立方程式の
解にすぎませんよね.現実の物理現象が再現出来るかどうかは
解析モデルが物理現象の条件に一致しているかどうかにかかって
います.良い解析モデルを定義するには高度な知識と経験が
必要でしょう.しかし,使わないと上手にはなれません.
CAEは,しょせん関数電卓みたいな物です.
単なる道具ですから気楽に使いましょう.
慣れてくれば,いい仕事が出来るようになるはずだと
考えて精進しています.
(道具に使われないように注意しませう.)
#2000年8月11日#へなちょこ#
>また、テトラメッシュでは左右対象にメッシュが
>切れないので 応力が偏って出てしまいます。
by りょうさん
形状が対称の場合、1/2形状を作成し、対称条件を
設定の上、解析する手もありますよね。
1/2形状にすれば、節点数も1/2ですから、解析時間
も短縮されます。言い方を変えれば、Full形状の
メッシュ数と同じメッシュ数で1/2形状にメッシュを
作成した場合、メッシュは細かく作成できますから、
同じ解析時間で、精度の良い結果を得ることができる
はずです。
>でもそれは,定義した解析モデルから生成される連立
>方程式の
>解にすぎませんよね.現実の物理現象が再現出来るかどうかは
>解析モデルが物理現象の条件に一致しているかどうかにかかって
>います.良い解析モデルを定義するには高度な知識と経験が
>必要でしょう.しかし,使わないと上手にはなれません.
ぴよさん(Re:1169)
解析結果と実験値の比較をほとんどの場合、やっています。
実験値に対して、解析結果の値がどの程度なのかを確認する
場合がほとんどです。
実験結果がない場合などは、相対比較する手も良く使います。
(こっちの方が多いかもしれません)
以上、御参考まで。
#2000#8月11日#よし☆三#誤差の種類
>解析結果と実験値の比較をほとんどの場合、やっています。
>実験値に対して、解析結果の値がどの程度なのかを確認する
>場合がほとんどです。
>実験結果がない場合などは、相対比較する手も良く使います。
>(こっちの方が多いかもしれません) by へなちょこさん
ぴよさんが着目されてるのは誤差の種類についてです。
誤差はぴよさんが言われる、
1.モデル化による差異
それから
2.離散化誤差(要素を有限個に分割する時の誤差)
3.ソルハ゛ー時の数値誤差(イプシロン)
などが思いつきます。 以前話題に出たゴムと鉄は一見
1番の様ですが、実は3番なんです。
ゴムがK(剛性)=1、鉄がK=1000とすると、
合わせるとKmix=1001つまりK=1000となり、
ゴムが無視されます。
これは一見エラーや誤差の様な感じがしますが、違います。
剛性はK=1000で良いのです。(ゴムを無視)
鉄から計算された変位を使い、ゴムの応力を求めれば良いからです。
ところがゴムだけに接続された節点があると、1000や1が
マトリックス上に混在してくるわけです。
ここで、逆行列を求めようとするとき着目軸上に低い値がくると
精度が落ち、0の場合は剛体運動を表す事になり、停止します(発散)
おっと、これは世の中は色々な解き方があるので、イメージとして取って
いただけたら良いと思います。
ちなみにソルハ゛ーも馬鹿でなく、計算群(ピボット)の精度を
保つため、Kを入れ替えるとか、0の場合は停止せずWARNING
を出して自分でバネを追加したりします。また、逆に変位だけで
良いなどの場合は、微少項を無視して計算を早める様な事が
行われてます。(固有計算では近似が常識ですが)
また、たぶんみなさんが使われてるソルハ゛ーの多くはスパーズ化した
マトリックスにピボットを置いて効率よく解いてるでは無いでしょうか、、、
すこし言い切ってしまったところがあるので、あしからず(笑)
(編集担当:burning 2001/12/23)
<熱応力解析での手計算確認方法について>
#1999年11月5日#解析君#
NastRanを用いて、荷重条件を温度荷重として与え、熱応力解析を行った結果
そのNastRanがきちんとした値を出力しているか手計算で確認するには、どの
ように検算をおこなえばいいでしょうか?
線膨張係数を扱うのは、しっています。
素人的な質問で申し訳ありませんがよろしくお願い致します。
#1999年11月11日#ハッピー#
これは、NASTRANの機能チェックという意味でしょうか?
それとも具体的な問題を解いた際の結果のチェックという意味でしょうか?
機能チェックであれば、無拘束の状態で変形させてその伸び量を調べるとか、
逆に完全拘束した状態で熱荷重を与えて反力、軸方向応力を見ると良いでしょうね。
一方で、具体的な構造物の場合、
・拘束点が多いか少ないか
・温度分布が一様かどうか
・異なる材質が組み合わされているかどうか
などでチェックの仕方は異なるでしょうが、一般的には定量的なチェックはアバウト
なもので精度の高い検算は難しいのではないでしょうか?
例えば、板の中央がスポット的に加熱されている場合、加熱部は膨張しようとしますが
周囲で拘束されているので圧縮応力になりますね。このような場合に、
・まず加熱・膨張領域を仮定、
・この部分の剛性Kを算定、
・一様に加熱されているとして伸び量δを見積もる、
・周囲が固定されていると仮定すると、反力はR=K×δで、これを断面積で除すと
応力が超概算できます。
・この「周囲が固定」が条件として厳しすぎる場合は、周囲の
支持ばねを概算し、
・直列ばねの釣り合いから、加熱部の変形を見積もる。ことも考える
べきでしょう。
もっとも、実際の構造ではこのような、一発評価は難しく、次のような3段論法くらい
は必要でしょうか。
FEMの基本は、剛性と拘束と荷重ですね。
さらに剛性は形状とヤング率で決まり、荷重は温度と線膨張係数、形状で
決まります。チェックには、このそれぞれを潰していく必要があります。
・剛性に関しては、熱荷重でなく圧力や集中荷重などの機械荷重を与えて変形、
応力を推定できるところでチェックすればOK
・温度に関してはコンター図を見ればOKでしょう。温度分布がある場合は、
温度の目安として、私は体積平均温度を求めています。
・線膨張係数αが正しく入力されているかどうかを見るためには、剛体運動を
抑える拘束のみにした上で一様温度荷重を加え、その時の変形量(自由膨張量)
が温度ΔT×線膨張係数α×寸法LとなっているかチェックすればOK
・拘束は変形モードを見ればOK。
・あと、板状の物の熱変形の場合、板厚方向の分割数が十分かどうかも
要確認です。
以上で、全体をほぼ網羅できるかな。
#あと、熱応力は自己平衡力なので各方向反力の総和はゼロになるはずです。
念のためにチェックを
#実は、最近MARCで熱応力計算をしたところ、どうも変形がおかしい、
ということで原因を探るために上記のチェックを行ったのですが、結論はMARC
のバグらしいということになりました。
#1999年11月11日#解析君#
>具体的な問題を解いた際の結果のチェックという意味でしょうか?
そうです。NastRanが出力した結果が果たして本当に正しいのかチェックしたいのです。
例えば、ある板(サーフェイス:薄板で複数のサーフェイスで構成され帯状)の右端
(外枠)を拘束し、サーフェイスごとにX度とY度の2種類の温度荷重をそれぞれ定義
します。X度とY度は、重複して定義しません。
これが、各々のサーフェイスに対して温度を定義してやるのですが、
「要素温度」と「温度」で定義するのでは、答えが全く異なるので
果たして、どちらが正しいのか手計算で確認してやりたいのです。
そこで、以下の方法を使用すると
いいのでしょうか?(外してますでしょうか?)
>?線膨張係数αが正しく入力されているかどうかを見るためには、剛体運動を
>抑える拘束のみにした上で一様温度荷重を加え、その時の変形量(自由膨張量)
>が温度ΔT×線膨張係数α×寸法LとなっているかチェックすればOK
#1999年11月12日#ハッピー#
>例えば、ある板(サーフェイス:薄板で複数のサーフェイスで構成され帯状)の右端(外枠)を拘束し、
>サーフェイスごとにX度とY度の2種類の温度荷重をそれぞれ定義します。
>「要素温度」と「温度」で定義するのでは、答えが全く異なるので
by解析君さん
もう一つ問題が把握できないのですが。市松模様のようなものですか?
それともトランプを一列に並べたようなイメージですか?
「要素温度」と「節点温度」ですが、これはどちらが正しいというものでなく、
どちらが、解析君さんの目的とする温度分布に合致しているかという問題だと思います。
FEMでは、熱応力解析を行う場合、熱歪みを等価節点力に換算するわけですが
この計算は要素内の積分点で行います。つまり、「積分点での温度」がポイントです。
「要素温度」の場合、要素AにX度と与えると要素内の全ての積分点がX度と
みなされます。つまり、先ほどのトランプ列で考えると、温度分布は階段状です。
一方、「節点温度」で与えると、要素Aの各積分点での温度は要素を構成する節点
での温度から形状関数を使って内挿で決められます。節点温度が異なっていれば
当然、積分点の温度も分布を持ちます。
言うまでもありませんが、全体を一様温度とする場合は節点温度と要素温度で結果に
差はないはずです。
一方、トランプ列の一端から他端へ滑らかな勾配の温度分布を与えるのでしたら節点温度
が適当だと思います。
メッシュ分割が細かいとその差は小さいと思いますが、メッシュが粗いと、結果が
大きく異なるのは有り得る事だと思います。
#特に板幅方向の応力に影響が大きく出るんじゃないですか?
#手計算でのチェックは、まず片方の拘束を外して自由膨張させて見られたら良いと思います。
伸びは∫αT(x)dxで見積もれると思います。
(編集担当:burning 2001/12/23)
<解析精度の考え方>
#1999年6月19日#Gan#
解析の精度は、皆様どれくらいを持って良しとしているのでしょうか?
私は、ある静解析で誤差が、10%程度でOKとした事があります。また、
これくらいでないと実用性が無いと判断します。これは、実際の設計にこれ
以上の余裕をとると、事実上設計できなかったり、設計しても役に立たない
物になる事が多いと言う経験則に因るものです。
例えば、金属(鉄関係)の静解析の精度、プラスチックの精度、または、
固有値解析の精度等参考になる事例をお持ちの方がいらっしゃいましたら、
教えて下さい。
#1998年6月19日#有泉#
解析誤差とは何を指して言うかを明確にする必要があります。
全てを語ると長くなりますので静解析の場合を例に取ります。
最終的には理論値や実機試験の計測結果を基準にしてどれくらい
解析結果がずれているかで評価するのが一般的だと思います。
確かに単純形状をした片持ち梁などの理論値ですと手計算でも容
易に求まりますのでその基準になる値が容易に得られ、手計算と
同一条件で解いた解析結果を照合してどれくらいずれているかを
云々すれば良いわけです。
しかし実機試験結果との照合ではこのような単純比較では大き
な誤りを犯す可能性があります。
その他にも思うような解析結果が選られない原因が沢山有りますので
代表的な5例についてコメントいたします。
**一番目の問題点**
なぜならば、まず実機試験における計測誤差があります。とくに
歪計を使った応力測定などはそのゲージ貼り付けの経験や、気候
などまでもが影響を与えます。
又得られた歪値や応力値と解析結果との照合でもその方向等を厳
密に合わせてやらなければ、正しい比較評価にはならないわけです。
(まずこれが第一歩であり、歪計で計ったそのままの値と解析で得ら
れた主応力やミゼス応力を比較するなど論外と言えるでしょう)
さらに一般的に解析は図面の寸法で解析モデルを作成いたしますが、
実際に出来ている製品は最も良くて図面に示された寸法公差内、人命
に関わらない製品などの場合は、公差を大幅に外れた製品を実機試験に
供することも珍しくはありません。
そうすると、基準となるべき製品が既に解析モデルと違うことになり
最初から大きな相違点(誤差)を抱えることになるわけです。
特に応力集中部になり易い板曲げ部分の肉圧や、溶接ビード部の寸法
などは図面どおりに出来ていないと思ったほうが良いでしょう。
(当然人命に関わるような製品の場合はこのあたりはしっかりと品質管理
されていると信じておりますが???)
この他にも沢山の誤差要因が基準になるべき実機試験側にはある事実を
まず認識する必要があります。
**2番目の問題点**
次に解析モデルと試験モデルの整合性です。特に荷重拘束条件が僅か
に相違した場合でもその結果には大きな差が出ることがあ
ります。
ですからこの部分がずれていたなら何%の誤差などとはいえなくなり、
解析モデルが誤っていると言うことになるわけです。
8月号の日経メカニカルに簡単な実例を示します。
余談ですが一部の製造業の試験基準で、実際の製品の使われ方と大きく
異なるような試験基準を設けている例があります。また20年以上前に決め
られた試験基準をそのまま何の疑問も無く、その狙いをも理解せず使って
いる例を見かけます。この辺りも解析精度の話とは若干ずれますが、設計
の品質確保、設計技術の面からは問題だと思います。
**3番目の問題点**
次に解析モデル化上の問題点があげられます。しかし私はこの部分は設計
用途でのFEM利用では、先の二つに比べてあまり大きな問題とは考えており
ません。
解析モデル化上の問題点も沢山有りますが、ここでは代表的な1例をあげます。
一つ目は適切でない解析モデル形状の簡素化です。
解析モデルを作製するに当たり闇雲にメッシュを細かくするわけには行かな
いわけで、小さな穴やフィレっと等を簡素化したり省く場合が有ります、
この場合その製品に起こるであろう変形や応力分布を事前に予測した上で
の簡素化を行わないと、応力集中部や、曲がりの節などにきわめて荒い
メッシュを持ってきて、本来起こるべき妥当な挙動が得られていないない
ケースを見かけます。
承知でこのようなラフなモデルかをする分には全く問題ないのですが、
良く解らずにこのようなモデル化をして、又その結果を真に受けて与野で
いたら大問題です。
(私の場合、設計の初期段階での方針決定などでは、極めてラフなモデルで
進めますが・・解って使う分には全く問題ない事ですが)
また、最近はコンピュータが早くなって来たためものすごく厳密な形状再現
をしている例を見かけます。確かに精神的な安心な面からはこの方法も有る
と思います。しかし設計用途の解析です、私などは1モデルかも含め10分以内
に答えが得られなければ意味が無いなどとの極論も唱えておりますおりますので、
このようなアプローチはどうしても納得出来ません。
これはP法のソルバーでも同じ事が言え、設計用との解析に2日も掛けて答え
を出すなど言語道断であるともいえるでしょう。
製品開発の最終段階で試作試験に前だって厳密な解析をしておく目的やコスト
に関わる微妙な設計の詰め、極めつけは原子力に代表される試験が出来ない部分
での設計品質確認の場合は、当然とことんその結果精度を追求しなければなりま
せんが。
モデル化精度には他にも要因は有ります割愛いたします。
**4番目の問題点**
解析ソルバーの信頼性によるもの
充分使い込まれた解析ソルバーで克つ使い込まれた要素の場合はあまり
問題が無いのですが、新しいソルバーや解法、要素の場合時折バグが存在
いたします。私の20年以上の経験で数十件の経験が有りますので新しい
ソルバーや要素、解法を使うときは必ず手計算で検証できるモデルでその
信頼性を確認してから活用を始めるようにしたほうがベターです。
本来はベンダーで確り確認をした上で外に出すべき話ですが。
**5番目の問題**
ソルバーの使い方を誤っているケース。
各所で要素の使い方等の誤りを見かけます。
これはいくら道具が簡単になっても、避けては通れない問題です。
やはり基本的なことは、しっかり勉強しましょう。
日経メカニカルの9月号で本当に基本的な部分をレクチャーする予定です。
・・これではGanさんの質問には答えていないことになるかもしれませんが、
まずはこの辺りの部分を明確にしてから何%の話が出てくると思います。
私の場合その目的により、オーダーさえ合っていれば良いラフな場合から
99.99%を追求する場面まで各様です。
(編集担当:burning 2001/12/22)
<許容応力値の考え方>
#1998年6月16日#Gan#
あるプラスチック片持ち梁形状に、荷重をかけてその発生応力から、その物
が折れる(破壊する)判断をしました。
例えば、荷重10Kgfで、その材料の最大許容曲げ応力値(カタログ値)
に達した為、この梁の許容最大値は、10Kgfですと言った具合です。
そして、この形状で実際の部品を作り実験した所、16Kgfで破壊する事が
確認できました。この解析の精度は、一般的な数値でしょうか?また、これに
誤差が出た原因を考えてみましたが、
-カタログの最大曲げ許容応力値が違う(少し実際には余裕をみている?)
-これで判断してはいけない?(別の判断方法がある?)
くらいしか思い浮かびません。この樹脂は、S-S線図上ほぼリニアに変化し、
ガラスなど強化してありますので、確実に折れるようなデータとなっています。
そのため線形解析で十分と判断し、線形解析を行ないました。
どなたか似た様な経験をお持ちの方ご意見をお聞かせ下さい。
#1998年6月18日#管理人#
計算値σ、カタログ値σc、実測値σe として、
(i)σ≠σe を指摘されていますが、
(ii)σc≠σe とも言えますよね。
これは、カタログでの実験とGanさんの実験で条件が違うか、許容曲げ応力の定義の
食い違いではないでしょうか?
通常、曲げ強度というと、3点又は4点曲げ試験の弾性限界と思います。
(違っていたら、どなたか訂正ください)
そこで、疑問が湧いてきます。
-片持ちをどうやって実現したか?(支持方法など)
-どの応力で評価しているか?(Von-mises、主応力など)
-破壊といっているのは、折れてしまう応力ですよね。カタログが弾性限界を指しているなら
つじつまがあう気がします。
(編集担当:burning 2001/12/22)