平衡方程式
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釣り合い方程式ともいう。ニュートン力学の基礎であり、構造解析においても最も基本となるもの。
実際の物質は連続体であり、本来は連続体としての力の釣り合いを解く必要があるが、FEMでは解析対象を数多くの要素に分割し、各要素の挙動を節点で近似的に代表させることで、節点における平衡方程式に変換する。平衡方程式は、
  KU=F
K:剛性マトリックス、U:変位ベクトル、F:荷重ベクトル
の連立方程式で記述され、これを解くことで外力Fに対する変位Uを求める

<つりあい方程式における2次以上の項の扱い>

#2000年5月2日#car#
今日も基本的な質問なのですが、ご存知の方がいらっしゃいましたら教えてください。
有限要素法の本も見ていたところ、弾性体の支配方程式に関する項目の中に、つりあい方程式という項目があり、
”微小直方体のX面に作用するX方向の垂直応力をσxとすると、X面の 対面のX’面では2次以上の項(dX)**2・・・を無すれば、 σx+(∂σx/∂X)dXの応力が作用する”と書いてあるのですが、 この2次以上の項というのは、どのような式になるのでしょうか?
 また、X面でσxの応力がどの様な考えかた(数学的な手法)によって X’面で、σx+(∂σx/∂X)dX+2次以上の項・・・という式になる のでしょうか?
 2次以上の項を省略しているということは、幾何学上どの様な意味をもつのでしょうか?

#2000年5月6日#ハッピー#
ちょっと答えかたに悩むんですが。
この考え方は、「dXの間で∂σx/∂Xが一定とみなせる」と仮定している、または「∂σx/∂Xが一定とみなせる十分小さなdXをおく」として、dXの間での応力σを積分しているわけですね。厳密に言えば、dXの間で、∂σx/∂Xは変化するでしょうし、さらにその微分∂/∂X^2も、さらにその微分∂/∂X^3.....ときりがない。だから、一階微分だけ残して、2階微分以降はdXを十分小さくする事で無視できるとしている。
応力分布はケースバイケースですから、「2次以上の項」もケースバイケース。
また、「幾何学上どの様な意味」を持つものでもありません。
例えば、一本の丸棒を中央点を軸に回転させた場合の遠心応力σrに関しては∂σr/∂Rは一定でしょ?つまり無視ずる以前に2回微分はゼロ。
仮に、応力分布が2次関数σ(x)=ax^2+bx+cで表されるとすると、x=x+dxでは、σ(x+dx)=a(x+dx)^2+b(x+dx)+c=σ(x)+(2ax+b)dx+adx^2
ここで、高次の微小項(adx^2)=1回微分の変化を無視すると、σ(x+dx)=σ(x)+(2ax+b)dx=σ(x)+(∂σx/∂x)dx。関数形が変わっても、同じことです。

#2000年5月9日#car#
ところで、材料は線形でも変位量が大きい(微少ではない)場合は、線形構造解析プログラムでは、解析できないですよね?
(ま、解析できても、望まれる結果は得られないの意)
たとえば、ゴムとかだと思うんですが、これはなぜでしょうか?
数学的というか、弾性力学的に教えていただけないでしょうか?

#2000年5月9日#atmori#
なぜ非線形になるか?っていうのは、分子間力とか結晶構造とかいろいろ、あるんでしょうけど、よく考えるとよくわからないのですが、
実例としては、例えば、
http://www.polypla.co.jp/TSC_WWW/Calc_Tools/CalcHari/Es-E0.html
にちょこっとプラスチックの場合の実例がありますね。

#2000年5月10日#ハッピー#
>ところで、材料は線形でも変位量が大きい(微少ではない)場合
>は、線形構造解析プログラムでは、解析できないですよね?
bycarさん

そういうことですか。
普通、線形解析ソフトといっているのは「微小変形理論」に基づいていますね。
読んで字のごとしで、変形が微小である事を前提にしている。
釣り合い式を考えるときに、微少な立方体を考えて、応力に立方体の各面の面積(dxdy、dydz、dzdx)を乗じるわけですが、微小変形では、相対する面が同じ面積かつ平行であると見なせるわけです。だから釣り合い式も単純な形になる。(両辺をdxdydzで割っていることに気がつきました?carさん)
ところが変形が大きくなって、この立方体の歪みの影響が無視出来なくなるとこの理論を使うわけにはいかないわけです。面の面積が変わる上に面の向き=力の方向も変わってしまうわけですから。ゴムのような大変形材料は当然です。
#因みにゴムは弾性体ですが線形ではありませんヨ。非線型弾性あるいは超弾性です。
線形弾性体でも変形が大きくなると微小変形理論からは外れてしまいます。例えば、まっすぐな棒を軸方向に押す場合、単純に押す場合と、棒に横から力を加えて棒を弓なりにさせた場合を考えて下さい。
弓なりになっている場合には、棒を押すとへの字に曲がりますね。横力によって部材の形状が変わってしまっているからですね。でも微小変形理論の線形解析ソフトではそういう結果は得られません。
あくまで、あらゆる荷重が加わる前の状態で剛性を評価し、力の釣り合いを考えるからです。
(編集担当:Happy 2001/12/13)





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