離散化
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<FEMの理論のイロハ>

# 2001年12月26日 # No.2449 # ur #
はじめましてurといいます。
CAE初心者です。
本を見ると(線形静解析)有限要素法では、まず節点変位を求め
次に形状関数とやらで要素内の変位を近似する、というようなことが書いてありますが、素朴な疑問なのですがどうして要素内の変位を計算する必要があるのですか?
節点の変位(歪み、応力)が計算できれば良いと思うのですが。

よろしくお願いします。


# 2001年12月26日 # No.2451 # よし☆ #
要素内の変位でなく、要素内の応力では?
応力が必要なければ計算しません。


# 2001年12月26日 # No.2453 # vp #
こんにちわ!まず,非線形有限要素法(コロナ社,塑性加工学会編)を買いましょう.詳しく載っています.有限要素では仮想仕事の原理式から離散化する際に,仮想仕事の原理式は積分形式ですので,数値積分が必要になり,要素内の値を使って積分する必要があるのです.だから,要素内の変位が必要になります.


# 2001年12月26日 # No.2456 # よし☆ #
仮想仕事の原理式は積分形式ってどういう意味でしょう?


# 2001年12月28日 # No.2465 # ハッピー #
> ことが書いてありますが、素朴な疑問なのですがどうして
> 要素内の変位を計算する必要があるのですか?

「変位を求めてから近似する」は、教科書の記述がまずい気がしますね。
先に、近似ありきですから。対象物の変形を節点における変位で代表させるために、 形状関数を用いて近似的に表現する。この要素単位で表現された変位の区分多項式を仮想仕事の原理に放り込んでやって離散化すると、剛性マトリックスで表された平衡方程式が得られる。
これを解くと節点変位が得られて、形状関数で要素内変位が
得られるのでこれを微分して歪が得られ、さらに構成式から応力が求まる順序です。


# 2001年12月30日 # No.2481 # ハッピー #
> 平衡方程式が得られる。これを解くと節点変位が得られて、形状関数で要素内変位が
> 得られるのでこれを微分して歪が得られ、さらに構成式から応力が求まる順序です。
自己レスというか補足です。

この歪と応力の計算は要素内の積分点で実行され、この積分点値から外挿&平均化処理により、urさんが必要とされる節点での応力が求められます。
詳しくは、実用大事典の「節点応力」「コンター」をご参照ください。


# 2002年1月5日 # No.2491 # MML #
ハッピーさんがご説明されています内容に関して私なりに解釈したのですが以下の内容でよろしいでしょうか.
仮想仕事の原理に変位の区分多項式を代入しこれを離散化する過程で数値積分を行う.
これにより剛性マトリックスで表された平衡方程式が得られる.これを解くことにより節点変位が得られて,これから変位-ひずみマトリクスにより要素内の任意の点のひずみが求まり,最終的には構成式から任意の点の応力が求まる.
御教授よろしくお願いいたします.


# 2002年1月5日 # No.2492 # ハッピー #
>これを解くことにより節点変位が得られて,これから変位-ひずみマトリクスにより
>要素内の任意の点のひずみが求まり,最終的には構成式から任意の点の応力が求まる.
by MMLさん

こんにちは。
剛性マトリックスを求める際に、形状関数を積分点で微分して作るのが「変位-ひずみマトリクス」、
いわゆるBマトですね。
理屈の上では「要素内の任意の点のひずみ」が求められるわけですが、実際は、積分点でBマトを求めているので積分点で歪・応力を計算するソフトが殆ど。
勿論、弾塑性の場合は構成式を表すDマトが応力履歴依存となるため、必然的に積分点で求める
ことになると思います。


# 2002年1月5日 # No.2493 # MML #
御丁寧な御教授を受け,すっきりいたしました.
ありがとうございました.
今年も良い年となる事を願っています.


# 2002年1月7日 # No.2495 # ur #
昨年末にご質問した以下内容に関しましてご回答頂きありがとう
ございました。
ハッピーさん、vpさん、よし☆三さんおよびCAE大辞典のコンター
の項目などを拝見すると、節点の変位は直接求まらないので、
節点変位を仮定して、要素内の変位(形状関数)を表現して
こいつを色々加工して、最終的に要素内の変位(節点の変位含む)
が求まる、ということですね。

初歩的な質問にご回答頂きありがとうございました。
また、CAE大辞典も印刷して読ませて頂きました。
これからも宜しくお願いいたします。
(編集担当:Happy 2002/03/10)



多くのFEMソフトでは変位を未知数とし、各要素内の変位分布を節点変位による補間関数で表すことで、本来無限にある未知数を有限な節点変位を求める問題に置換する。
この連続量を離散量に置き換えることは近似であり、ここがFEMの精度を大きく左右する。即ち、どのようにメッシュを切り、どのような要素(補間関数)を選択するかがユーザーの責任となる。
(編集担当:Happy 2001/12/23)



<メッシュ形状が精度に及ぼす影響>

#2000年6月8日#car#
単純な質問なのですが、メッシュの形状が悪いと、なぜ解析結果の精度が落ちるのでしょうか?

#2000年6月10日#ハッピー#
それは数値解析の限界のためです。
コンピューターは浮動小数点演算と言って、例えば、1.2345×10^4と指数表示する事で大小広い範囲の数値を扱えます。ところが有効桁は、仮数部(1.23456)の桁数で限られています。加減算を行うときは小数点位置を揃えてから行うので、小さい方の数の有効桁は少なくなってしまいます。例えば、1。23456×10^6+1.23456×10^4=1.23456×10^6+0.01234×10^6で、後者の有効桁は6桁から4桁に落ちます。このように大きさに差のある数値の演算を繰り返すとどんどん精度は落ちて行きます。(掛け算、割り算も同じ)要素の形がいびつになると、数値間のバランスが悪くなりマトリックスを組み立てる際、また連立方程式を解く際にこの問題が顕著になりやすいわけです。
勿論、要素の内角が180度を超える写像が出来ないようなのは論外ですが..
(編集担当:Happy 2001/12/13)



<離散化精度>

#2000年6月2日#ハッピー#
>であり、分割を細かくすると真の解に対し下から漸近する。)

この最後の3行にあるように、通常のFEMでは精度の高い解を得るにはどんどんメッシュを細かくすればよいということです。つまり上界定理。
このようにメッシュを細かくするにつれて、解が一定値(真の解)に近づく度合いを「メッシュの収束性」と呼ぶようです。もちろん、収束性の良い要素(粗い分割でも精度の高い解が得られる)が望ましい。
一方、挙動不審な要素があるようで、
>(3)低減積分8節点要素(R8(R:Reduced Integration))
>・N8に対し、積分点数を1点としたもの。
>・積分点数を減らすということは、剛性マトリックスの積分が「不完全」積分
>になるわけですが、これが結果的に剛性を低めに求めることになります。N8
>では真の解に対し剛性が高めであるのを補正することが目的で、N8に比べ、
>荒い分割でも精度の高い解が得られる場合が有ります。但し、N8のように、
>分割数を細かくしても単調に真の解に近づくわけではなく、柔らかすぎる解
>となることもあり、分割数から精度をにらめないので扱い難いと思います。
>・積分点数が少ないので、弾塑性、衝突などの計算量を抑えるには有効でしょ
>うか。
>・隣り合う要素が台形状に変形する「アワグラス(HourGlass=砂時計)」
>変形は生じ易いように思いますので要注意かな。

#2000年6月4日#電マニ#
実は「メッシュの収束性」のところで、今一つ良く分からない事がありました。というのも、「精度の高い解」というのはここではどう言う意味でしょうか?自分は数値解析2ヶ月の初心者
です。細かければ細かい程良い、ならば、例えば鉄のような材料の応力場を数値解析で模擬するとして、粒界なんかよりメッシュを細かくしてさて意味があるのかと。
また、例えば、材料中のき裂なんかを模擬する場合、どの程度までがよろしいのでしょうか?よく変位法で解く場合はある程度の剛性を持たせる為に少し大きめの2次要素を用いなんて書いてますが、果たして実際問題と比べるときにどんな回答を書いたら正解なのかわかりません。

#2000年6月4日#ハッピー#
金属は粒界を云々するようなミクロスケールでは不均質ですが、これをマクロに見て均質材と仮定し、その上で応力歪み関係を仮定して境界条件をモデル化する。これがモデル化した状態=仮想空間です。このモデルをメッシュ分割=離散化してFEMで解く。
私が書いた「精度の高い解」というのは、この仮想空間の真値に対する離散化の精度です。いうまでもなく、この仮想空間は粒界を無視していますから、この「メッシュの収束性」の議論では粒界の大きさは関係ありません。

>たせる為に少し大きめの2次要素を用いなんて書いてますが、果たし
>て実際問題と比べるときにどんな回答を書いたら正解なのか
き裂の場合、多くの場合、仮想空間=線形破壊力学でしょうから、変位法(応力拡大係数Kの算定法の一つ)で得られるK値が理論値に対してどうかと言うのが「メッシュの収束性」の指標になるでしょう。
実際問題と比べる場合、K値からき裂進展速度を推定して実験値と比較しますか?Kthで比較しますか?いずれにしても、き裂に関しては、比較すべき相手の実測値の精度が極めて低く、当然線形破壊力学にも限界がありますから、あまりFEMの精度を追求しても意味が無いと言われそうですが、何せ特異応力場が相手ですから、メッシュに手を抜くと全く違う解になっちゃったり。

#2000年6月4日#電マニ#
離散化の精度、うーむ。ちょっと分からないっす。なんか仮想空間->連続体近似ですよね、そもそも近似なんだからどの程度かとかという事自体おかしいと、近似の中で何が最もうまく近似できるか。ということでしょうか?

き裂の評価ですが、僕は熱による疲労の評価を行っております。き裂周りで塑性域が随分ぐちゃぐちゃになるのでとてもK値では無理のようです。No.794での変位法はK値を求める為の物でなく、応力場を求める方です。なので、J値を使おうかと思ってます。出きれば実験状態での熱荷重による⊿Jと、適当な温度毎に求めてある機械疲労による伝播速度の関係で熱の疲労を挟み込めないかなぁ、などと思っています。そんなにうまく行かないので多分SN曲線になると思いますが。はぁ。
特にき裂の問題を解いてらっしゃる方々はどのくらいで数値解析が妥当だと判断してらっしゃるんでしょうか?お願いします。

#2000年6月6日#ハッピー#
>離散化の精度、うーむ。ちょっと分からないっす。な
>んか仮想空間->連続体近似ですよね、
by電マニさん
そうですね。連続体近似して得られる力の釣り合い方程式、これが応力場を支配する偏微分方程式なわけで、これを数値的に解く手段の一つとしてFEMという離散化解法があるわけですね。連続体を要素というブロックにわけ、ブロック内の変位分布を節点変位の関数として表すことで、本来、無数にある未知数を有限な数の未知数=節点変位を求める問題に置き換えるわけですね。
これが離散化。その基本となるのが、要素内の変位関数であり、メッシュ分割であるわけです。(離散化の結果、要素間で変位は連続性を保ちますが、応力は不連続になってしまいます。) メッシュを限りなく細かくすると、離散化状態が連続状態に近づくわけですから、得られる解は支配方程式(仮想空間)の真の解に近づくというのは自然に理解できるところではないでしょうか?
>No.794での変位法はK値を求める為の物でなく、応力場を求める方
>です。
念のため。FEM結果からでK値を求める方法として、き裂開口変位からK値を外挿して求める方法があり、「変位法」と言います。紛らわしいですがFEMの変位法とは全く別物です。

>特にき裂の問題を解いてらっしゃる方々はどのくらい
>で数値解析が妥当だと判断してらっしゃるんでしょう
J値でしたら、
・経路独立性が成立しているかどうか
・メッシュの細かさを2~3通り試してみてJ値が変わらないかどうかチェックすればよろしいのではないでしょうか?
(編集担当:Happy 2001/12/13)



<メッシュの良否判断>

#1999年12月24日#DMS#
私はどうしてもメッシュの切り方とかに目が行ってしまいます。
第三者が見てメッシュの良し悪しはどこまで分かるものなのでしょうか。

#1999年12月26日#ハッピー#
メッシュパターンの良否判断の分かりやすい図解が「有限要素法のノウハウ」(森北出版)にあります。「ピンクの本」といえば、分かる人には分かる、あの本です。
でも、解析者が何に着目しているか、どの部材が変形に効いているのかが分からないと、第三者が良否を判断するのは危険性が高いのでは?
また、ソルバーによって、また要素タイプによって精度&特性が異なる事も、要注意です。
そもそも、メッシュの良否っていうのは、各自が抱えている問題について考えればよいわけで、他人のものを参考にするより、各自で、ケーススタディを行って最良なメッシュパターンを追求する方が早道だと思いますがいかがでしょうか?
(部分的なメッシュパターンの良否については上記の本などが参考にはなると思いますが)
(編集担当:Happy 2001/12/13)



<形状関数とは>

#1999年10月26日#セロ弾きの豪州#
形状関数とは、変位の補間関数とも呼ばれているように、変位関数を構築するための近似関数です。形状関数の由来は、要素の形状ではなく、各節点と組み合わせて、要素上の変位の形状を現していると思いますが、たまには、変位の形状関数を要素の形状の近似にも使いますが、一般的に、変位と関連しているかな?
一般的に要素の形状関数と内挿関数は違います。これらが一致するのがアイソパラメトリック要素で各要素における形状節点と内挿節点も同じものになります。
つまり形状関数=内挿関数が成り立つのはアイソパラメトリック要素のみであり、サブパラメトリックやスーパーパラメトリック・プシュードパラメトリック要素では成り立ちません。
(編集担当:Happy 2001/12/13)



<2次要素って?>

#1999年7月22日#kaz#
2次要素ってなんですか?
本に用語は載ってますが、意味が載ってませんでした。

#1999年7月23日#よし☆彡#
二次要素とは一つの要素モデルを作成するときに、その基礎として要素の変位を2次式として表していると言う意味です。
ちなみに次数は高次まで上げられるので、その次数を自動的に上げてゆくソルバーなどがあり、P法ソルバーと言われてます。
次数は上げていった方が精度が良くなるので二次要素は応力集中などによく使われます。   
(編集担当:Happy 2001/12/13)





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