TOP > プリポスト > ポスト処理 > コンター |
解析結果をVisualに表現するコンター図。変位、温度などの節点量のコンター図には特に問題は含まれませんが、応力、歪などの要素量のコンターは、その作図ロジックを理解していないと、怪我をすることもあります。 |
<積分点の外挿について>
# 2003年2月24日 # No.4801 # はんにゃ #
No4270で、積分点の質問をさせていただきました。
今回は「Visual Basicによる工学計算プログラム」の中の
2次元FEMプログラムを用いて計算の流れを調べています。
この中で積分点応力を節点応力に外挿するときに、係数として
1.86603、-0.5、-0.5、0.133975を使用していますが、何の数字か
わかりません。0.57735だったら積分点の係数だとわかるのですが。
計算に使用している要素は8節点四角形平面ひずみ要素で、計算
は積分点4つで行っています。
ご存知の方がいましたら教えてください。
私は式だけでは理解しにくいため、Excelを用いて式に数値を当てはめて理解しています。
# 2003年2月25日 # No.4805 # ハッピー #
No.4270で書きましたが....
>積分点値g1~g4から節点Pjにおける値pjを外挿するのは、あべこべに
>すればいいだけです。
>即ち
> pj=N1×g1+N2×g2+N3×g3+N4×g4
>です。
>これは、「積分点G1~G4を4頂点とした4角形要素」を想定し、
>要素外の位置Pjにおける値を外挿しているわけです。
>勿論、N1~N4は、4角形領域G1,G2,G3,G4に対するPjの座標(ξj、
>ηj)で計算します。
>じゃあ(ξj、ηj)は?というと、上の逆数、つまりsqrt(3)、-sqrt(3)
>の組み合せです。
P4++++++++P3
++G4++++G3++
++++++・++++++
++G1++++G2++
P1++++++++P2
今回は積分点数が4ということですから、用いる形状関数は
N1=1/4×(1-ξ)(1-η)、N2=1/4×(1+ξ)(1-η)、N3=1/4×(1+ξ)(1+η)、N4=1/4×(1-ξ)(1+η)
この(ξ、η)に、ξ=sqrt(3),-sqrt(3)、およびη=sqrt(3),-sqrt(3)を代入して見て下さい。
# 2003年2月25日 # No.4807 # はんにゃ #
はっぴーさん、再度ありがとうございました。
前回でも積分点の係数の逆数を入力して、具体的に値をだしたのですが、合っているかわかりませんでした。
今回は出したい数字がわかっていたので、わかりました。
(編集担当:Happy 2003/10/18)
<Ideasのコンター表示メニューの違い>
# 2002年1月7日 # No.2496 # SHU #
某所に問い合わせたのですが的を得た回答をもらうことができなかったので、(主に) IDEASユーザの皆様にアドバイスをいただきたく投稿致します。特定のCADに対しての質問で恐縮しております...。
-条件-
・ソリッドモデルとする。
・ミーゼス応力値を見る。
・結果表示は「要素表示」とする。
・要素は平均化しない。
・四面体2次メッシュ
(・実験前の検討段階)
IDEASでは結果出力の際に"Post Processing"と"Visualizer"がありますが、皆様はどちらを使って検討しているのでしょうか。"Post Processing"と"Visualizer"では設定によっては結果が異なるため、実際の現場ではどちらで評価しているかと気になっています。
"Post Processing"の結果は、各要素内の節点上の最大値を表示しているようですが。
参考例
・50x10x3の板(鉄)にソリッドメッシュ(四面体2次)を作成。123要素。
・10x3の面を完全拘束、反対側の10x3の面に面内力1kgfをかける。
(エッジ長10mmに荷重をかける。50x10の面に垂直。)
この時、最大応力は3.18kgf/mm^2(Post Processing)となりました。
# 2002年1月8日 # No.2500 # よし☆彡 #
こんにちわ! [CAE実用大事典]で”平均化”で検索すると同じような質問がでると思います。試されてはいかがですか?
# 2002年1月8日 # No.2501 # SHU #
時間があったので全てを読んでみました。何だか頭が....。周りにFEMについて知ってる人が誰もいないので、これらのインターネットと本が強い味方です。
結局は、結果表示法を理解するのが一番かと。そこで”コンターのロジックについて”を中心に読んでみて、ある程度の雰囲気はつかめた...と言うのが現状です。まだ理解不足の所が多いため、質問するのも気がひけてしまいました(汗)とりあえず一歩は踏み出せた感じです。ありがとうございました。
# 2002年1月8日 # No.2508 # よし☆彡 #
物体の挙動を予測するときに、状態量の停留や最小であるはずで、その最も安定状態を求める方法が幾つかあるわけです。
通常の関数であれば、微分でもすれば良いのですが、状態関数の関数なので変分します。これがいわゆる変分原理と呼ばれる物です。変分原理を使えば、剛性方程式や運動方程式さえ得ることが出来ます。
この変分原理で一般に使われるのがポテンシャルエネルギーの最小化です。ただしシェルは違うこともありますが、、、。このときに変位の場を仮定し近似的な釣り合い条件を求めるわけです。この事により応力場の整合(適合性)が取れなくなり、仕方なく節点応力の平均化する必要が出てきます。ですから、節点応力は基本的に平均化した物が近いわけです。しかしここで注意しなければならないのが平均化作業で値が大きく変わることは離散化が不十分という指標になることです。バネのように応力と変位が完全に適合すればみなさんも悩まないんでしょうがね~(笑)
# 2002年1月11日 # No.2555 # えぽばく #
横槍を入れるようで申し訳ありませんが,教えていただきたいのですが,”応力場の整合(適合性)”というのはどういうことでしょうか?
また,それがとれないとなぜ平均化をする必要があるのでしょうか?
よろしくお願い致します.
僕は,節点応力は,積分点の応力を形状関数を使って外挿しているものと思ってましたがCAE大事典をみるといろいろあるものですね.
# 2002年1月11日 # No.2558 # よし☆彡 #
こんにちわっ!えぼくぼさん。私が元気なうちは質問大歓迎です。
たぶん剛性マトリックスを組み立てる世界の中で話されてますが、 剛性マトリックスをつくると言うこと自体が変位の式を組み立てていると言うことです。つまり、ひずみエネルギーを最小化する事は変位の整合を取っていることで、変分法のひとつのマトリックス変位法なのです。
2つの要素から外挿してきた応力値は節点で食い違ってませんか?これは応力の辻褄が合ってないと言う証拠なのです。
すこし注意していただきたいのですが、適合性と言う言葉はいろいろなところで使われます。FEMの世界で出てくることは、要素の設計の時で、適合性と完全性を満足しなければなりません。このときの適合性は隣り合う要素辺の連続性の事を表し、Cxx級とかで表されます。似てますがこここで言っていることは前者の変位法について整合が取れてないと言うことを言ってました。この説明で良かったですか?
# 2002年1月12日 # No.2575 # えぽばく #
よし☆彡さん,回答ありがとうございました.
どうやら僕が思い違いしていました.
変位法(機械系なもので変位法しか知らないんです実は・・・)
では節点変位の要素境界での連続性は満足されますが,
応力の連続性は満足されませんよね.そのことが”応力場の整合(適合性)が取れない”
ということだったんですね.
だから,ひとつの節点を共有している各要素から計算された節点の応力値が違うため値を平均するんですね.まちがっているでしょうか?
そう考えると,やはり節点での応力の精度というものが信じられないのですが,
現場ではその辺りはどう解釈されているのでしょうか.
積分点応力を採用するのか,それとも節点の応力をそれなりに解釈するのか・・・
気になるところですね.
# 2002年1月14日 # No.2585 # よし☆彡 #
私も同感です。ひずみエネルギーの精度というと変な感じがしますから離散化の誤差と言うことにして、精度が信じられないからそれを正しく表す経験のある技術者、または初心者でも正しい解が得られる手法が必要とされてるのでしょう。ちなみにメッシュを細かくすると理論的に必ず理論解になるとは限りませんが(誤差論という分野)、少なくとも実務者のレベルでは使えるという解を得ることは間違いありませんよね。
(編集担当:Happy 2003/10/18)
<XVLによる回転可能3Dコンター>
# No.1912 # 2001年9月15日 # ハッピー #
「次世代の3Dモデル・データフォーマットとして有望なXVLで、解析結果(コンター図)を非常に軽量なデータでやり取りできる。」と小耳に挟み、エンジニアの方から詳しい話を聞くと「な~るほど」と巧妙なテクを理解できました。
解析結果を.jpgなどの2D図で送っても「角度を変えて見たい」と言うときはどうしようもありませんから、できれば3Dで送りたい。でもメッシュや解析結果ファイルは莫大で転送は勿論、保存も大変と感じていましたので、これは使えそうかも。
# No.1918 # 2001年9月17日 # HOOK #
コンター図をXVLにする方法、知りたいです。
現在、CADJAPANというネット変換サービス(ASP)を利用してCADデータをXVLに変換していますが、CAEのコンター図は仕方がないので2D図にしています。
(CAEは樹脂流動解析、東レ3DTIMON/TIMON PrePostです)
(編集担当:Happy 2001/12/24)
<I-DEASでのABAQUSのポスト処理に疑問?>
# No.1571 # 2001年7月15日 # よはん #
質問があります。
I-deasとABAQUSを使って解析を行っているのですがI-deasに解析結果を読み込んでポスト処理を行うと出力値にバラツキがあります。
具体的に言うと応力値に変化があります。
I-deas側で節点情報を要素に振り分ける時に平均化を行っていたり、平均化を行わないにしても要素境界や要素等によって結果が変わります。
皆さんのところではどんな設定で評価を行っていますか?
また平均化をしない設定の違いを教えていただけませんか?
# No.1574 # 2001年7月17日 # ハッピー #
私はIDEASを使える環境に無いので良く分かりませんが。
・同じメッシュ分割でも要素タイプ(完全積分と低減積分、ほか)が異なると解が異なりますから当然コンターも異なります。
そういう問題ではないのですね?
・要素解の節点値を平均化すると要素境界で連続した分布となりますが、平均化しないと 驚くほどばらついた結果であったりします。そういう問題でもないのですね?
・以前使っていた、JxxSTというポストプロセッサーは、解析モデルを回転させるとコンターが変化しました。
(コンターのロジックがきわめて特殊)
「応力値がばらつく」と言われる意味が今ひとつピンとこなかったもので。
# No.1575 # 2001年7月17日 # burning #
> 出力値にバラツキがあります。
> 具体的に言うと応力値に変化があります。
by よはん さん
出力値にバラツキがあるという意味がちょっとあいまいなので、ここでは、ABAQUSの .dat に出力される値と、I-DEAS上で表示される値が違うという意味で書きます。
I-DEASでABAQUSの結果を見ているということは、.filファイルを使っていますね。.filファイルの出力のデフォルトは、要素の積分点での値だったと思います。
(詳細はマニュアル見てくださいね ^_^;)
I-DEASのトランスレータは、.filファイルのこの値を節点に外挿していたか、あるいはそのまま節点の値として使っているかです。
(今家なので、どちらだったかよく覚えていません。^_^;;)
したがって、そのままだと値が変わるのは仕方ないですね。
*EL FILEに節点での応力値を出力するのオプションがありますので、使ってみてください。かなり近い値になると思います。
> I-deas側で節点情報を要素に振り分ける時に平均化を行って
> いたり、平均化を行わないにしても要素境界や要素等によって
> 結果が変わります。皆さんのところではどんな設定で
I-DEASでは、見た目SHELL要素は一種類ですが、ABAQUS側では同じ四辺形SHELLでも、S4R,S4R5,S4RFなど複数のシェル要素が選択できます。
それぞれ要素の定式化が異なりますから、結果も微妙に異なります。それをI-DEASに取り込んだらますます変わります。(>_
# No.1576 # 2001年7月17日 # burning #
> 評価を行っていますか?また平均化をしない設定の違いを
> 教えていただけませんか?
I-DEASの平均化は、ある節点を共有する各要素のその節点での応力値を単純に平均します。
要素境界できれいにコンターがつながるので見た目はいいですが、この平均化された中での最大応力を画面上の最大応力としますので、要素が粗いときは要注意です。
平均化のON/OFFで平気で10%くらい最大値が変わります。
(編集担当:Happy 2001/12/24)
<ANSYSのコンターにびっくり>
# No.1378 # 2001年6月17日 # ハッピー #
ANSYSのコンターで驚いたのですが、ソリッド要素を使った場合でも、エッジ部では応力値の平均化がされないんですね。
L字状のモデルで解析すると直角コーナー部(応力が立つところ)でコンターが不連続になっていたので「何だ?」と。詳しく見ると、この凹エッジと、その両端点を含む全ての要素で不連続になっている。
(中には同じ要素の面と面でも不連続)
エッジの判定を緩めると連続コンターが得られました。
コンター処理において、ソリッド要素の表面に作図用の面要素ならびに面要素毎に作図用Gridを生成し、隣接する面要素間の為す角が一定値以下であれば連続面と見なし、Gridをマージして連続コンターが得られ、マージされなかったところは不連続になる。
ということでしょう。
ソリッド要素=連続体要素をデフォルトで作図して不連続コンターが得られるソフトは初めてお目に掛かったような気がしますが、他のポストはいかがでしょうか?
# No.1379 # 2001年6月17日 # imada #
> エッジの判定を緩めると連続コンターが得られました。
これは、何かポスト処理で設定があるのでしょうか?
それとも解析の設定時?
> コンター処理において、ソリッド要素の表面に作図用の面要素
> ならびに面要素毎に作図用Gridを生成し、隣接する面要素間の
> 為す角が一定値以下であれば連続面と見なし、Gridをマージして
> 連続コンターが得られ、マージされなかったところは不連続になる。
> ということでしょう。
この機能はなかなかすごいですね。
エッジ部の応力値が平均化されていると、問題点を見落としやすいですからね。
ソリッド以外では使えないのですか?
また、2次要素でも使えるのでしょうか?
興味あります。
# No.1380 # 2001年6月18日 # ハッピー #
私は、ANSYS初心者でお答えする立場ではないのですが....
「表示制御」というグラフィック処理一般のオプションの中で、隠線処理の仕方などと同じカテゴリーです。ポスト処理のメニューではなかったので見つけるのに苦労しましたが。
> この機能はなかなかすごいですね。
> エッジ部の応力値が平均化されていると、問題点を見落としやすい
> ですからね。
> ソリッド以外では使えないのですか?
N4Wでは確かシェルに関しては同じ機能があったような。ANSYSでもシェルはデフォルトで試してみると、当然のごとく平均化されませんでした。
ただ、ソリッドに関しては、平均化する・しないのどちらがデフォルトとして適切なのか...
# No.1383 # 2001年6月18日 # atmori #
> 「表示制御」というグラフィック処理一般のオプションの中で、
その中のスタイルの「サイズ、形状」でファセット数[EFACET]というのを
変えると、また感じが変わってしまうのが、なんというか、
都合の良い様にポスト処理を出切るというか、(笑)
(編集担当:Happy 2001/12/24)
<油絵のようなコンター>
# No.1128 # 2001年5月9日 # ハッピー #
> メッシュ分割は常に結果から分割法を説明しなければいけないという、
> パラドキシカルなジレンマが存在するので厄介です。
byよし☆彡さん
最近、近くで目に付くのがメッシュ図のない報告書。
またメッシュの線が消された油絵のようなコンター図。
気持ち悪いです。私には。
(こういう場合は「入力データを送ってくれ!」と直ちに請求しています。)
(編集担当:Happy 2001/12/24)
<節点平均化処理の功罪>
(下記、<I-DEASとPATRANでコンターが異なる!>の続き)
# No.324 # 2000年9月25日 # よし☆彡 #
本来の有限要素法の考えからすると、一般的には
平均化した値が本来の値となるはずですよ!
# No.325 # 2000年9月25日 # burning #
>本来の有限要素法の考えからすると、一般的には
>平均化した値が本来の値となるはずですよ!
by よし☆三さん
その通りなのですが、ああも見事に平均化されてしまうと、ちょっと考え物です。ただでさえ応力が低めに計算されがちなのに、表示方法で高い応力値がならされて低くなって評価してしまうのが怖いのです。
そこで、隣り合う要素の応力の差があまりにも大きい場合は、メッシュを細かくしたりしています。
#人間アダプティブですね。^^; I-DEASのアダプティブ
#メッシュはリソースを食いまくるのであまり使わないです。
Pro/Mechanica のように応力が連続な要素だと安心なのですけど。。。
私の経験では、I-DEASのアダプティブH(約30万要素、四面体一次)とPro/Mecnanica(約3000要素)で、有効数字4桁までピッタリ同じ結果(最大変位、最大応力とも)ということがありました。ただ、I-DEASのデフォルト表示ではやはり応力が10%位低くて、平均化を外して表示したら同じになりました。
# No.327 # 2000年9月25日 # よし☆彡 #
>隣り合う要素の応力の差があまりにも大きい場合は、
>メッシュを細かくしたりしています。 by burning
その言葉を聞いて安心しました。
# No.328 # 2000年9月26日 # モLD #
皆様がほとんど処理の仕方や注意等述べて下さったので、特にはないのですが
異材料の境界節点値表示でトラぶってました。
悪戦苦闘の結果ですが、平均化は危険だなと実感。
評価応力の集中箇所が隠されてしまう。
おかげさまで、I-DEASのポスト機能ちょっと慣れました。
ありがとうございます。
しかし、IDEASのコンターはきれいだ。
# No.329 # 2000年9月26日 # ハッピー #
>>本来の有限要素法の考えからすると、一般的には
>>平均化した値が本来の値となるはずですよ!
>by よし☆三さん
>その通りなのですが、ああも見事に平均化されてしまう
>と、ちょっと考え物です。ただでさえ応力が低めに計算され
>がちなのに、表示方法で高い応力値がならされて低くなって
>評価してしまうのが怖いのです。
by_burningさん
私もそうです。
ピークがない単調な分布の場合に、整然と格子状にメッシュを切っておれば
悩むことはないのですが、現実はかけ離れています。要素の大きさや形を考慮
しない算術平均ではやはり不安が。というのも何十人かいる解析担当者の殆ど
がFEMやポストの理屈を知らないままに、恐ろしく複雑なメッシュで解析
しているのが現状で、全ての担当者、全てのメッシュにとても目が届かないんですよ。
そういう状況で見落としが起こるのが何よりコワイです。
「こんな高応力が出てしまいました!」とくればしめたもの。どれどれと
説教を垂れて指導ができますから。
# No.332 # 2000年9月28日 # ピンクのムカデ #
>しかし、IDEASのコンターはきれいだ。
by モLDさん
自社で解析を志す若手への言葉です(盗用あり、ゴメンなさい)
①きれいなコンター図には刺がある。
②現象の理解が無く、たまたま合った解析結果は恐ろしい。
②複雑な解析モデルを作ることは自己満足にしか過ぎない。
③苦労して得られた解析結果ほど私意が入り込みやすい。
④ベンダーのうまい言葉には騙されるな。
⑤百聞は(100回の解析結果でも)一見(1回の現場実験)に如かず。
⑥解析結果と実験結果に差があるのは当然。
素人は答えを合わせるのに四苦八苦し、
セミプロは合わない言い訳を見つける。
プロは素早く設計に役立つ解析結果を導き出す。
(編集担当:Happy 2001/12/24)
<I-DEASとPATRANでコンターが異なる!>
# No.312 # 2000年9月23日 # モLD #
私IDEASのポスト機能を全くつかうことはなかったのですがやむ終えない状況でIDEASを使ってます。
IDEASの応力ポスト表示に疑問が生じてしまいました。
Patranと異なるので、ちょっと困ってます。
ソルバーは、Nastran
応力値は、Mises、PrincipalMaxです。
かすかな情報でもかまいません、現象
ご存知の方いましたら、教えて下さい。
# No.313 # 2000年9月23日 # ハッピー #
私はIDEASは今は使っていないのでよく分かりませんが、コンターの処理法はソフトによって違うことはちょくちょくあることですし、同じソフトでもいろんな処理法が選択できる場合がありますね。
ミーゼス、主応力などの不変量に関しては、応力6成分を節点平均してから求める場合と、各要素ごとに節点での不変量を求めてから節点平均するのとで当然分布は違いますし。
かなり前に使っていたJvision、Jpostは驚きで、画面の上でモデルを回転させると分布が変わるんです。あのソフトのコンターのロジックからすると変わって当たり前でしたが。
#とにかく、こういうケースではソルバーの出力値と、節点平均する前の値をじっくり比較すると何かが見えてくるような。
# No.314 # 2000年9月24日 # TBD #
その厳密なところは別としても、I-DEASはなめらかなコンター図を描かせようとすると、ある節点の周囲にあるすべての要素の応力値の平均を求めてしまうので、こういう場合の定性的傾向を知っていないと、コンター図だけからではとってもオカシな結論を導き出してしまう結果となります。
たとえば、バイメタルのように隣り合う要素で材料が違う構造の計算をしたり、T形継ぎ手の接合部での凹部の曲率半径を0で計算したり、という場合には、境界上では応力の連続性が法線方向成分以外は存在しないのですが、それでも無理やり平均化してしまうのです。
この結果、バイメタルの境界ではミーゼスの応力や主応力であっても、色がハッキリ分かれて当然なのに、連続的になろうとするヘンな模様を作ってしまったり、T字形状の凹部では応力集中が起きて当然なのに、みかけは周囲よりも低い応力値を表示してしまうので、初心者はうっかりすると、「この継ぎ手では応力集中は起きません!」などと堂々と言ってしまうのですよ。
これを避けるために、I-DEASでは要素中心の応力をまず表示させるように指導をしています。このときのコンター図は、要素ごとに色で塗り分けられるため、あまり美しくはないのですが、誤解だけはしなくて済みます。しかし、最近はP法がはやってきて、この方法も通用せず、さりとて、I-DEASは要素ごとに要素内の分布を出してはくれないので、初心者対策に困っているところです。
以上、初心者には少々難しかったかしら?
要は、FEMの解析結果を正しく解釈できるようになるには、それなりの材料力学の知識と、FEM自身やポスト処理についてのアルゴリズムに関する情報が(マニュアルやベンダーの相談窓口などから)引き出せようになっておく必要があるのです。
ただし、MS7はまだ使ったことがないので、改善されているかも知れませんが。
逆に私はPATRANやほかのものを知らないので、そちらではどうなのでしょうか?
# No.315 # 2000年9月24日 # ハッピー #
>その厳密なところは別としても、I-DEASはなめらかなコンター図を
>描かせようとすると、ある節点の周囲にあるすべての要素の応力値の
>平均を求めてしまうので
byTBCさん
IDEASに限らず殆どのポストプロセッサーに当てはまります
(ついでに過去ログN.260前後もご参照下さい)→「この掲示板を見ている数多い初心者の方々へ」
>さりとて、I-DEASは要素ごとに要素内の分布を出しては
>くれないので、初心者対策に困っているところです。
PATRANは可能です。よって愛用しています。
これを初心者に見せると平均下の恐ろしさが良く分かるようです。
この機能が無いソフトであえてやろうとすれば、要素ごとに全節点をバラバラにしてMPCでくっつけたモデルを作ればOK(無謀ですが)。全要素がお互いに節点を共有しないので平均化しようがない。
# No.316 # 2000年9月24日 # モLD #
レス遅れてすみません。
私は初心者ですので、お休み中のなか、すばやい貴重な情報ありがとうございます。
MS3以降は、CAD機能以外はまったく使った(実は使わせてもらえないので)ことがなくMS8を久々に使わされて、なんじゃこりゃといったありさま。
まだ使いこなしていませんし、実際どうかなと慌ててマニュアルやらベンダーに問い合わせているのですが今ひとつ腑に落ちない、後日わかりましたら報告したいと思います。
私メのところでも、私以上の初心者にやって見せたいと思います。
# No.317 # 2000年9月24日 # 通りすがり1号 #
I-DEASによる要素内での平均化は、可能では?
手元にあるMS7では出来ますよ。
方法としては、
Visualizerを使うか
PostProsessingの計算範囲アイコンを使うかです。
複数の要素をまたぐ平均化はせず,要素内のみの平均化で良いですよね?
コンタを描くとうまく繋がらずに,ガタガタになるやつですよね?
それなら,
計算範囲→平均化しない→要素
と、スイッチをたどればOKだったはずですが,,,
# No.321 # 2000年9月25日 # よし☆彡 #
I-DEASは節点値のコンター、要素の平均コンター
両方とも出来ますよ♪(PATRANも出来るけど、、)
また、
I-DEASはプロパティー毎の平均化もあります。
逆に
PATRANは2つの計算結果の平均化もあります。
(I-DEASも出来ますが作り方が面倒ですね!)
善し悪しはいろいろですね!(笑)
# No.322 # 2000年9月25日 # burning #
I-DEAS のポスト処理には2つの方法があります。
(1) PostProcessing
応力はデフォルトで無条件平均化します。
平均化をはずすには、計算範囲で指定します。
(2) Visualizer
応力はデフォルトで平均化されていません。
後者は、MS6 から追加された結果表示ツールです。
以前はデフォルトで平均化していたのが、Visualizer
で平均化しないということは、SDRC も少しは考えを変
えてくれたのかな? と少し嬉しく思っておりました。
平均化の話は、あまりベンダーの教育などで扱わない
ので、注意が必要ですよね。
# No.323 # 2000年9月25日 # burning #
i-DEAS の応力表示は、PostProcessing であれば、基本的に
節点応力を元に表示しているように感じます。
例えば、ABAQUS I/F を使うと、応力値は積分点ではなく、節点の値として出力するように設定されます。
一般的に、ソルバーの応力の出力は積分点の値がデフォルトになっていることが多いと思うので、そのままI-DEASに取り込むととっても怪しいことになると考えます。^^;
#I-DEAS の I/F マニュアルにも注意が載っていたような気がします。
さらにいうと、I-DEAS のPostProcessingの表示で画面の左上に出てくる最大値の値は、その表示方法の範囲での値になります。つまり、平均化をかけて(これデフォルトです)表示すると、平均化された応力値の中の最大値が表示
されるのです。^^;;;
平均化した場合と平均化をはずした場合で、最大値が平気で10~20%変化しますから注意が必要です。
ということで、私は平均化をはずして表示することを周りに薦めています。
(編集担当:Happy 2001/12/24)
<超大規模問題の可視化における工夫は?>
# No.896 # 2000年6月20日 # よし☆彡 #
1000万DOF超の解析の場合の可視化ソフトって、OPENGLとか使ってないのですか?
glCallListとかでListCallすればそれなりのスピードって出るのかな?
内部節点番号の付け方や、メモリーなど私の想像を越えてしまいますが、
どういった点に注意すればインターラクティブに作動するのでしょうか?
# No.899 # 2000年6月21日 # Duffy #
私も実担当ではないので詳しいことはわからないのですが、
表示の基本は「間引き」です。インタラクティブ性を保ちつつ、
メモリや動作スピードを確保することについては良く分からないので
今度聞いておきます。
すみません。全く情報にならない回答で。
(編集担当:Happy 2001/12/23)
<N4W(FEMAP)でシェルとソリッドのコンターを同時表示する方法は?>
# No.679 # 2000年4月29日 # DMS #
MSC.NASTRAN for Win(プリ・ポストはFEMAPです)で、ソリッド要素とプレート要素の相当応力を同時に表示させる方法はないのでしょうか?
ソフト購入先のサポートでは不可能と言われました。
実害はありませんが、他のソフトでは出来るらしいので諦めきれないです。
# No.682 # 2000年4月29日 # ハッピー #
販売元が無いと言っているんでしたら...
PATRANでも比較的最近ですよ。同時に描けるようになったのは。
そもそもシェルには表と裏という概念があるからややこしいんです。
AbaqusやMarcなどの非線型ソルバーだと、シェルの厚み方向に3、5点と言った積分点があるからさらにややこしい。ソリッドのコンターとシェルのどの位置のコンターを描くのか指定する必要があります。
そこで登場するのが自作ツールです。
ソリッドは当然としてシェルについても「見えている側」の面のコンターを表示するようにするのです。ロジックは簡単で、シェルの法線ベクトルの画面座標系z成分の符号で見えている側は判定できます。ただヘマップで実現するには、さらにウラワザが必要でしょう。ソリッドの表面にシェル要素を自動生成して、そのシェル要素にソリッドの結果を渡してやる。そうしておいてソリッドは非表示にして、元からあったシェルと上っ面シェルのコンターを描けばよろしいのではないでしょうか?
ソリッドからシェルに渡す方法がチト悩ましいですが、ソリッドの積分点からシェルの積分点に形状関数で外挿してやるのがBetterかな。こうしてやると、シェルの積分点からコーナー節点に外挿したときに、元のソリッドの積分点からコーナー節点に外挿した値と一致するでしょうから。
# No.683 # 2000年4月29日 # ハッピー #
そう言えば、確かFEMAPにはシェルを擬似的にソリッド表示する機能がありましたよね?
これを使うと自然に「見えてる側」のコンターになりますし、ソリッドと同時表示もできそうな気がするのですが。
できないとすれば片手落ちです。改善要望を出しましょう。
# No.690 # 2000年5月2日 # DMS #
ハッピーさん いつも丁寧なアドバイスをありがとうございます。
結論から申し上げますと、簡単に出来ました。ハッピーさんのNo.683の書き込みにある「シェルを擬似的に~」の機能を使えば一発でした。
>ウラワザが必要でしょう。ソリッドの表面にシェル要素を自動生成して、そのシェル要素にソリッド
中略
>ソリッドからシェルに渡す方法がチト悩ましいですが、ソリッドの積分点からシェルの積分点に
>形状関数で外挿してやるのがBetterかな。
>こうしてやると、シェルの積分点からコーナー節点に
この方法は私には難しすぎて出来そうに無いです。せっかく教えて頂いたのに申し訳ありません。
後学のために教えて頂きたいのですが、
ソリッド要素表面の節点はどうやって得るのでしょうか?
ソリッドの積分点からシェルの積分点に形状関数で外挿とありますが、
これはソリッド要素表面の極薄いプレート要素の積分点へ、ソリッド要素の形状関数を使って外挿するいうことでしょうか?
# No.693 # 2000年5月3日 # ハッピー #
>「シェルを擬似的に~」の機能を使えば一発でした。
byDMSさん
「DoubleSidedPlateOption」ですね。実は私も今日初めて試してみました。よ~く見ると、擬似的なソリッドの側面は、表面と裏面の分布を直線的に内挿してコンターが描かれています。しょうもないことに凝ってるなぁ。
>ソリッド要素表面の節点はどうやって得るのでしょうか?
要するに「FreeSurface=表面」を探せばよいわけです。各要素の面が、他の要素と共有関係にあるかどうかを調べて、共有関係がなければ→FreeSurfaceです。
>ソリッドの積分点からシェルの積分点に形状関数で外挿とありますが、
>これはソリッド要素表面の極薄いプレート要素の積分点へ、
>ソリッド要素の形状関数を使って外挿するいうことでしょうか?
そういうことです。今の場合、プレート要素は厚み=ゼロです。
(編集担当:編集者:Happy 2001/12/23)
<最適形状のCADへのフィードバック!>
# No.565 # 2000年3月15日 # ハッピー #
Optishapeの例題の結果を頂いたので、早速、自作等高面コンターにかけて見ると..
ボクセルのモザイク形状?から、滑らかなOptiなshapeが浮かび
上がってきました。(モザイクが粗いので多少のゴツゴツ有り)
例題は2次元だったので、厚み方向に押し出して3次元化してのトライです。
面は、3角パッチつまりSTLと同じなので、3次元CADに渡せるかも。
やっぱりOptishapeっていうんだったら、ここまでやらないとねぇ。
(編集担当:編集者:Happy 2001/12/23)
<任意断面コンター>
# No.555 # 2000年3月12日 # ハッピー #
過去ログNo.498で「等高面」を紹介しましたが、あの時ちらっと書いた「任意断面コンター」のツールが出来ました。
切断したい面に局所座標系(z軸=法線)を定義し、メッシュをこの局所座標系に座標変換。その上で、例の「等高面ツール」を使って、z=0の等高面を作成すれば、即ち切断面になっているという寸法。切断面上に生成された3角ないし4角形メッシュに応力分布を内挿し手渡せば切断面コンターの出来上がり。
この「z=0の等高面」というのがミソです。No.498に書いた応力の座標変換は出来ているので、あとは面積分機能を加えれば断面力が求められるって寸法です。
(編集担当:Happy 2001/12/23)
<等高面コンター>
# No.498 # 2000年2月19日 # ハッピー #
「等高面」を描くツールを作ってみました。「等高線」の場合は、4角形メッシュを対角線で3角領域に区切るわけですが、3次元の場合は...と悩んで、ヘキサ要素を24個のテトラに、2次テトラは8個のテトラに分解して、テトラ単位で切断するロジックを丸一日かかって組みました。市販ポストプロセッサでも作図機能はありますが、降伏領域の大きさを定量的に把握
したかったので自作しました。
(市販ポストは等高面の座標に関する情報を返してくれない)
処理に時間がかかるかなぁと思いましたが、結構速くて驚き、エアバッグのような降伏領域に感動。
次は、このテクを応用して、任意断面でのコンターにチャレンジしようと思います。
断面のコンターが描ければ、その断面で応力を座標変換してから積分して断面力を求められるのではないかと思っています。(通常、断面力を求めるには、その断面に要素面が来るように分割しないといけませんが、テトラメッシュでは、これが難しいので)
(編集担当:Happy 2001/12/23)
<変則的コンターそして、コンターにまつわる様々な思い>
# No.267 ## 1999年10月30日 # ハッピー #
形状関数の応用例をチラッとご紹介。
かなり前に、コンター図のロジックの解説が書き込まれていましたが、ちょっと変わったコンターを描く方法を考えました。名付けて「究極の二歩手前のコンター」。
前の書き込みにありましたように、FEMでは要素の積分点で応力値が求められ、これがポストプロセッサーに渡されます。ポストプロセッサーではコンター図(等高線)を描くために節点値が必要、そのために積分点値から外挿によって節点値を求めます。
一方、外挿すると、要素サイズが大きい場合やゆがみが大きい場合には外挿の精度が悪くなります。また、自由表面(荷重が作用しない)ではゼロとなるはずの応力成分(法線方向の直応力や面接線方向のせん断応力)が非ゼロとなって不合理な結果となります。
結局、FEMで一番信頼性の高い応力は積分点における値なんですが、これはコンター図では分からない、かといって出力リストを読み取るのは大変。
そこで、ポストプロセサーが節点に対し積分点から外挿すると、得られる外挿値がソルバーが出力した積分点値に一致するように結果ファイルの積分点値を修正する「裏技」ツールを作りました。ポストプロセッサーは、形状関数を使って外挿しますので、予め積分点値を逆に内挿しておいて、外挿すると元の積分点値に戻るようにするわけです。
一部のポストプロセッサーには節点での平均化処理をOffにする機能がありますので、これを使えばソルバーが出力した積分点値をコンターから直読することが可能になります。
(ソルバーとポストが連携していればもっと話しは簡単なのですが)
#こういうアイデアが参考になるかどうか疑わしいのですが、まぁ前半に書きましたコンターの注意点は参考になるかな。
# No.272 # 1999年11月5日 # Rhino #
こんにちは。このサイトは久しぶりなのですが、コンター図に関してかつて
(かなり昔です)同じような事で悩んだ時期があり、懐かしくもあり、書き
こませて頂きます。
ハッピーさん。貴重なノウハウの伝授ありがとうございます。
私が当時使っていたポストプロセッサーの機能ではハッピ-さんがおっしゃられるように表現がまずく、誤解を招く恐れがありました。
(解析者自身が結果を理解するだけなら問題は無かったのですが、第三者への
結果の伝達という意味では不充分でした)
そこで、ポスト機能を自作し、(超機能限定版ですが)応力を加工し、“要素量”ではなく“節点量”として読みこむことにしました。
その際、要素代表点における(応力)値を節点における値に変換するわけですが変換後の“節点量”を用いて(等高線のロジックにより)求めた要素代表点の値が元の要素代表点の(加工前の)値と一致させるのに大変苦労したのを憶えています。
(この辺りは ポストプロセッサーを扱ってられるプロの方なら know-how をお持ちだと思いますが……)
パッピーさんの「裏技」大変面白いと思います。
(もう少し詳しく知りたいですが…)
# No.274 # 1999年11月6日 # ハッピー #
レス有り難うございます。
コンター図は一度は悩んだ方が良いと思います。
見た目のきれいさに決して惑わされてはいけませんから。
(最近、要素の辺を描かずにコンター図を描くケースを見かけます。確かに見た目はメッシュが無いのできれいですが、あれはいただけません。コンターの密集したところが細かなメッシュとなっているかどうか確認できないと安心できませんから。)
学生の頃、ろくにコンターのロジックを知らない私は、積分点を格子点とする
コンター作図用の格子面を作ってコンターを描いていました。
# No.276 # 1999年11月6日 # ハッピー #
就職して磁場解析ソフトを作ろうとしたときに、一通りコンターの勉強をしましたが、結局私が考えたのは、「外挿何てせずに、ソルバーで直接節点値を計算してしまおう」でした。
応力解析で言うところの変位歪みマトリックス(Bマト)を節点位置で求めて、それを使って歪み(磁束密度)、それから応力(磁界強度)を求めました。あとは、節点を共有する要素で求められた値から各要素の体積の逆比で重み付け平均で節点代表値を求める。
この方法は、1次要素ではうまく行ったのですが、2次要素では要素間の不連続が結構大きかったかな。
(No.265で「ソルバーとポストが連携していれば...」と書いたのはこういうことです。)
あと、磁場解析では、物性が大きく異なる複数の媒質を扱う場合が殆ど(鉄のような磁性体とその周辺の空気)で、この境界で節点平均をする時に問題が生じます。磁束密度(歪み)がが界面では本来は不連続なわけですから。
もっとも最近のポストプロセッサーは材質などの領域単位で平均化&コンター作図できるようになって境界面での不連続コンターも描けるようになってますから大きな問題ではありませんが。
まぁとにかくコンターは一見きれいで中身は難しいということでしょうか?
# No.278 # 1999年11月8日 # Rhino #
ハッピーーさん レス ありがとうございます。
本当にコンターって奥が深いですよね。
まあ、ソルバーやをプリを専門にさせている方にとっては 取るに足ら無い
事なのかもしれませんが。
私の場合は(No272にも書きましたが)機能を限定したポストであったため、あまり深くは追求しなくて良かったのですが。
一般に、異種の要素が隣り合う(節点を共有する)場合に、そこにコンターを
表現する場合は、それにどのような意味があるのか、また意味が無いのかを良く吟味する必要がありますよね。
いづれにしろ解析者としてはその辺を押さえていさえすれば良いのですが、このコンターを第三者に観せる場合は、いったいどういう物理量がどの様に表現されているのかをうまく説明する必要がありますよね。
(特にあまり“綺麗でない”コンターの場合)これが結構難しくて、
つい、綺麗なコンターに頼ってしまいがちになるんですよね。
まあ、全体の評価に影響を及ぼさない範囲ならいいんですが…
この辺りがコンターの難しいところだと思うのですが。
# No.279 # 1999年11月8日 # ピンクのムカデ #
>つい、綺麗なコンターに頼ってしまいがちになるんですよね。
解析を始めた頃に頂いた言葉です。
バラには棘があるから美しい。
綺麗なコンターには落とし穴がある。
綺麗でないコンターには神経を尖らすが、
綺麗なコンターには自分の成果として我を失う。
(編集担当:Happy 2001/12/23)
<コンターのロジックについて>
# No.57 ## 1999年7月4日 # 風来坊 #
コンター(等高線)処理について私が理解しているところを説明します。
1.三角領域のコンター
まず、一般にコンター(等高線)は、三角領域単位で描くことを理解して下
さい。
今、点a,b,cを頂点とする三角領域を考え、各点での変位、応力などの物理量がVa=15,Vb=25,Vc=35であるとします。ここで V=20の等高線を引く場合を考えます。まず、この等高線は辺a-b、a-cを通ることは容易に分かります。
この辺a-b、a-cとの交点は辺上での分布が直線状であると仮定して「内分」の考え方で決めます。つまり、辺a-bに関しては辺を2等分する点、辺a-cに関しては辺を 5:15=1:3に内分する点となります。このようにして求められた交点結ぶ線分がV-20の等高線になります。この処理を全ての三角領域で行うことで、連続した等高線が得られます。
4角形要素の場合は、一本の対角線で2つの3角形に分けるか、要素中央に点を追加してこの点を頂点として4辺を底辺とする4つの3角形に分けてそれぞれの3角形で同じ処理を行います。
(中央点の座標、物理量は4頂点の平均とします。)
2.節点値の決定
コンターを描くにはまず節点値が必要です。変位、温度などの節点量はその
ままFEM結果を用いれば良いのですが、応力、歪みなどは要素単位で求めら
れるため、何らかの処理によって節点値を決める必要があります。
2-1 FEMソフトからの出力
要素出力点は解析ソフト、要素タイプによっていくつかの種類があります。
(1)積分点:要素剛性マトリックスを算出する積分点で計算
(2)中心点:要素座標系の原点に相当する点で計算
1次3角形、1次テトラ、低減積分4角形では積分点数=1となり
積分点値=中心点値となる
(3)コーナー応力=節点応力:
節点位置での応力ですが、これを求めるには
①節点位置でヤコビアンマトリックス(座標変換)を求め、節点変位から歪み&応力を計算する。弾性解析の場合のみ可能
②積分点で求められた応力から外挿で求める
FEMでは要素内の変位分布を節点変位を用いて記述するのに内挿関数 Ni(形状関数)を用いますが、この Niを用いて逆に積分点応力から節点応力を外挿するわけです。
(つまり、要素内の応力分布が変位と同じ関数で記述できるという物理的には意味が無い無茶な仮定をしているわけで、あくまで便宜的な手法です。)
2-2 ポストプロセッサーでの要素ごとの節点値の決定
ここからFEMの結果ファイルを読み込んだポストプロセッサーの処理です。
まず、各要素について、構成節点における値を求めます。
(1)FEMソフトから要素中心点の値 Vcenterしか得られない場合は、その要素内では一定とみなすしかなく、構成節点全てに同じ値が当てられる。
つまり Va=Vb=Vc=Vd= Vcenter
(2)FEMソフトからコーナー点値が得られている場合
ポストプロセッサーがFEMソフトの結果ファイルとインタフェースが取れていれば、このコーナー点値がそのまま節点値となります。
(ABAQUSは要素単位で節点値を外挿出力できますが、一部ポストプロセッサは、これらのデータをファイルから読み取れません。)
(3)FEMソフトから積分点値が得られている場合
ポストプロセッサーによっていくつかの処理の仕方があるようです
①上述のような、形状関数Niを用いて節点値を外挿で求める
②節点に最も近い積分点の値をそのまま当てはめる(こんな乱暴な市販ソフトもあるのです)
③一切、節点の外挿は行わない
一部ソフトには①、②のような「推定」機能はなく、FEMソフトが出力した値をそのまま用います。例えば、ABAQUSで積分点出力した結果を読み込んだ場合、「どの積分点のコンターを描きますか」を選択する必要があります。「そんな馬鹿な」と言いたくなりますね。
2-3 節点値の決定
2-2の方法で各要素ごとに節点値が求められますが、各節点は複数の要素に
属しているため、同一の節点について複数の応力値が求められることになりま
す。一方、連続したコンターを描くには節点毎に単一の代表値を決める必要が
あります。これが 平均化=Averagingと呼ばれる処理です。
今、節点aが4つの要素o,p,q,rに含まれているとすると、aにおける節点値と
して、Vo_a,Vp_a,Vq_a,Vr_aがあり、これから節点aの代表値Vaを求めるわけですが、いくつかの考え方が有ります。
(1)単純平均で求める。
Va=(Vo_a+Vp_a+Vq_a+Vr_a)/4
もっとも一般的な方法
(2)要素の面積(体積)の逆数の重み付き平均
Va=(Wo*Vo_a+Wp*Vp_a+Wq*Vq_a+Wr*Vr_a)/Wsum
ここで、Wo=1/Ao..... Ao:要素 o の面積
これは、小さな要素で求められた値の方が精度が高い可能性があるとの考え方によるもの。
(3)要素中心と節点との距離の逆数の重み付き平均
(2)と同様。節点に近い要素の方が精度が高い可能性があるとの考え方
(4)最大値を選択するもの
Vo_a,Vp_a,Vq_a,Vr_aの中の最大値を Vaとする。
この場合、圧縮応力や最小主応力のような「負の量」には注意が必要
3.コンターの作図
節点値が求まると、あとは先に述べた「三角領域のコンター作図」を単純に
繰り返すことで、全体のコンター図が得られます。
なお、「三角領域のコンター」以外のロジックとして、
(1)4角形領域の辺上の等高線との交点を直接結ぶ方法
このロジックでは、4辺全てに交点(上述の内分点)が存在する場合、線分の結び方に2通りあるため誤ったコンターとなる確率が1/2であり問題がある。
(2)走査線のような水平線を画面上から下に移動させながら、走査線上の交
点を結んでいく方法(これは文章では説明し難い)
このロジックでは、メッシュを回転させるとコンターの形状が変わってしまう問題がある
4.コンター作図の問題点
(1)平均化処理は連続的なコンターを得るための処置ですが、本来応力が不
連続となるところまで平均化してしまうと、意味の無いコンターになってしまう。
例えば、パネルをリブで補強した構造をシェル要素でモデル化した場合、パネルとリブの間では応力は不連続となるが、これを平均化してしまうと最大応力値が低めに表示されてしまう。板厚の異なる部材を付き合わせ接合した場合も同じ。
-->このような応力不連続部の節点では平均化を避けることが必要。
上の補強リブ付きパネルの場合、応力が不連続となるのは、リブとパネル間だけでなく、パネル側もリブとの接合線を境界に不連続となる点に要注意
(2)FEMの結果として得られるのは積分点ないし中心点における値ですが、上記のような外挿による節点値決定、節点平均化、内挿(分布が直線的であると仮定している)の結果得られた等高線が、積分点においてFEMの出力値と異なったものになってしまう。つまり、コンター図からはFEMソフトがはじき出した値を読み取れない。
(コンター図を見て応力が許容値をクリアしていると見えても、FEMの結果ファイルの積分点値は許容値を超えている場合が有り得る!!)
私は、この点に我慢できず、積分点値を読み取れる究極のコンター作図法として、積分点を頂点とする「作図用」3角形メッシュを作り、コンター作図を行ったことが有ります。(3次元だと、全積分点をDelauny法でテトラ要素形に結ぶことになる)この方法だと、上記のような外挿、平均化が一切入らないためコンター図が積分点値と一致します。
唯一の難点は、構造表面の応力値を推定することができない点です。
もっとも表面部を十分細かくメッシュ切りしておけば、表面近傍の積分点値が表面応力にほぼ等しいわけですし、意味のない外挿を行うよりはマシ、ですから、やはりこの手法が究極かもしれません。
FEMからの出力に始まり、外挿、平均化、コンター作図とそれぞれにいろん
な手法があることがお分かりいただけたかと思いますが、どの手法が Betterなのかは対象とする問題によって変わるわけですから、一度じっくり考えてみるべきだと思います。特に、FEMソフトとポストプロセッサーが別会社製である場合には要注意です。
因みに、私はシェル要素で解析した場合、(1)結果ファイルから要素毎に積
分点の最大値を抽出して、これを中心点値として結果ファイルを書き換え、
(2)ポストプロセッサーでは「中心点値について一切の平均化をしない(つ
まり要素ごとに塗り分ける)」ことで、FEMのピーク値をコンター図から読
み取れるようにしています。
以上、大変長くなりましたが、一見きれいなコンター図も実はいろんな問題を
はらんでいることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
(編集担当:Happy 2001/12/23)