簡易CAEの功罪
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3次元CADと連携することで設計者により身近になった、
いわゆる"簡易CAE"。その効果と課題は...?

# 2001年4月6日# dan#

> 私は、自動車部品メーカーに勤務し、専任でCAE解析を行っています。
>I-DEASの他にCATIAのGPSもあり、何人かが講習を
> 受けましたが、専任ではないのでそれ以上進みません。ちなみに、私はCATIAの操作方法を
> 知らないので、指導できる状態ではありません。これからどうやって進めていこうかと悩んで
> います。皆さんのところでは、どうやってCAEを普及させているのでしょうか。お聞かせください。

かなり立場が似ているので、たいしたことは書けませんが返信することにしました。
自分の場合は、設計者にやってもらう前段階で、まずはCAEの解析依頼をしてもらうところから始めないといけませんでした。そこで、仲の良い設計者に解析のネタがないか聞き込んで解析依頼を出してもらえるよう頼み込んでいきました。このときにCAEに理解のある人であればなおよいと思います。結果を出してCAEは使える、と思ってもらえればしめたもので、こういう人はたいてい3D-CADに抵抗を示しませんし、自分でやってみたい、と思う人も少なくないみたいです。
ただ、そう思ってもらえても業務がつまっていると手をつける余裕も出ないわけで、これからは設計者が簡単なCAEを実施するように仕事の流れを変えるべく検討中です。

関係ないですが、CATIAについてはデモを実施してもらったんですけど、営業の方の説明を聞いた限りでは、設計者が使える簡易CAEツールではないと感じました。


# 2001年4月6日#imada#

そうですよね、私もいろいろと思い出しました。
設計の方は皆さんものすごく忙しそうですけれども、結構
忙しい人ほどいろいろなことに興味を持っていて、おもしろ
そうなことには手を出してくれました。
実際に使ってみて役に立つとわかると、こういう人たちの
上達は驚くほど早いですね。
設計部署の中でだいたい10人にひとりくらいはそういう
人がいましたので、早めに見つけることが大切だと思いま
す。
ただこういう人が1人だけのときはなかなか前進せず、
いろいろと困難が多いですが、二人以上になると飛躍的
に広まって(あるいは定着して)いったような気がします。

ついでに教えて下さい。
>関係ないですが、CATIAについてはデモを実施してもらっ
>たんですけど、営業の方の説明を聞いた
>限りでは、設計者が使える簡易CAEツールではないと感じ
>ました。
(改行変えました)

これは使い方が難しいということですか?機能的に使い物
にならないということですか?それとも?
実は私、CATIAとその解析ソフトを頼めば使わせてもらえ
る状況にあるのですが、全く未知の分野なので二の足を踏
んでいます。
CATIAユーザーは多いので、そちら方面にも目を向けよう
かなと思っているのですが、他にも魅力的なソフトが
ありそうでいろいろと調査中なのです。

# 2001年4月6日# dan#

営業の方の説明どおりであれば、アダプティブメッシュではないので、
メッシュ切りの設定次第で結果が大違いとなりそうで、解析の経験の
ない設計者が使うにはちょっと・・・と感じました。

あと、このばでこういう事を書くのは問題かとは思いますが、営業の方といい
トレーニングの講師の方といい、「ほんとにやる気あるのかな・・・」と
感じたのも一因です。

# 2001年4月6日# imada#

なるほど、営業の方もこの辺の説明できっと行き詰まって
しまったのでしょうね。

そう感じたのであればそう書いてもいいんじゃないですか?
感情的に攻撃するのは多分読者に理解されないと思いま
すが。。。
それも業界の一つの姿を如実に表しているのだと思います。

# 2001年5月16日# imada#
気になるのは「簡易解析ソフト」と称する物のメリットがどこにあるかですが、
(1)使い方が簡単
(2)値段が安い

もし、(1)だけが理由であれば、適切なアドバイスが受けられることを前提とすれ
ばフル機能のソフトを使っても同じのような気がしますが。

# 2001年5月16日# dan#

構造解析については、(1)が主眼になっていて、ご指摘の通りの面があると
思います。3d-cadの付加価値を高めるために追加アプリとして成立しているジャンルではないかと。ただ、それでも面倒な作業が減っている、というメリットはあると思います。
構造解析の簡易解析ソフトを最近はやりの設計者CAEと限定して、3D-CAD上のもので見ると、Pro/Eの機能は魅力的です。ジオメトリベースでしか各種条件を設定できない弱点がありますが。

熱流体解析では、あくまで解析ソフトとして単独で成立していて、あらたなユーザーを発掘するためにあるように思います。設計者向けのソフトといっても、ソルバは汎用のものと同じです。ただ機能を限定するかわり(?)に、汎用のソフトだとユーザーサブルーチンを組まなければならないところをGUIで簡単に設定できるという利点があったりします。なので、こちらは構造解析のものと比較してメリットは大きいと思います。

# 2001年5月16日# imada#

そうですね、元記事の「簡易解析ツール」の定義がちょっとあいまいでしたがCAD組み込みで、機能限定(例えばソリッド要素しか使えない、メッシュが見えない、等)のものとするならば、メリットとしては、

(1)いつも決まったオペレーションで一定水準の結果が取得できる
(2)CADの機能が利用できる

となりますね。
(2)はCADが強力な場合は確かに魅力的ですね。
3-D CADといってもその機能はピンきりですけど、CAD自体がシミュレーションを強く意識したものであれば相乗効果が期待できます。
(1)に関しては、ある意味難しいですね。
必ず意味のある解が得られるようにあらかじめ手順や評価基準等を
マニュアル化しておかなければいけないと思いますが、それに応えら
れるだけの機能は最低限必要となるでしょう。
実はVisualNastran を使用してみたのですが、正直がっかりしました。
やはり、やるならN4Wの機能は基本的にそろえた上でカスタマイズ
可能な機能を付け、UIを使いやすくするべきだと思いました。

> 熱流体解析では、あくまで解析ソフトとして単独で成立していて、あらたな
> ユーザーを発掘するためにあるように思います。

最近流体解析ソフトをいろいろ見せてもらっているのですが、役に立つたたないは別にしてすごく面白いですね。想像力がかき立てられます。
これなら簡単に使わせてユーザーを増やすことは可能な感じもしますねぇ。
結果表示がおもしろいんで、これを見ながら話が盛り上がります。(⌒▽⌒)
構造解析だとこうはいかないだろうな~。( ^ ^)/~~~

# 2001年5月17日# ごんた#
簡易解析ソフトの件でお話が盛り上がっていますね。
今、まさに導入を検討しています。^^;
複数のソフトを触りましたが、使いやすさという点では簡易解析ソフトは優れています。
(ソリッド要素のみで形状に条件をつけるというものですが)
比較解析で変位量を評価対象とした場合、簡易解析でもいい結果が得られそうな感触(あくまでも感触ですが)得ています。
サポートしないと的外れな結果が出てしまう恐れも心配されていますが、
変な結果が出ると設計者から「何かおかしいんだけど、、」と連絡が来ます。
その辺は、あまり問題ではないのではないでしょうか?
勿論、変な結果を探すときに補助してくれる人は必要でしょうね。

# 2001年5月17日#soul#
soulです。たくさんのご意見ありがとうございます。とても参考になります。
導入を検討しているのは、今はやりの、ミッドレンジCAD+簡易解析ソフトです。
ミッドレンジCADが安価なのでついでに解析ソフトも入れてみようかな、
今まで手計算でやってたもの+α、の成果がでないかな、
といった動機で導入案がでています。
社内だとCAE部署に解析を依頼すると、事がおおごとになるので
設計者は遠慮しちゃって、実は、ちょっとした事、の解析依頼は多いようです。
ただ、設計者にとってはちょっとした事も、実は大変形だったりして簡易解析では難しいようなんです。
それで考えている方法は、”解析事例のライブラリ化をして
解析方法をある程度指示して、結果は過去のデータから比較する”
のですが、それって結構準備する方は大変そう・・
それで、どうしたらいいかな、とベテランの皆様のご意見をうかがったんです。
ごんたさんはどのように導入をすすめる予定なんですか?

# 2001年5月17日# dan#
> サポートしないと的外れな結果が出てしまう恐れも心配されていますが、
> 変な結果が出ると設計者から「何かおかしいんだけど、、」と連絡が来ます。
> その辺は、あまり問題ではないのではないでしょうか?
> 勿論、変な結果を探すときに補助してくれる人は必要でしょうね。

他所の部署の設計者CAEの結果の報告書を見る機会があったのですが、
多分、机上計算で出てきた荷重を使って出てきた結果を盲信しちゃってて
「おいおい、この数字で疲労破壊するわけないでしょっ!」とか
「なんで実験で確認してないのにこの安全率でいいんだよぅ!」とか。
設計の人って、意外と材料力学知らない(忘れちゃってる)人が多いんで
そっちを補助してくれる人も必要かと思いました。

# 2001年5月18日#デビルマン#
以前強度解析を行った時、「構造的には絶対に壊れない」と自信満々で
報告しました。ところが現物はボロボロ壊れます。原因は取付けの為の
潤滑材にあり化学反応を起こして腐食で壊れている事がわかりました。。。
材料力学も当然重要ですが、解析技術者はあらゆる観点で物事を見れなければなりませんよね。これはソフトがどうのこうのではなく使う側の問題ですよね。
では設計者にそこまでの視野と知識を求めるのか?というと、これも難しい。
「良いモノを造る為に解析を行う」と考えれば、設計者が数値計算しようが、解析専任者が数値計算しようが、どちらでも良いようにも思えますが。。。。
以前どなたかが「CAEはうそを解析している」と書かれていたと記憶
していますが、簡易版だろうがなんだろうがCAEに携わる者は「あくまでもシミュレーションであり現実を再現しているのではない」事を強く認識する必要があるという事でしょうか。これが難しい。。。

# 2001年5月18日#ごんた#
みなさんが言われている通り、ツールの使いやすさだけではどうしようもありませんよね。
(確かに、結果を見て「で、どうしたらいいんでしょう?」という方もいっらしゃいますから)
ただ、ツールの使い方で間違いが起きないようにしないといけません。
ブラックボックスとはいえ、有限要素法の考え方と線形解析の仮定は必ず必要なものです。
この部分は、お手軽ツールを使う前に、時間を割くことをお勧めします。

それ以降の問題は難しいですね。
ここは危なそうだとか、ここが1番効いていると思わないと設計段階で問題と扱われないわけで。
問題が出てから、初めて気づくということを防ぐには、設計者の経験や設計のチェックリスト等に頼らざるえないのでしょうか?

# 2001年5月19日# 10時29分(土曜日)# ピンクのムカデ#
>ここは危なそうだとか、ここが1番効いていると思わないと設計・・ごんた様
一番肝心なことは、CAEツールをどの部品に適用するかという選定になります。
家電製品でも、構造部品は洗濯機なら200点以上ありますし、全ての部品の
強度が心配だから解析しようなどということはありません。CAEツールが無い時代でも、本当の設計者と呼ばれる人たちは、材料力学の方程式をいじり倒して計算していました。まあ、もっとも万全を配した部品ほど問題は無く、経験的に大丈夫だと走り出した部品でずっこけることのほうが多いですが・・
何はともあれ、簡易解析ツールの導入前に、設計現場に自分の設計する部品の強度や信頼性を自分で確認したいという風土を作っておかないと、どんなにいいツールでも埃を被ってしまうのは明らかです。あの簡単なMECHANICAですら、現場では殆どが稼動せずに眠ってしまっています。(展開した私の責任は大きいですが・・)
加えて、3DCADを導入したらデータがあるからCAEも出来ると妄想を抱いて3DCADを推進している連中が身の回りにいます。少し大阪を離れている間に要素分割をしたことも無い3D設計推進者がCAEもできますよと事業部に導入を働きかけてしまいました。「魔法の壷」の中には悪魔もいる事を知らないんですよね。

# 2001年5月20日# ハッピー#
ここのところ、「設計者のための簡易解析」が話題になっていますが、樹脂流動の分野で 「簡易解析」というのはあるのですか? 或いは設計者には手に負えない領域でしょうか?
スミマセン、この分野は素人なので逆に教えてください、よはんさん。

# 2001年5月20日# よはん#
これについてはどの程度が簡易解析になるのか分かりませんが、
初期設定にいくつかのパラメーターを振るだけで解析を行えるもの確かに
あると思います。 ですが、流動解析においては現場の人が一番ご存知だと思いますが、構造解析に比べ、結果に対する原因が多様でどのファクターが起因しているかを判断するのは大変難しく、時間と手間がかかるのが現状だと思います。
また、上記にも書きましたが、構造解析にくらべ信頼性にも?がつきます。
よほど、理解していなければ難しいのではないでしょうか?
これは私の独断と偏見の今の正直な感想ですのであまり参考にならないと思います。

# 2001年5月20日# ハッピー#

有り難うございます。そうですか。やはりまだまだ難しいんですね。
車のダッシュボードの合わせ目の隙間を見ると技術の進歩の一端が窺えるような気がしますが
あれはシミュレーション技術が貢献しているのでしょうか?
(編集担当:Matsui 2001/12/18)





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