プラスチックの知恵袋/分類別

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成形樹脂機械金型品質その他

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  • アウトサート成形
    [あうとさーとせいけい] [成形]
    (1)プラスチック成形品に金属製ブッシュなどの部品を圧入し一体化させること。成形後、金型外で金属部品を挿入することから名づけられた和製用語である。
    (2)金型中に金属部品を挿入して金属入り樹脂製品を成形する(インサート成形)と区別して、それよりも大型の金属板上に小さなプラスチック部品を成形する方法のことをいう場合もある。金属板は合わせ用のピンで金型に保持され、樹脂は金属板にあらかじめ開けられた穴を通って射出される。

  • 圧縮空気圧成形(圧空成形)(プレッシャ成形)
    [あっしゅくくうきあつせいけい] [成形]
    真空成形とならんで広く利用されている熱成形の一成形法で、加熱して軟化させたプラスチックシートをクランプし、圧縮空気の力でシートを引き延ばして型に沿わせ、成形品を得る方法をいう。真空の力でシートを引き延ばして成形する場合は真空成形という。

  • 圧縮成形
    [あっしゅくせいけい] [成形]
    熱硬化性樹脂の最も普通の成形法をいう。成形材料を加熱した金型の凹所(キャビティ)に入れ、圧縮成形機(プレス)によって硬化させる方法。一般に、圧縮成形では射出成形やトランスファ成形に比べて充填材や分子の配向が少なく、内部応力の少ない成形品を得やすいのが特徴である。

  • 後収縮
    [あとしゅうしゅく] [成形]
    成形収縮を参照。

  • アニーリング(熱処理)
    [あにーりんぐ] [成形]
    熱可塑性樹脂の成形品の残留応力を取り除くために成形後に行う加熱処理のことをアニーリング(熱処理)と呼んでいる。アニーリングの効果として 1、成形品の寸法安定性が向上する。(但し、加熱による二次収縮がおこるため成形品寸法が変化するので、その点についてはアニーリングを実施する前に充分配慮する必要がある) 2、荷重たわみ温度や機械的性質が向上する。Etc. アニーリングの方法(条件)として、一般的に言われているのが非結晶性樹脂の場合には、その材料の荷重たわみ温度より約10℃低い温度で行うのが適当とされている。(時間についてはアニーリングを実施する製品の形状や肉厚に応じて加減をする。) 結晶性樹脂の場合には、材料の種類によってそれぞれ温度や時間が異なっているので実施する材料の技術(物性)資料などを参考に実施された方がよい。

  • アフタベーキング
    [あふたべーきんぐ] [成形]
    アフタベーキングは、熱硬化性樹脂を成形後、一定温度のもとに一定時間加熱する操作をいう。アニーリング(熱処理)が残留応力の除去を主目的としているのに対して、アフタベーキングは加熱によって樹脂の硬化(キュア)状態をさらにすすめて、寸法安定性を向上することを主目的としている。フェノール樹脂による電気機器(重電流遮断器など)のように比較的高温度に長期間さらされる製品などに応用されている。アフタベーキングの一般的な処理方法(条件)としては、120〜150℃で数時間もしくは数十時間(多くの場合48時間以内)加熱をする。加熱時間は製品の形状や肉厚に応じて加減をするが、加熱中の製品の変形を防ぐために治具を使用する場合もある。

  • あわ
    [あわ] [成形]
    気泡を参照。

  • 糸挽き
    [いとひき] [成形]
    成形品を取り出した時、スプール先端に樹脂が糸ひき状になって付いてくる現象をいう。

  • インサート
    [いんさーと] [成形]
    成形品の補強、アンダーカットの成形などのために、成形品中に埋込むものをいう。熱成形ではシートで包み込む状態となる。材質は、木、金属、合成樹脂などが使用されている。

  • インサート成形
    [いんさーとせいけい] [成形]
    金属部品または、その他の材質の部品を埋め込む射出成形法をいう。各種機構部品に金属のボスやネジを埋め込んだり、ウレタン靴底にセラミックスパイクを埋め込むなどの成形例があげられる。インサート成形における留意点として、熱膨張係数の差により樹脂と金属部品との境界附近にクラックを発生しやすいので、樹脂側の肉厚、金属の材質の選定に考慮する必要がある。また、インサートする金具が回転または脱落しないよう形状を考慮する必要がある。インサート固定法として、ローレットインサート、六角インサートなどがある。また、金属の腐食、あるいは熱硬化性樹脂では硬化抑制作用なども考慮する必要がある。射出成形機としては、成形性などを考慮して竪型の成形機を使用する場合が多い。

  • ウェルドマーク(ウェルドライン)
    [うえるどまーく] [成形]
    成形時に樹脂の二つ以上の流れが完全に融合しないときに生じる接合部に出来る線状のむらをいう。

  • SMC成形
    [えすえむしーせいけい] [成形]
    シート状の成形材料を圧縮成形機、金型を使用して成形する方法をいう。主として、強化繊維プラスチック(FRP)によって、大型成形品を生産するのに採用される。熱硬化性樹脂が一般的であり、熱可塑性樹脂を使用したものはスタンピング成形といわれている。

  • オーバパック(オーバパッキング)
    [おーばぱっく] [成形]
    金型のキャビティ容積(スプル、ランナを含む)以上の溶融樹脂を圧入することにより充填過剰になることをいう。このような状態になるとバリが発生したり、金型が開かなくなることがある。

  • 押出成形
    [おしだしせいけい] [成形]
    プラスチックを加熱シリンダ内で軟化溶融させ、スクリュで押出して断面の形状が一定の製品を連続的に成形する方法をいう。これに必要な設備の基本要素は押出機、ダイ、引取装置の三者である。ダイの形状により、フィルム、シート、パイプ、プロフィル(異形材)などさまざまな断面形状の製品を作ることが出来る。

  • 金型温度
    [かながたおんど] [成形]
    金型の設定温度、もしくは実測温度をいう。金型温度は、熱硬化性樹脂の場合、その溶融、硬化に与える影響は大きい。前者は金型キャビティへの成形材料の充填に、後者は成形品品質、成形サイクルタイムを左右する主要な条件因子となる。無論、熱可塑性樹脂においても金型温度は成形品品質などを左右する重要なファクターである。金型の加熱方法としては、電気ヒータを金型の可動側、固定側、あるいはそれぞれの受板に埋込んで、ヒータ通電により行う方法と加熱媒体に水または油を使用する金型温度調節機を使用する方法が一般的である。成形時にゲート部では、成形材料通過時の摩擦熱によって、温度上昇することもあり、肉厚不均一成形品に対する温度分布を含め、精密成形品の成形やハイサイクル成形には、金型温度の制御に対して、細かい配慮が必要である。一般的には、±2〜±3℃以内に管理することが望ましい。

  • カレンダ成形
    [かれんだせいけい] [成形]
    樹脂を熱ロールで圧延し、シート、フィルム、レザー、床材などを作る方法をいう。主としてゴム、PVC樹脂などがカレンダ加工によりシートやフィルムの量産に用いられる。

  • 換算率(SI単位)
    [かんさんりつ] [成形]
    通商産業省(新計量法とSI化の進め方)より、取引又は証明に使用しなければならない法定計量単位について、非SI単位を段階的に計量単位から削除されることにより原則として、1999年9月30日までにSI単位に統一しなければならない。SI単位への統一は、国際化の中で日本が果たさなければならない責務であり、世界全体で考えると大きな利益となる。左記の計量法改正に伴い、射出成形機及び成形条件等で該当する項目は、射出圧力等の圧力単位をMPa(メガパスカル)に、型締力をKN(キロニュートン)に変更する必要がある。

    a)圧力の場合

    ■ 換算率:1Kgf/cm2(キログラムエフ毎平方センチメートル) = 0.0980665MPa(メガパスカル)

    例題1.圧力 800(Kgf/cm2)は、何(MPa)か?
    答.800(Kgf/cm2) × 0.0980665 = 78.45 ≒ 78.5(MPa) です。

    例題2.圧力 78.5(MPa)は、何(Kgf/cm2)か?
    答.78.5(MPa) / 0.0980665 = 800.47 ≒ 800(Kgf/cm2) です。


    b)型締力の場合

    ■ 換算率:1tonf(トンエフ) = 9.80665KN(キロニュートン)

    例題1.型締力 50(tonf)は、何(KN)か?
    答.50(tonf) × 9.80665 = 490.33 ≒ 490(KN) です。

    例題2.型締力 490(KN)は、何(tonf)か?
    答.490(KN) / 9.80665 = 49.97 ≒ 50(tonf) です。

  • 気泡
    [きほう] [成形]
    プラスチック製品の内部に空気、水、ガスなどが含まれて生じる現象をいう。他に、成形品表面部からの冷却過程で樹脂の収縮により内部気泡が発生することがある。

  • キュア(硬化)
    [きゅあ] [成形]
    熱硬化性プラスチックを熱、触媒、光、放射線などの作用によって架橋させ安定した状態に変えることをいう。成形温度が高すぎたり、時間が長すぎると、成形品に老化が起こることがある。この状態をオーバーキュアといい、キュアが不十分な状態をアンダーキュアという。

  • 銀条(シルバーライン)(シルバーストリーク)
    [ぎんじょう] [成形]
    成形品の表面及び表面近くに樹脂の流れ方向に発生する細い走るような線の束で透明材料で銀白色の線としてよく見られる現象をいう。この原因は材料中の水分、揮発分、材料の分解、異種材料の混入などである。


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