- 糸挽き
[いとひき] [成形]
成形品を取り出した時、スプール先端に樹脂が糸ひき状になって付いてくる現象をいう。
- インサート
[いんさーと] [成形]
成形品の補強、アンダーカットの成形などのために、成形品中に埋込むものをいう。熱成形ではシートで包み込む状態となる。材質は、木、金属、合成樹脂などが使用されている。
- インサート成形
[いんさーとせいけい] [成形]
金属部品または、その他の材質の部品を埋め込む射出成形法をいう。各種機構部品に金属のボスやネジを埋め込んだり、ウレタン靴底にセラミックスパイクを埋め込むなどの成形例があげられる。インサート成形における留意点として、熱膨張係数の差により樹脂と金属部品との境界附近にクラックを発生しやすいので、樹脂側の肉厚、金属の材質の選定に考慮する必要がある。また、インサートする金具が回転または脱落しないよう形状を考慮する必要がある。インサート固定法として、ローレットインサート、六角インサートなどがある。また、金属の腐食、あるいは熱硬化性樹脂では硬化抑制作用なども考慮する必要がある。射出成形機としては、成形性などを考慮して竪型の成形機を使用する場合が多い。
- インターロック(インターロック回路)
[いんたーろっく] [機械]
1つの動作をさせる際、その動作と全く相反する動作のスイッチ(信号)が入っていた場合、危険防止のために同時作動を防ぐための安全保護回路をいう。その場合の動作は先に入っている回路が優先して作用、作動する。
- インラインスクリュ式射出成形機
[いんらいんすくりゅしきしゃしゅつせいけいき] [機械]
スクリュで成形材料を可塑化させるとともにスクリュがプランジャの作用もする形式の射出成形機をいう。熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、ゴム、発砲成形材料など各種成形材料の成形に利用されている。現状では、このタイプの射出成形機が主流になっている。
- ウェルドマーク(ウェルドライン)
[うえるどまーく] [成形]
成形時に樹脂の二つ以上の流れが完全に融合しないときに生じる接合部に出来る線状のむらをいう。
- 受入検査
[うけいれけんさ] [品質]
提出された検査ロットを受け入れてよいかどうかを判定するために行う検査をいう。原材料、部品または製品を受け入れるときに行う検査のことで、とくに外部から購入する場合の検査を購入検査という。
- 受入検査規格
[うけいれけんさきかく] [品質]
受入検査の方法、判定の基準、ロットの処置などを、受け入れする材料・部品別に規定したものをいう。受入検査規格には、通常、つぎのような項目が規定されている。1)目的、2)適用範囲、3)検査項目、4)検査方法、5)判定基準、6)ロットの処置、7)結果の記録、8)特採に関する事項。
- 後向きの品質
[うしろむきのひんしつ] [品質]
商品(品物・サービス)が当然具備していなければならない品質をいう。この品質が不充足であれば、顧客の不満を引き起こす品質で、使用品質の必要条件で当り前品質ともいう。
- AOQL
[えーおーきゅうえる] [品質]
選別型抜取検査、連続生産型抜取検査などにおいて、検査後の平均のロット品質(平均出検品質)の最悪の値をいう。平均出検品質AOQは、提出されるロットの不良率によって変化するが、その最大値を示し平均出検品質限界ともいわれている。
- AQL
[えーきゅうえる] [品質]
抜取検査で合格にしてよい工程平均の上限の値をいう。不良率(%)又は100単位当たりの欠点数で表す。AQLより良い品質の検査ロットは抜取検査において大きい確率で合格する。AQLのことを合格品質水準ともいう。
- 永久伸び
[えいきゅうのび] [樹脂]
元来は材料に引張り荷重をかけ、その荷重を除いた後にも永久的に残る材料の伸び率をいう。すなわち永久ヒズミの一種をいう。実際のプラスチック材料については、ダンベル形試験片に引張り荷重をかけて規定伸び率まで引き伸ばし、10分間その状態で保持した後、速やかに荷重を除き、10分間放置した後の伸び率を原長に対して求め、永久伸び率(%)とすることが規定されている。(JIS K 6301)
- 永久ヒズミ(永久変形)
[えいきゅうひずみ] [樹脂]
材料に外力を加えて変形させる過程で、応力が弾性限度以内である間にこれを取去ればヒズミは完全に消失するが、弾性限度より大きい応力を加えた後これを取去れば、もはやヒズミは完全には消失せず、その一部分あるいは大部分が残る。これを永久ヒズミという。このヒズミが伸びヒズミの時は永久伸びという。
- AS樹脂(SAN)
[ええすじゅし] [樹脂]
スチレンモノマーとアクリロニトリルの共重体であり、GPPS(ポリスチレン)にほぼ近い透明性をもつ。GPPSと比較して、強度、耐候性、耐薬品性、耐熱性などに優れている。
- 液晶ポリマー(LCP)
[えきしょうぽりまー] [樹脂]
液晶構造を発現する高分子の総称。高分子液晶も低分子液晶と同じくある温度範囲で(サーモトロピック)液晶性あるいは溶液状態で(リオトロピック)液晶性を示すものに分類される。さらに液晶ポリマーは、その液晶構造の発現のもととなるメソゲン基が直接主鎖にのみ入ったもの(主鎖型液晶ポリマー)、側鎖にのみ入ったもの(側鎖型液晶ポリマー)、あるいはその両者に入ったもの(複合型液晶ポリマー)に分類される。現在実用化されている液晶ポリマーは、リオトロピック液晶ポリマーでは代表的なものに、ケブラーに代表される全芳香族ポリアミドであり、サーモトロピック液晶ポリマーでは代表的なものに、ザイダーやベクトラに代表される全芳香族ポリエステルがある。液晶ポリマーの特徴はその剛直鎖の配向に起因し、一般に耐熱性、すぐれた強度特性、低熱膨張性および配向状態を得やすいことであり、これらの性質を利用して、高強度、高弾性率の繊維としての応用や、成形品として前述の特性を利用し電気、電子部品などに使用されている。
- エジェクタ(突出装置)
[えじぇくた] [機械]
成形品を金型から取り出すために、突き出す装置。
- エジェクタストローク
[えじぇくたすとろーく] [機械]
成形品を金型から突き出す距離をいう。
- エジェクタピン(突出しピン)
[えじぇくたぴん] [金型]
成形品を突き出すために、金型内に設けたピンをいう。
- エジェクタ方式
[えじぇくたほうしき] [機械]
金型から成形品を突き出すやり方で、油圧式と機械式がある。
- エジェクタ力
[えじぇくたりょく] [機械]
成形品を金型から突き出すための力を表す。
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