- 品質方針
[ひんしつほうしん] [品質]
企業の経営者が、品質および品質管理に関する基本的な考え方を明示する方針。この方針は、1)企業のすべての階層において、2)商品の品質に関連するすべての活動の中で理解され、実行され、維持されなければならない。この方針は商品の使用目的に対する適合性、使用者の安全および社会的要求事項に関する品質目標とこれを達成するためのコスト目標の設定の指針となるものである。
- 品質保証
[ひんしつほしょう] [品質]
消費者の要求する品質が十分に満たされていることを保証するために、生産者が行う体系的活動。すなわち、消費者が安心して品物を買うことができ、しかも十分に満足して使うことができることを保証する企業活動のことで、そのためには、市場調査、企画、設計、製造、販売、アフタ・サービスなど企業活動すべてのステップで品質確保のための全社的活動が必要である。
- 品質保証システム
[ひんしつほしょうしすてむ] [品質]
品質保証のしくみのことであり、品質保証体系とも呼ばれている。市場調査やユーザの要求分析から企画・設計・製造、販売および販売後のサービスに至るまでのステップにおいて、どのように品質を実現するか、保証していくかを規定するものである。品質保証システムを構築するためには、各ステップにおいて、どのような役割をはたすべきかを明確にするとともに、それらがどのような連携をとるべきかを十分に検討することが必要である。
- 品質保証体系(図)
[ひんしつほしょうたいけい] [品質]
市場調査から販売、アフタ・サービスにいたるまで、どの製品にも共通的に、どのように顧客に満足される品質を実現し、保証していくかを明確に規定するために、製品が企画されてからユーザに使用されるまでの各ステップにおける設計・製造・営業・品質管理などの各部門の役割を明確にしたプログラムをいう。
- 品質目標
[ひんしつもくひょう] [品質]
企業の品質方針に基づき、達成すべき目標を明らかにしたもの。企業の管理者は、つねに達成すべき目標を明示し、具体的な計画を策定して、実行していかなければならない。主な品質目標の対象としてつぎのものがあげられる。1)企業として備えるべき商品の開発と製造の能力、2)開発すべき商品とその品質、3)保守、サービスの充足度、4)安全に関する事項、5)設計、開発方法の改善とレベルアップ、6)調達品の品質向上、7)製造、据付における不適合の削減、8)市場クレームの減少。
- BMC成形(バルクモールディングコンパウンド成形)
[びーえむしーせいけい] [成形]
チョップドストランドを主体として強化繊維基材と、マトリックスをあらかじめ混練した塊状の成形材料BMCを用い、加熱した金型へチャージして型締を行ない成形する方法をいう。
- P-V-T特性
[ぴーぶいてぃとくせい] [成形]
熱可塑性樹脂の固相から溶融相にいたる広い温度領域での圧力(P)−比容(積) (V)−温度(T)の相互関係をいい、その定量化には状態方程式が用いられる。一般に溶融圧縮性は比較的に大きく、比容積は圧力と温度に依存して変動する性質があり、これは成形収縮率、残留ひずみ(充填ひずみ)に大きな影響を及ぼす。またこれらの関係をうまく利用することによって最適加工条件、最適成形品を知ることができるほか、射出圧縮成形などにも利用されている。CAE的な解析法では保圧、冷却のシミュレーションに重要なデータベースの一つになっている。
- ピンホール
[ぴんほーる] [成形]
薄い製品に出来た貫通した微細な穴をいう。
- ピンポイントゲート(ピンゲート)
[ぴんぽいんとげーと] [金型]
射出成形用金型の、極めて断面積を小さくしたゲートをいい、おもに三枚板構造金型に使用されている。
- ファンゲート
[ふぁんげーと] [金型]
成形品の一端に扇(ファン)形に付けたゲートをいう。
- フィルムゲート(フラッシュゲート)
[ふぃるむげーと] [金型]
板状成形品のパーティングラインに沿ってランナを付け、このランナと成形品との間に設けたフィルム状のゲートをいう。
- 吹込成形
[ふきこみせいけい] [成形]
ブロー成形を参照。
- フッ素系熱可塑性エラストマー
[ふっそけいねつかそせいえらすとまー] [樹脂]
熱可塑性エラストマーの一つで、ハードセグメントとしてフッ素樹脂分子、ソフトセグメントとしてフッ素ゴム分子で構成されている。フッ素ゴムとフッ素樹脂の中間的な性質を示し、必要ならば加硫することもできる。耐熱性、耐候性、耐薬品性がすぐれ、透明性が高い。主な用途として、高品質のチューブ、シール材、ダイヤフラム、電線、封止材、フィルム、接着剤(ホットメルト)、フッ素ゴム改質剤などに使用されている。
- フッ素樹脂
[ふっそじゅし] [樹脂]
フッ素樹脂には多くの種類があり、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)が主に用いられているが、その他のフッ素樹脂として、四フッ化エチレン・六フッ化エチレン共重合体(FEP)、四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合体(PFA)、三フッ化塩化エチレン(PCTFE)、エチレン・四フッ化エチレン共重合体(ETFE)など多くの種類がある。いずれのフッ素樹脂も耐薬品性にすぐれ、PTFEやFEPなどは耐熱性にすぐれ、また摩擦係数が小さく、非粘着である。フッ化ビニル、フッ化ビニリデンの重合体も市販されており、耐熱性、耐候性がよいので塗料などに用いられている。しかし、フッ素樹脂は比較的柔らかく、PTFEなどは成形温度が高いため、特殊な設備や方法で成形される。PFAやETFEなども射出成形はできるが、PTFE同様に特殊な設備や方法が必要である。また、フッ素樹脂は摩擦係数が小さいので、その粉末などを他のプラスチックに混合して軸受などの用途に用いることも多い。
- 不良品
[ふりょうひん] [品質]
品質判定基準に適合しない検査単位。すなわち、欠点を一つ以上含む検査単位。不良品の数を不良個数ともいう。
- 不良率
[ふりょうりつ] [品質]
品物の全数に対する不良品の比率。百分率で表した不良率を不良百分率という。
- フローマーク
[ふろーまーく] [成形]
金型キャビティ内の成形材料の流れのあとが製品に残った外観上の欠陥となる模様をいう。
- 粉砕機
[ふんさいき] [機械]
射出成形で発生するスプル、ランナ、あるいは不良品となった成形品を粉砕して再使用に便利な形状にする装置をいう。
- 粉末成形
[ふんまつせいけい] [成形]
プラスチック粉末を金型の内壁もしくは外壁に接触させながら加熱溶融させ、離型して成形品とする方法で、安価な金型を利用しうること、大型品の少量生産に適していることなどが特色である。
- ブレーンストーミング
[ぶれーんすとーみんぐ] [品質]
集団による自由連想法であり、発散的思考法である。ブレーンストーミングの四つの鉄則はつぎのとおりです。1)他人の批判は絶対してはならない、2)自由奔放を歓迎する、3)アイデアの量を求む、4)他人のアイデアを利用し、改善または結合したアイデアを出す。人員構成は、リーダーが1名、リーダー補佐1名、レギュラーメンバー5名、ゲストメンバー5名の計12名が理想的であるとされている。また、時間は30分〜45分くらいが最適のようである。
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