- ISO(国際標準化機構)
[あいえすお] [品質]
International Organization for Standardization (国際標準化機構)の略称で、1947年2月23日に発足し、本部はスイスのジュネーブにあり、200以上の審議会にて規格を考案し審議する機関で、会員は各国の代表的標準化団体で、1カ国1団体に限られる。日本では日本工業標準調査会(JISC)が会員になっている。
- ISO14000
[あいえすおいちまんよんせん] [品質]
ISO14000とは環境問題の改善のために国際標準化機構(ISO)が定めた規格のことで、ISO14001シリーズでは環境改善のための省エネや社員教育などを実行するようきめ細かく定められている。国際標準化機構(ISO)は、持続可能に関する産業人会議(BCSD)の依頼を受け、IECと共同でアドホックグループを1991年7月に設立し、環境に関する標準化について検討を開始し、1997年までに6種類の環境規格を作った。
- ISO9000
[あいえすおきゅうせん] [品質]
ISO9000とは国際品質規格のことで、ISO9000シリーズは、品質管理活動の一般通則で供給者による内部品質管理を実施していく上での基本となる要素について規定したISO9004(=JIS Z9904) 購入者に信頼感を与えるための活動である外部品質保証に係る品質システムの要求事項を対象範囲の広さ別に3つのモデルに分けて規定したISO9001〜9003(=JIS Z9901〜Z9903) そしてISO9001〜9004の選択及び適用方法について述べたISO9000(=JIS Z9900) の5規格で構成されている。
- ICI法
[あいしーあいほう] [樹脂]
純粋にしたエチレンに少量の酸素あるいは過酸化物を触媒として加え、2000気圧程度の高圧下で重合させてポリエチレンを得る方法をいう。この重合法はポリエチレンの工業的生産法として1930年代にイギリスのICI社(Imperial Chemical Industry Ltd)がはじめて開発した有名な方法なのでこの名で呼ばれることが多い。高圧を利用するので高圧法とも呼ばれる。現在では世界的に見てもポリエチレンの生産法の主流を占めている生産方法である。この方法によると主として低密度ポリエチレンが得られる。
- アウトサート成形
[あうとさーとせいけい] [成形]
(1)プラスチック成形品に金属製ブッシュなどの部品を圧入し一体化させること。成形後、金型外で金属部品を挿入することから名づけられた和製用語である。 (2)金型中に金属部品を挿入して金属入り樹脂製品を成形する(インサート成形)と区別して、それよりも大型の金属板上に小さなプラスチック部品を成形する方法のことをいう場合もある。金属板は合わせ用のピンで金型に保持され、樹脂は金属板にあらかじめ開けられた穴を通って射出される。
- アキュムレータ(蓄圧器)
[あきゅむれーた] [機械]
射出成形機の油圧回路に窒素ガスボンベの圧力を利用し、蓄圧された高圧大容量の油が、必要に応じて短時間に供給される構造をいう。構造によりピストン式、ダイヤフラム式、プラダ(気体袋)式がある。ポンプのみの回路に比べ、立ち上がり応答性のアップ及び高速、高圧射出が可能となる。また、吹込み成形機などにおいては、溶融樹脂を蓄積する部分をアキュムレータと呼ぶ。
- アクチュエータ
[あくちゅえーた] [機械]
油圧機器において、油がもっている圧力や速度などの油圧エネルギーを、機械的なエネルギーに変換して仕事をする機器を油圧アクチュエータと総称している。また広い意味で油圧モータともいう。すなわち、油圧制御装置の最終目的は、油圧アクチュエータを作動させることにある。油圧アクチュエータを分類すると、次のようになる。1、油圧シリンダ(直線往復運動) 2、揺動モータ(有限回転、往復反転、運動) 3、油圧モータ(無限回転運動)。射出成形機には、1と3が使用されている。
- アクリル樹脂
[あくりるじゅし] [樹脂]
射出成形用のものは、メタクリル酸メチルの重合体を主成分としたもので透明性に優れ流動性はポリスチレンより悪く、吸湿性があるので成形に際しては、充分に乾燥して水分を除去する必要がある。
- アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)
[あくりろにとりるぶたじえんすちれん] [樹脂]
アクリロニトリル(A)ブタジエン(B)スチレン(S)の3つの単量体からなるポリマー、それぞれの単量体の頭文字をとりABS樹脂という。特にブタジエン(B)の比率をかえることにより、性質は大幅に変化し、高衝撃品種から高剛性品種までできる。特殊グレードとして耐熱、透明、メッキ用のグレードがある。
- 圧縮空気圧成形(圧空成形)(プレッシャ成形)
[あっしゅくくうきあつせいけい] [成形]
真空成形とならんで広く利用されている熱成形の一成形法で、加熱して軟化させたプラスチックシートをクランプし、圧縮空気の力でシートを引き延ばして型に沿わせ、成形品を得る方法をいう。真空の力でシートを引き延ばして成形する場合は真空成形という。
- 圧縮成形
[あっしゅくせいけい] [成形]
熱硬化性樹脂の最も普通の成形法をいう。成形材料を加熱した金型の凹所(キャビティ)に入れ、圧縮成形機(プレス)によって硬化させる方法。一般に、圧縮成形では射出成形やトランスファ成形に比べて充填材や分子の配向が少なく、内部応力の少ない成形品を得やすいのが特徴である。
- 後収縮
[あとしゅうしゅく] [成形]
成形収縮を参照。
- アニーリング(熱処理)
[あにーりんぐ] [成形]
熱可塑性樹脂の成形品の残留応力を取り除くために成形後に行う加熱処理のことをアニーリング(熱処理)と呼んでいる。アニーリングの効果として 1、成形品の寸法安定性が向上する。(但し、加熱による二次収縮がおこるため成形品寸法が変化するので、その点についてはアニーリングを実施する前に充分配慮する必要がある) 2、荷重たわみ温度や機械的性質が向上する。Etc. アニーリングの方法(条件)として、一般的に言われているのが非結晶性樹脂の場合には、その材料の荷重たわみ温度より約10℃低い温度で行うのが適当とされている。(時間についてはアニーリングを実施する製品の形状や肉厚に応じて加減をする。) 結晶性樹脂の場合には、材料の種類によってそれぞれ温度や時間が異なっているので実施する材料の技術(物性)資料などを参考に実施された方がよい。
- アフタベーキング
[あふたべーきんぐ] [成形]
アフタベーキングは、熱硬化性樹脂を成形後、一定温度のもとに一定時間加熱する操作をいう。アニーリング(熱処理)が残留応力の除去を主目的としているのに対して、アフタベーキングは加熱によって樹脂の硬化(キュア)状態をさらにすすめて、寸法安定性を向上することを主目的としている。フェノール樹脂による電気機器(重電流遮断器など)のように比較的高温度に長期間さらされる製品などに応用されている。アフタベーキングの一般的な処理方法(条件)としては、120〜150℃で数時間もしくは数十時間(多くの場合48時間以内)加熱をする。加熱時間は製品の形状や肉厚に応じて加減をするが、加熱中の製品の変形を防ぐために治具を使用する場合もある。
- あわ
[あわ] [成形]
気泡を参照。
- アンギュラピン(斜めピン)
[あんぎゅらぴん] [金型]
金型開閉に伴い、スライドコアを移動させるためのガイドピンである。アンダカットのある成形品を、金型からはずす時に用いる。
- アンダカット
[あんだかっと] [金型]
成形品を型から取り出すときに、支障となる型または成形品の凸凹部をいう。普通、アンダカット部分は、金型にルーズコアやスライドコアを取り付けて成形し、成形品の突き出し前に、これを手動または自動で取り去る。
- 安定剤
[あんていざい] [樹脂]
プラスチック加工のとき、およびその製品の使用期間中に、物理的および化学的性質が低下するのを防止するためにプラスチック加工の配合時に加える物質をいう。
- EPM(エチレンプロピレンゴム)
[いーぴーえむ] [樹脂]
Ethylene Propylene Methylene Linkageの略。エチレンとプロピレンとの共重合によって得られる合成ゴムの一種で、Mは分子内にメチレン結合を含むことを示す記号である。このゴムは天然ゴムや他の合成ゴムよりも著しく耐老化性に優れているのが特徴であるが、分子内に不飽和結合を含まないので硫黄加硫が行えず、過酸化物によって加硫しなければならない。用途としては、電線被覆材、ゴムタイヤ、ホースなど通常のゴム製品とほぼ同様の分野で使用されている。
- EPDM(エチレンプロピレンジエン三元共重合体)
[いーぴーでぃえむ] [樹脂]
Ethylene Propylene Diene Methylene Linkageの略。エチレンとプロピレン系に第三成分として非共役ジエン類を加えて得られる三元共重合体をいう。この内、エチレンが30%〜70%、ジエン類が5%〜10%を含むゴム状弾性体は合成ゴムとして有用な性質を持つ。すなわち、硫黄、過酸化物、キノイド類などで加硫することができ、熱安定性、耐老化性などに優れているのが特徴である。用途としては、電線被覆材、各種工業用品などに用いられている。
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